恋に落ちた海賊王―捏造コラボ 



本当は 甘い恋の航海③ (      )




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カモメが気持ちよさそうに飛んでいる。


「…陸が近いんですね」



シン 「明日、ミゼル島に着く」



シリウス号はいま、ミゼル島に向かっている。



ソウシさんによると、ミゼル島は “世界中から最先端医療を求める人が集まってくる” 所らしい。



ソウシ 「ミゼル島が近くにあってよかったよ。各分野の専門医が集まることで有名な島なんだ。ナギも安心するといいよ」



いつもの穏やかな笑顔でそういうソウシさん。



リュウガ 「まぁ、俺は、ナギは放っておいてもそのうち治ると思うがな」



「船長・・」



いつものこととはいえ、腕を組んで、にやりと笑いながら言う船長を見た私の視線は、つい、非難するようなものになってしまったようで。



リュウガ 「おいおい、ゆま。んな睨むなっつーの。まぁ、怒った顔もかわいいけどな!」



・・・私の視線など笑い飛ばして、さらに、ウィンクまでしてくる船長。



ハヤテ 「船長、ナギ兄が治るって、なんか根拠はあるんすか?」



リュウガ 「んなもんねぇよ。俺は医者じゃねぇしな」



シン 「つまり、極めて楽観的な観測、というものですね」



ハヤテ 「まためんどくせぇ言い方しやがって・・」



シン 「・・お前がバカなだけだ」



ハヤテ 「んだとぉ!シン、てめぇ・・っ」



ソウシ 「こらこら、落ち着きなさい、二人とも」



リュウガ 「まぁ、簡単に言えば、俺のカンってやつだな」



トワ 「カンって・・ そんな無責任な」



カモメにエサをあげ終わったトワくんが、呆れたように呟いた。



リュウガ 「俺はこのカンで生き延びてきたんだぜ?そうバカにするもんじゃねーぞ」



ソウシ 「確かに、船長のカンが素晴らしいことは認めますが。医者としては、ナギにはちゃんと診察を受けてほしいな」



ちらり、と、ソウシさんが視線を送った先は、みんなから少し離れた船首の方に立っている、ナギさんの背中。



ソウシ 「ゆまちゃんだって、ナギにはちゃんと病院に行ってほしいよね?」



「・・そうですね。ソウシさんでも、ナギさんの味覚障害の原因がわからないなら、病院で診てもらうのがいちばんかと思います」



リュウガ 「おぉ、愛だなー、ゆま」



顎に手をあて、にやりと笑う船長。



ハヤテ 「島についたら、ナギ兄は病院に行くとして、俺達は何するんすか?」



ソウシ 「初めての場所だしね、あまり目立たないように、いろいろ探索した方がいいんじゃないかな」



トワ 「買出しとかもありますしね!」



リュウガ 「ぞろぞろ病院に行ってもしょうがねぇしな。ナギと、ソウシで行けばいいだろう」



ソウシ 「病院には、私より、ゆまちゃんの方がいいんじゃないかな」



シン 「俺は、素人のゆまより、ドクターが適任かと思いますが・・」



ソウシ 「ちょっと気になることもあるし、私は病院の外から調べようかと思ってね」



「・・気になること?」



ソウシ 「まぁ、医者のハシクレとして、いろいろと、ね。ゆまちゃんだって、ナギについていたいだろうし」



「・・はい」



そうだよね?というように促されて、つい、正直に頷いてしまった。



ソウシ 「ゆまちゃんが心配でもあるんだけどね。病院は、当たり前だけど病気の人がいるところだから。何かうつされるリスクもある」



トワ 「・・なるほど」



ソウシ 「でも、ナギの精神的な安定には、ゆまちゃんがいちばんだろうからね」



・・・にっこりと笑ってそういうソウシさんは、純粋にナギさんを心配しているとわかってはいるけれど。




こんなことを言われて、なんと返事をしたらいいのだろう。




「・・・え、っと。そう、だと、いいんですけど」




もごもごと呟いたのは、我ながら、全く情けない言葉で。



リュウガ 「よし!ナギとゆまは病院、あとは島の探索、情報収集だ!」



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ソウシ 「じゃぁ、ナギとゆまちゃんは病院へ。あの建物だよ」



