今から約20年前に、ジョン・カサヴェテスの特集上映が開催された。
もともと彼の代表作「グロリア」を好きだった俺は、その時初めてジョン・カサヴェテスという名を知った。
そして現在、シアター・イメージフォーラムで再びレトロスペクティヴと題されて6本が上映されている。
そう、当時上映された時と全く同じ6本だ。
映画館の前の方の席には、西島秀俊さんが座っていた。
好きそうだね、彼は。
上映前には、ポルノ映画のチラシを熱心に見つめていた。
彼は相当な映画ファンだろう。
じゃなかったら、カサヴェテスの映画は愛せない。
少し話してみたかったな、カサヴェテスの話、映画の話。
映画の道を志す若者に多大な影響を与えた、彼のデビュー作「アメリカの影」。
物語は他愛ないが、ハリウッドの対極である即興演出が冴え渡る。
この作品を評価していた黒澤明監督は、20年後に「グロリア」を試写室で観て飛び上がって喜んだそうだ。
あの才能がそのまま消えてしまうはずはないと信じていたのだ。
さて我々も、カサヴェテスに負けず劣らず、映画の力を信じて生きている。
キネマ旬報では、自分が出演した「元気屋の戯言」について書かれていたと言う。
ゆうばり国際ファンタスティック映画祭の中で、無冠ながらも最も良かった作品と記されていたそうだ。
他のノミネート作は、次々映画館での上映が決まっている。
自分の友人知人の名前をチラシで見かけた。
「元気屋の戯言」をどうしても映画館で観たい。
そしてこちらもちょっとだけ出演している「子供サミット」の試写会が、来週映画美学校で行われる。
問題作かつ傑作として、皆さんに観て貰える日が近付いているのだ。
期待は膨らむ。
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