早速図書館から届いたとの連絡を受け読みました。

読み終えるのに丸2日かかるほどのきめ細かい文章と情報量。。

久しぶりに本を読んだ!っていう読み応えのある感覚をもらいました。

村上春樹さんのテイストをもう少し分かり易い感じにした書き方、と言う感じかな。
↑村上春樹さんは商業的な小説家なので
ジャズの出てくるエッセイでは書き飛ばしているような疾走感が感じられる部分があった気がして、
彼の文体に不慣れだと読み手が置いてきぼりをくらうところもあるように思うのですが、
大江千里さんにはそういうところはあまりなく、注釈も多くて、好きなことをひとつひとつ文字にしてるような感じを受けました。。
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それで、
ストーリーの勢いに惹かれて読み進んだ本は?というといつだったかの春樹さん以来ぶりかな。
活字に離れてはいないけど本は手にとることが減ってほとんど読んでないし、
今年はもっと文章に触れて、
好きか嫌いかは別にしてどうだったかのアウトプットもしたいですね。

気分的なものかもしれませんが、
読んだ気になったとかじゃなく
自分の中で腑に落ちるような感覚を味わうような本に出会ったら、なるべく感想は書き残さないと記憶に残らず消えてしまいますからね。


ノンフィクションが好きな私にとって
飾ってない文章が
沢山の登場人物たちとの距離感と合わせて
読んでて快い流れみたいでした。
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目次と最後のページをまず読んでから
読み始めます。
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ヒルズから徒歩で3分くらいのところに住んでいた47歳の頃、日本で培った全てのことを振り切って一旦0にしてNYへ、というのがどんなに勇気のいることか?想像しながら読み始めました。

それと
困難な状況でありながらも、理解を示してくれる方のエピソードも沢山あり、
実際には大変だったエピソードの方がきっと多かった筈!と想像しますが
ネガティブな出来ごとはさらっと書いてあって
乗り越えたこととそのやり方にフォーカスしてる部分から、精神的な強さ(若い頃から老成してるってありますが若い頃から音楽を続いている人独特のものは醸し出されるかも)
強運の持ち主だという印象を受けます。
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音楽の話を中心にストーリーが丁寧に記述がされ(お父様が新聞記者だったそうです。淡々とした中にイメージの膨らみを感じさせる語句がちりばめられていて片鱗が読み取れます)

最後らへんで、
明日発売日の新しいご本に繋がるエピソードが出てきます。
大江千里さんは曲を作って演奏され
全く違うジャンルのポップス→ジャズにも才能を開花されただけではなく

大切な才能のひとつである、
ひとから共感される才能があることに加えて

かなりビジネス向きの方じゃないかと思いました。

地に足のついた乙女座だから、納得。。。


詳細は敢えて書きませんが
この年齢にこの文章は、なかなか書けないのではないかな?(脚色しすぎずに自分のできないこと、不安、不確定な段階の事実を書けるだろうか…素直さも才能だけど
一旦成功した人が、それを全くご破算にする、
さらにその先についてを淡々と活字にする、という行動そのものの源は、音楽が好き、ジャズが好きっていうシンプルな部分だけってところにリスペクトします。)


誰しも励まされる内容で
こんなに読ませる書き手であることはこの本を読んで初めて知りました。


本を読む途中、大江千里さんの音楽とも随分離れていたので
あらためてプロフィールを検索してみると
ピアノを弾き始めた3歳ぐらいのくだりにいきあたり、大江千里さんは中学の先輩の他に
幼稚園の先輩である可能性大であることも分かってきました。。ゲラゲラ
私が育ったところはそんなに大きな街ではないので当時カトリックの幼稚園ひとつだけだったはず…。
親近感が沸いて、
行動的な部分と緻密に考えながら
文字通り登山しているような気持ちにさせられました。



一筋縄ではいかない時間のかかる本ですので
ページを開くのは是非週末をおススメします。