シリウス号は、ミゼル島に上陸した。港は船の出入りも多くて、街にも人がたくさんいる。



行き交う人の髪の色、肌の色、服装もさまざまで、



ソウシさんの言う通り、いろいろな地域の人々がこの島にやってきているのだ、とわかる。



たくさんの人の中、白衣を着た男性、女性も、ちらほらと目についた。




ソウシさんが指した病院は、港の近く、小高い丘の上にあって、ひときわ大きい建物だった。



ハヤテ 「そうそう、ナギ兄達はさっさと病院行って!宿探しとかは俺達がやるから!」



ナギ 「いや、俺はひとりで・・」



シン 「ゆまは今、ナギのことで頭がいっぱいで、いつにも増してボケっとしてるからな。俺達についてきて、途中で迷子にでもなられたら迷惑だ」



「ボ、ボケっと、って・・」



フン、と、いつもの皮肉っぽい笑いを浮かべたシンさんは、さっさと1人で歩きだした。



ソウシ 「ふふ。言い方は酷いけど、シンなりに気を遣ってるんだよ」



トワ 「宿とか決まったら、僕がすぐ知らせにいきますから、お二人は早く病院へ行ってください!」



思わずナギさんを見ると、微かに頷いたようで。



ナギ 「・・悪いな」



ソウシ 「ナギは他のことを気にせず、身体のことだけ考えて」



ナギ 「・・はい」



ソウシ 「ゆまちゃん。ナギを頼んだよ」



「はい!」



船長、ソウシさん、シンさん、ハヤテさん、トワくん。みんな、ナギさんを心配してる。



ナギ 「・・行ってくる」



いつもと同じように、素っ気なくそういって、ナギさんが歩きだす。



「行ってきます!」



もう一度、船長たちをみてそう言ってから、私はナギさんを追いかけた。




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ご機嫌さまでございます。



秋というより、すっかり初冬の雰囲気ですね。



セレスさんの萌え萌えな第②話から、3週間も経ってしまいました・・・



その割に、UPした第③話は、なぜかほとんど進んでいないあせる



エンディングを迎えるころには、年が変わっていたりして。。。



↑冗談、で済まないかも(゚ー゚;



おまけに全然甘くないっていう・・・ あうち。



素っ気ないナギも大好きなんです。すみません。



「あ?」 「・・アホか」 とか言いながら、たまに見せる微笑みがタマラナイ(〃∇〃)



ここぞ!という時には、アスカもびっくりの、「お砂糖+蜂蜜+メープルシロップ、ついでに黒蜜も」



くらいに甘くなる・・・はず。






というわけで、愛しのセレスさま~!



またしても無茶ぶりバトンで申し訳ありませぬぅ汗



続きを宜しくお願い致しますm(_ _ )m




そして、しつこいようですが↓



***** あくまで、個人的趣味として、楽しみとして、書いておりますので、


内容や、UPするタイミング等々、お気に障る方もいらっしゃるかもしれません。


その点、甚だ勝手ではありますが、どうぞご容赦くださいませ *****



(以下は、あくまで、ブログ主の妄想です。閲覧ご注意ください)






