昨年「信長」を観に来て下さった方々、どうもありがとうございました。
そして「タイムスクープハンター」を観て下さった方々も、ありがとうございました。
本年もどうぞよろしくお願いします。
スタートは3月の舞台「さくら回廊貴種流離譚」です。

さて、今年の映画一本目!

長編デビュー作「父、帰る」でいきなりヴェネツィアを制したロシアのアンドレイ・ズビャギンツェフ監督の新作二作が同時に公開。
3作目「エレナの惑い」。
再婚した夫婦にはそれぞれ子供がいる。
夫婦の関係は上手くいっているのだが、子供達は問題を抱え、そのことが夫婦に大きな影響を及ぼしていく。
ゆったりした映像に長い沈黙。
静寂を切り裂く音が素晴らしい。
音楽も。
延々と続く緊迫感。
後半は主人公のおばさんが、だんだん「ミザリー」のキャシー・ベイツに見えてくる程。
問題は何も解決しない。
大切なのは金か、家族か、それとも?
映画館が明るくなった後も、何だか不穏な空気は胸に残ったままだった。
これも傑作でしょ。