ネズミと呼ばれた男 | 映画ブログ 市川裕隆の燃えよ ヒロゴン



その瞬間、俺は激しく嫉妬した。
「ラッシュ プライドと友情」のニキ・ラウダを演じるダニエル・ブリュールの演技を見たからである。
役者なら、一度や二度は経験することだろう。
この嫉妬という、鬱陶しい無駄なもの。

ブリュールはドイツを代表する俳優で、爽やかな等身大の役を演じることが多い。
その演技も作品を選ぶ選択眼も見事で、彼の出演作は当たりがいっぱいだ。
そんな彼が実在の人物で、しかも才能はあるが決して人に愛される役ではないリスクのあるレーサーを演じた。
主人公のハントにはネズミと呼ばれ、しかし彼のトップを脅かす最大のライバル。

彼はひたすら役を生きていた。
はい、俺も頑張らないとね。