今年の恋 (1962) 松竹 | ゆうべ見た映画

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懐かしい映画のブログです。
ときどき、「懐かしの銀幕スター」「読書」など
そして「ちょっと休憩」など 入れてます。

 

木下恵介監督

 

 

登場家族のご紹介。

 

【山田家】


大学院生の兄 (吉田輝雄)
高校生の弟 (田村正和)
婆や (東山千栄子)

 

そして、大手会社・専務の父 (野々村潔)

(この方、岩下志麻さんのお父上ですね)


銀座の料亭【相川家】

板前の父 (三遊亭円遊)
母 (浪花千栄子)
看板娘の姉 (岡田茉莉子)
高校生の弟 (石川竜二)


それに、お手伝いさん(若水ヤエ子)

 

さて


高校生の山田光(田村正和)と 相川一郎(石川竜二)は
仲の良い親友同士で 

どっちも同じくらい、弱虫で 勉強も出来ない。

 

二人とも家が裕福なので 悪い学生から妬みを買い
しょっちゅう、広っぱに呼び出され、殴られ 

お金を巻きあげられる。

 

 

無抵抗で ボコボコにされたあと

    ↓



「君、大丈夫かい? 家までハイヤーで帰ろうよ」 
ハイヤーで帰る。

 

正和さんの兄(吉田輝雄)と 

竜二さんの姉(岡田茉莉子)は

 

勉強もせず、ふらふらしているから

与太者たちから 目を付けられる

 

それは付き合っている 友達が悪いからだ

と、お互いに同じことを思っている。

 

そこで、

いったい、弟の友達とは、どんな家庭の子なんだと

正和さんの兄・輝雄さんは 彼女連れで

料亭「相川」に行ってみた。

 

すると

あら、美人のお姉さん。

 

数日後、お姉さんとお兄さんは

学校から 呼び出しを受けた。

 

どちらも、忙しい親に代わって 教育係だ。

 

ふたりの担任 (三木のり平)

「どの学科の成績が悪い、というよりですね 全般に全部悪いんです」

 

あ、


あら、あなたが山田さんでしたの!

 

とにかく、お宅の子とは 付き合わせません!

と、以後、顔を合わせれば いがみ合いますが 

 

無断で京都に 家出してしまった 

弟たちを迎えに行く過程で 意気投合。

 

大晦日の夜。

智恩院の境内を歩く ふたりの心からは

反撥も 誤解も 除夜の鐘と共に

ゴーン、ゴーンと消えて行き

 

新しい年を迎えるのだった 

という、ハッピー・ラブ・コメディ。

 

     赤薔薇

 

他愛の無い 単純ラブ・コメだけど

やっぱり木下監督作品 脚本がいいんですね。


正和さんと輝雄さんのお母さんは 早くに亡くな ったので
二人とも婆やの 東山千栄子さんに育てられた。

 

この東山さんが 威張ってて面白い。


「勉強は静かなところで するものなのに

 レコードなんかかけて わざわざうるさくしてするんですか」

 

「このウチは静か過ぎて、お化け屋敷みたいなんだよ」

「どうせ私はお化けです」

 

「嫌ですねぇ、女がじゃんじゃん電話をかけて来て・・

 私の頃は、女の方から電話なんてしませんでしたよ」

 

正和さん「電話が無かったんでしょ」

 

「勉強していい大学入って、それからどうなるのさ」

「人生は、どうなったかじゃなく、どう生きたか、です」

 

    赤薔薇
茉莉子さんの父の 三遊亭円遊さんも 

落語家さん独特の面白さ。
浪花さんとの夫婦の掛け合いも 

パンパンと もの凄く面白い。
 

「お化けが出そうで怖い」と

お兄さんのベッドに もぐり込んで来る

弱虫の田村正和さんが可愛い。

 

 

もう亡くなっちゃったんですね。