恋に落ちた海賊王-捏造コラボ: 本当は 甘い恋の航海① 



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-NAGI SIDE-



「・・・」



朝、おかしな感覚の中、目が覚めた。



・・・どこかが、何かが、いつもと違うような。



よくない夢を見たような気もするが、そのせいなのか、確信は持てねぇ。



動く右手を顔の前に持ってきて、夜明けの薄闇の中、手を握ったり、開いたりしてみるが。



・・・いつもと同じだ。



大きく息を吸い、ゆっくりと吐いた。



と、その動きが伝わったのか、俺の左腕を枕にしていた頭が、かすかに動く。



起こしたかと思って、そっと見てみたが、すぅすぅと気持ち良さそうな寝息が聞こえる。



・・・その息遣いと、左側に感じる肌の温かさ。



他人の気配が隣にあって、これほど落ち着いた気分になるとは、な。



以前の俺からすれば、想像もできねーんだが。




小さな頭を包むように、左肘を曲げて、髪に触れて。



指で梳くと、するり、と滑らかな手触りを残して、こぼれ落ちていく。



俺の髪とは違う柔らかさが心地よくて、何度か繰り返していると。



ゆま 「んー、、 ナ、ギさ・・・?」



「・・わりぃ、起こしちまったな」



ゆま 「うー。・・・もしかして、ねぼう、しちゃった?」



「・・いや。いつもより、早ぇ、な」



ゆま 「そっか・・ おはよ」



至近距離で目が合うと、ゆまはまだ眠そうな顔で、ふわりと笑った。



「・・・」



同じ挨拶を返すのが、どこか気恥ずかしくて。



それでも、こみ上げてくる愛しさのまま、引き寄せた額に口付けた。



ゆま 「ん・・ くすぐったい、よ・・・」



よけようとする動きと、くぐもった声が、やけに、俺を煽る。



もっと深く、この柔らかさを味わっていたい欲が、湧きあがってくる。



・・・サカリのついたガキって年でもねーのに。



ゆまと初めて肌を合わせてから、何日経ったか。



その夜の、つらそうだったゆまの表情がチラついて、その後は、抱いてはいない。







元々、その類の欲求は、たいして持ち合わせていないと、自分では思っていた。



航海の途中、港に入ると、船長とシンは娼館に向かう。



もちろん、情報収集が第一の目的なのだが、娼館での本来の行為も楽しんでいるらしく。



誘われても、俺は全く興味は湧かなかった。



ごくたまに、都合がつかないシンの代わりに船長に同行する時があったが。



いいコだったでしょ?と、翌朝、下卑た笑いを浮かべた娼館の主人に問われても、



排泄行為としか思えない俺は、おざなりの返事しか、でてこなかった。



・・・女なんて、どれも同じだ。



市場で食材を見ていた方が、よっぽど、気分がいい。



本気で、そう思っていた。



・・・ゆまに、会うまでは。







口付けた額から、目元、頬となぞっていき、唇に触れる。



ゆま 「・・っ」



ぴく、と震える腕を押さえて、口付けを深くしていく。



ゆま 「ん・・っ」



苦しそうな、吐息。



ふと、溺れていた自分に気付いて唇を離すと、ゆまの目元に溜まった雫を、指で拭った。



「・・わりぃ」



呟くと、ゆまは困ったように淡く笑って、ふるふると首を振った。



ったく、朝っぱらから、情けねぇ。



欲を振り払うように、ゆまの少し乱れた髪を撫でる。



ちゅ、と音をたてて、口付けを落とす、と。



・・・鼻先に触れる、ゆまの髪の匂い。



「・・?」



もう一度、今度は深く息を吸ってみる、が。



「・・シャンプー、変えたのか?」



ゆま 「え?ソウシ先生がくれたのを、使ってるよ」



「・・そうか」



海の日差しと潮風は、髪を傷めるから、と。



ゆまにやたらと甘いドクターが、度々、ハーブを使ったシャンプーだのなんだのを寄こしてきて。



それを、ゆまがうれしそうに使っているのは、正直、ちっと気にいらねーんだが。



ゆまを抱き寄せると香る、その仄かな甘さは、嫌いではなかった。



それが、今、まるで感じられねーんだが。



「・・・」



ドクターが、使うハーブを変えたのか、と、



軽く考えていた俺が間違っていたことに気付くまでに、



そう長い時間は、かからなかった。








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ご無沙汰しております。



10年に1度の大型台風が接近中とのことですが、



みなさま、いかがお過ごしでしょうか。



私は相変わらずのアホーですチョキ



そして、いきなりUPしたこのお話ですが。



タイトルでお気づきの方もいらっしゃると思いますが、



さすがの「どえむナギスキー」でも、こらえかねた、



あのGR○E「甘い恋の航海」ナギ√のお話が元ネタです。



さらに、「コラボ」というからには、お相手がいるわけで。



そのお方は! ドゥルルルルルルル!!←効果音:ドラムロール





なんと、名だたるナギスキーブロガー様たちの中でも、





ナギへの海よりも深い愛と、それゆえのツッコミが冴え渡っていらっしゃる、





     ドキドキ セレス さま ドキドキ





でございますー!!クラッカー





・・・セレスさんのファンの皆様、すみませんあせる





発端は、魅惑の夜@ハイアットホテルでいただいた、コラボのお誘い( ´艸`)



