兵庫県の感染状況が若い世代から後期高齢者に変わりつつあるようです。


西宮市では市内のグループホームの「神港園レインボー西宮」で
90代の男女と80代女性の入所者3人と40代と30代の男性職員2人の
合わせて5人の感染が確認されていて市はクラスターが発生したと
判断しています。
施設では職員と入所者全員に随時PCR検査を実施するということで、
デイサービスについては、8月7日から休業しています。


神戸市市垂水区塩屋町6の介護付き有料老人ホーム「美波ホール」の
入所者。既に感染が判明していた50代女性が同ホームの職員だった
ことも併せて発表し、同ホーム関連の感染者は計9人となった。
市はクラスター(感染者集団)が発生したとの認識を示した。
市は他の入所者33人と職員27人を今後検査する。


マスコミがいけないのか、兵庫県の対応がいけないのか。
一般企業で集団感染が起こっても社名の公表はしていない。


厳密には公表は義務ではありませんので、企業は公表を拒否することも
できるということらしい。
兵庫県のデータを見ると、感染者も職業の公表を拒否している例が
見受けられる。


だけど、市の事業所の職員であったり高齢者施設の場合は
事業所名が新聞やインターネットで公表されている。


これって不公平ではないか? と思うのは私だけでしょうか?


特に高齢者施設においては、施設運営者・施設職員・利用者さん・
利用者の家族さんのことを思うと痛ましい。


今は施設の一刻もはやい回復を願うばかりです。


私は高齢者(利用者さん)のことが非常に気にかかります。


医療現場の弛まぬ努力のおかげで回復できたとして
その後のメンタル・ケアはどうなんだろうか?


というのは、私が夜勤していて気がついたことなんですが
昼間は入居者さん(利用者さん)同士でなかよく会話を楽しんでいたりしますが
就寝前の薬を 20時に各居室に配る頃は 昼間は明るくて元気な利用者さんが
夜になると非常に寂しそうな表情をしているのです。


私は常に無駄口をたたかず、声かけと作業に徹していましたが
せめて就寝前の配薬の時だけは利用者さんと会話(世間話)をするように
心掛けました。
利用者さんの表情に笑顔が蘇るのが嬉しかったですね。


今だからこそ素直に思えることなのですが
声かけと作業だけではケアでも何でもなくて
本当に必要ななのは「傾聴」による心のケアではないかと。


傾聴とは相手の話したいことに対して深く丁寧に耳を傾け、相手に肯定的な関心を
寄せ内容の真意をはっきりとさせながら、共感的理解を示すコミュニケーションの技法のこと。
傾聴はかなり専門性のあることなので、今からでも傾聴の技術を学びなおして
高齢者の心のケアを心掛けて実行したいと感じています。


人間は漠然と年を重ねているのではありません。
高齢化していく内に、喪失体験を重ねていきます。


1、友人、兄弟、配偶者との死別から経験する喪失感

2、職業や社会的立場の喪失

3、身体面の老化といった心理的、肉体上の喪失体験

4、身体的な疾患の合併や、身体機能の低下による体の自由の喪失

5、施設入所(入居)による自宅での生活の喪失


ただでさえ喪失体験を味わっている施設の利用者さんのこと。
今こそ「傾聴による心のケア」の大切さが考えなおされる時期かもしれません。


何故なら、コロナの感染が広まれば広まるほどに
人と人が距離を置くようになり「分断」が広まりつつあるからです。
感染症対策は当然必要なことですが、「寂しい世の中」にしてしまってはいけない。
「寂しい世の中」があたりまえの風潮をつくってはならない。


私はそのように考えます。


さて、皆様は如何でしょうか?

 

 

あわせて読みたい記事(強いて2つ挙げるとすれば)

傾聴サポーター 遠藤さおりさんのブログ

傾聴インストラクター 岩橋鈴子さんのブログ


ご自身の加齢 高齢化の心の準備はできていますか?

Are you ready for aging?



さて、今回お届けする曲は

Neil Young - Buffalo Springfield Again