ミュージカル「昭和元禄落語心中」鑑賞してまいりました。古川雄大さんファンのお友達が取ってくれたチケット、なんと最前列のど真ん中!今まで最前列の経験は何度かありますが、大体上手か下手かどっちかに寄っていたのでど真ん中なんて初めての経験です。しかもシアターオーブはオケが舞台の裏なので、舞台が近い近い!初演のものなので正直内容はそんなに期待せずに劇場に足を運んだのですが、なにしろ美しすぎる古川雄大様に人生最大の大接近ができるということで楽しみにはしていました。
結論から言うと、本当に本当に良かったです!まずストーリーが普通にすごく面白い。さすが人気コミックが原作です。昔と今を行ったり来たりするのですが、さすがの小池修一郎先生、わかりやすい演出で原作を全然知らない私でもしっかり理解できました。ミュージカルというより内容をしっかり噛み締めるストリートプレイの合間合間に歌が入っているという感じでした。曲もキャッチーなものが多くて楽しかったです。さすが大きい事務所がガッチリ作っているなーと感心。
キャストの感想ですが、まずは山崎育三郎さん。エリザベートのトートでしか拝見したことがなくて、正直あまり良い印象はなかったんです…。しかし!!ドラマでも同じ役をやられているということでそもそもハマり役なのでしょうが、めちゃくちゃ良かったです。一見テキトーなんだけど実は熱い気持ちを持っていて、でも見かけより不器用なので周りに合わせてうまくやっていくことができない助六を見事に演じていました。演技力をとてもお持ちの方なのでリアリティのあるキャラクターをやるととても光るので、トートはちょっと違ったんだろうな。なんかもう育三郎オンステージな感じがなきにしもあらずでしたが、今までほんと誤解してました。すみません…
古川雄大さんは、ありえないくらい八雲でした。体温の低そうな高身長イケメンで、当たりはソフトなんだけど絶対こちらの思い通りにはならない…ハイ、この世の女子全員がトリコになっちゃうやつですね。八雲と助六の間で悩むみよ吉の気持ちは私にも痛いほど伝わってきました(そんな経験はないけどさ)。とにかく至近距離で見る古川雄大さんはとんでもなくかっこよかったです。
明日海りおさん。最初の助六との出会いの場面のキリッとした感じはすごく良かったのですが、佳境にきてからの八雲とのやりとりのシーンとかは私的にはもうちょっと魔性感が欲しかったなあ。「9to5」を観た時もちょっと思ったのですが、サバサバした演技はとてもお上手なのですが、もうちょっと湿った感じというか女性っぽい感じ?があるといいかなぁと。実はお友達に誘われて当時はそれと知らずに明日海りおさんの退団公演を観ていたヅカど素人の私😅あまりの素敵さに大感動したのを覚えているので、ミュージカルで本領を発揮されているところをまだ拝見していないだけかも。
そしてそして黒羽麻璃央さん。ほんと良かったー!普通にかっこ良くて良いやつでした。ドラマ版は竜星涼さんだったんですね。そちらも絶対はまり役だったろうな。中村梅雀さんも本物の落語家の方みたいで、人情味あふれた演技はさすがでした。
落語とミュージカルという一見トンチキになりそうな組み合わせの題材をここまで見応えのある作品にまとめたことが純粋にすごいなーと感じた作品でした。山崎育三郎さんの発案とのことでしたが、研音もこれからミュージカルをどんどん作っていくということになったらいいな。楽しみです。