うわー、セレスさんとコラボなんて楽しそう!!音譜と思いつつ、



リアル生活の忙しさに流されていたのですが。



某GR○Eのナギ√のあまりのニセっぷりに、涙&怒りを抑えきれず、



「こうなったら、私たちで、お話書き換えちゃいませんかっメラメラ?!」



と、身の程知らずなアホな私がほざいた戯言を、



ブーケ1女神・セレスさんブーケ1が、快く受け入れてくださって、こうなった次第でございます。




セレスさん、今回は、本当にありがとうございます!!m(_ _ )m



そして、いつも妄想コメントにお付き合いくださる優しさに甘えた私の、



この度のお名前拝借のお願いを、これまた快諾してくださった、ゆまさま!



本当に、ありがとうございますm(_ _ )m





そしてそして、恩知らずなアホは、



こんなところで、セレスさんにバトンタッチ!



続きは如何に?



いったいどれくらいの長さになるのか?



すべて、未定でございます(*^o^*)←笑ってる場合か?




・・・大丈夫なんでしょうか、私あせる




と、とにかく。



セレスさーん!こんな出来で申し訳ありません!



続きを、どうぞよろしくお願い致しますm(_ _ )m




最後に↓




***** あくまで、個人的趣味として、楽しみとして、書いておりますので、



内容や、UPするタイミング等々、お気に障る方もいらっしゃるかもしれません。



その点、甚だ勝手ではありますが、どうぞご容赦くださいませ *****














「・・・・」



…空には綺麗な月。



なのに。



「・・・」



「8回目」



不意に声がしてびっくりした私の前に、いい香りのするティーカップが置かれた。



「あ、ありがとう、ございます」



「どーいたしまして」



向かいの椅子に座って、私が眺めていた窓の外に向いたその人の視線は、すぐに私の方に戻った。



「月を眺めて溜息だなんて、かぐや姫だね」



「え、かぐや姫って・・」



「ま、同じように月を見て溜息つくにしても、あんたの場合、かぐや姫とは正反対だろうけど」



このお店の女主人、ティズさんは、お母さんが私と同じヤマトの出身だそうで、ヤマトの昔話や風習を、いっぱい知っているみたいだ。



それもあって、船長が、たった一人残る私を、このお店に預けたんだろうと思う。



「かぐや姫は、月からの迎えが来て、おじいさん達と離れなきゃいけないのを悲しんでいたんですよね」



・・早く迎えに来てほしい私とは、確かに、まるで正反対だ。



「無理もないけどさ。惚れた男と、2か月も離れてちゃぁ、ねぇ」



ティズさんが手に持ったグラスの中の氷が、カラン、と小さく音を立てた。



つられるように、私は、置かれたティーカップに口をつける。



ほんのりと、ハーブが香る、飲みやすい温度のお茶。



「・・おいしい」



その、心遣いが詰まったお茶は、ごく当たり前のように、私に、ただひとりの人を思い出させる。



「ナギも、このハーブティ、よく、淹れてくれました」



「安眠茶。溜息を8回もついてるあんたに効くかどうか、わかんないけどさ」



「・・・8回も、してました?」



「あぁ。あたしが数えただけで、8回。だから、実際はもっとしてたんじゃない?」



「・・すみません」



「別に、謝んなくていいよ。溜息つくと幸せが逃げる、なんて言うヤツもいるけどさ。そんなんで逃げるような幸せだったら、初めから縁がなかったのさ」



「・・・」



女手ひとつでお店を切り盛りするティズさんらしい言葉に、曖昧に笑った私は、また、月を眺める。



青白く輝く、まるい月。



ナギと、シリウスのみんなと、以前にこの月を見たのは、二か月ちかく前。



「・・・お宝の目星はついたんだろ?」



「あ、はい。この間届いた手紙には、そう書いてありました」




「じゃ、もう少しの辛抱だね。って言ったって、待つ方にとっちゃ、長く感じるだろうけどさ」



「そう、ですね」



シリウスのみんなは、今、ここから少し離れた島にいる。



そこにあるお宝を手に入れるために。



「まったく、よりによって、あの島とはねぇ・・ まぁ、オンナの心配はないけどさ」



「・・はぁ」



そう。ナギ達が今いるテサロ島には、女性はいない。



戒律が厳しい修道院があるその島は、女人禁制。



修道士さんは当たり前だけれど、テサロ島で働く人も、島に出入りする人も、全員、男性だけ。



犬や猫ですら、メスはいないとか。



「そこらの海賊なら、持ち主襲ってとっととお宝いただいちまうところだろうに、さすがリュウガだよね」




「そうですね。修道院相手に、なるべく事を荒立てたくないみたいです」



詳しいことはよくわからないけれど、リュウガ船長が昔、お世話になった人が関係しているとかで、なるべく穏やかに済ませたい、らしい。



「まぁ、おかげであんたは恋人と会えなくて、とばっちりだけどねぇ」



からかうような、それでいて落ち込んでいる私をどこか慰めるような口調。



「…まさかこんなに長くなると思わなかったんですよね」



あからさまではないティズさんの優しさに甘えて、また溜息が出てしまう。



「あははっ!ま、あと少しだろ!会えなくて悶々としてんのは男も同じだろうからさ。再会を楽しみにしてなよ」



ぽんぽん、と、私の頭を優しく叩く仕草は、最後に会った時のナギを思い出させた。



「ナギも、離れる前の夜、そうやって頭を撫でてくれました」



「おやおや、ごちそうさん。あの男、無愛想に見えて恋人には甘いんだねぇ」




「甘いっていうか・・もうすぐ誕生日なのに、ナギのために何もできないのが申し訳なくて、私、落ち込んでたから。呆れたのかも」



「ははは!あんた、ほんと可愛いねぇ」



くしゃくしゃ、と髪をかきまぜられる。



「…ま、海賊なんて商売してたら、生きて誕生日を迎えられただけで十分なんじゃない?」



「似たようなこと言ってました。何もいらない、祝いたいって思ってくれるだけで十分だって」



「…でも、なんかしたい、って、オトメゴゴロなんだろ?」



「オトメゴゴロかどうかはともかく…まぁ、そうですね。いまさらですけど」



「誕生日っていつなんだい?」



「5月1日です」



「…っていうと、スズラン、だね」



「え?」



「5月1日、誕生花はスズランだよ。ま、いろんな説があるから、他の花もあるけどね」



「誕生花…ティズさんて物知りですね」



「商売柄、客との雑談のネタになるからね。スズランは、この島に群生地があるから… そうだ!」



ティズさんは、何かを思いついたように、ぽん、と手を叩いた。



「いい時期だよ。あいつが迎えにきたら、そのまま、この山の途中にある、スズランの群生地に行っといでよ」



「スズランの群生地?」



「そ。ちょうど、いま、花が見頃だよ。ついでに、近くにある山小屋に泊まってくりゃいいさ」



「山小屋?」



「あぁ。死んだ亭主が、山で狩りする時のために作ったから、大したモンじゃないけど。たまに風通しに行ってるからそう傷んでもいないし、2人で一晩泊まるくらいならちょうどいいよ」



「え、でも…」



「久々に会う2人なんだし、リュウガならそれくらいの気をきかせてくれるさ」



確かに、船長だったらいつもみたいに豪快に笑って見送ってくれそうな気がする。



…盛大にからかわれそうな気もするけど。



「スズランて、愛する人に贈る花で、贈られた相手には幸せが訪れるって言い伝えがあるんだよ。誕生日のプレゼントにぴったりだろ?」



「愛する人に贈る花・・・」



「それに、ある意味、あんたの恋人によく似合う花だと思うけど」



「え?スズランが、ですか?」



ナギに、似合う?



「あぁ。スズランって、あんな見かけによらず、けっこうつよい毒があるんだよ。意外だろ?」



「スズランに、毒?確かに意外ですね」



あんなにかわいらしい花なのに・・・



「あんたの恋人だって、あんな無愛想なくせに、あんたに甘くて。意外って意味で、スズランとよく似てるじゃないか」



ばしばしと私を叩きながら笑うティズさんが、なんだか、船長みたいに思えてきた。



「えーっと、ナギ、そんなに甘くないと、思うんです、けど」



恥ずかしさもあったけど、なにか言わなきゃと、もごもごと反論してみた、けれど。




「あんたを預ける時にね、あの男、なんて言ったと思う?」



ふふん、とティズさんは、面白そうに笑う。



「え?えっと・・ 世話になる、とか、そういうことですか?」



「まぁ、それもあったけど。『あいつを店には出さないでくれ。手伝うって言っても、絶対にやらせないでくれ』ってさ」



「え?」



「ここさ、テサロ島からいちばん近い島のひとつで、あそこで働いてる男達が息抜きに来る場所でもあるんだよね」



「そういえば、小さい島だけど、港は賑わってますよね」



「あぁ。で、そんなヤローどもの目にあんたを触れさせたくない、ってことだろうさ。ああ見えてけっこう独占欲強いんだねぇ。あんたが心配でしょうがないって感じだったよ」



「は、はぁ・・・」



な、なんて言ったらいいんだろう、、、



「でさ、そのあと、自分が言った言葉が恥ずかしくなっちまったみたいで、取り繕うみたいに『あいつ、マヌケだから、店に出したら迷惑かけるに決まってる』とかなんとか、ブツブツ言ってたけどね」



その時を思い出したのか、ティズさんは、けらけらと楽しそうに笑った。



確かに、どんなにお客さんがいっぱいいて忙しそうでも、ティズさんは決して、お店を手伝わせてはくれなかった。



そのせいだったんだ・・・



私をここに残して行く時のナギは、そんなこと、ひとことも言ってなかった。



いつもみたいに淡々として、「じゃぁな」なんて言って。



私は、離れるのがイヤで、そんな自分が情けなかったり、



ナギがなんとも思ってないようなのが寂しかったり、してたのに。



・・・そうだ。



ぶっきらぼうで、無関心なように見えて、実は、誰より仲間思いなんだよ、って、ソウシ先生も言ってたっけ。



最初はちょっと怖かったけれど、でも、いつの間にか、惹かれていた。



私は、いつだって、ナギの優しさに守られている。



いまさらながら、そう、感じた。



目を閉じると、ナギのいつもの、ムスッとした顔が浮かんでくる。



『もうすぐだから、おとなしく待ってろ』



ついこの間届いた手紙に書いてあったのは、ただ、それだけ。



あっさりして、とってもナギらしくて、つい、笑ってしまったけれど。



その手紙は、言外に、“いつも通りのナギ”でいられる状態だから、何も心配することないんだ、と、言っていた。



「ナギ・・」



つぶやくと、瞼に浮かんだナギが、ちょっとだけ、笑ったような気がした。





◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



お久しぶりです。



ナギ誕に何もできなかったのは、こんな訳で、離れていたからなのだ!!



ということに、しておいてくださいませあせる



ちなみに、「女人禁制の島」というのは、実際にあります。



ギリシャ正教の修道院の島だったと思うんですが。



村上春樹氏が実際にその島に行って、修道院に泊まったりして、そのことを本に書いていました。



村上氏の書く小説とは雰囲気が違って、でもどこかで繋がっているような、おもしろいお話でした。



閑話休題。



このところ、GREEのナギイベに疲れつつ、鎖鎌とかナギの部屋とか欲しくて頑張ってしまって、



でも、「またかい!」というナギ√の流れにイラッとしたり。



で、萌え不足解消を目指して書いてみたのに、



ムダに長くて萌え足りない話になってしまった。あうち。



いちおうナギ誕のお話なのに、ナギ出てこないし。



まるで、せっかくのスーパームーンなのに、曇っていて見えなかった昨夜みたいな妄想。



このモヤモヤを晴らしたい。可能であれば。うん。



山小屋でイチャコラしたいぞークラッカー