愛情物語 (1955) 米 | ゆうべ見た映画

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懐かしい映画のブログです。
ときどき、「懐かしの銀幕スター」「読書」など
そして「ちょっと休憩」など 入れてます。



ジョージ・シドニー監督


1930年から20年間にわたり
甘美な演奏で 全米を風靡したピアニスト
エディ・デューチンの伝記映画です。

 



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エディ・デューチン (タイロン・パワー)


ピアニストとして身をたてるべく エディはある日


上流の人々が集う "セントラル・パーク・カジノ"の 
専属オーケストラの指揮者 ライスマンを訪れる。

かつてライスマンから ピアノの腕を賞賛され 

誘われたことがあったからだ。

 

しかし

 

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  ↑
ライスマン

「NYに来たら、ぜひ遊びに来たまえ」
という、意味だった。

 

エディ

「我がバンドのピアニストとして、ぜひ来てくれたまえ」 
こう、受け取った。


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当てがはずれたエディは 傷心の中、

帰り際に ふと目にした
ホールのグランド・ピアノを 弾き出した。

すると
その美しい調べを耳にした ひとりの女性が
話しかけて来る。

 

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「ショパンね、何ていう曲?」

女性は 資産家の姪マージョリイだった。


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マージョリイ (キム・ノヴァク)

事情を聞いて同情したマージョリイは
ライスマンに オーケストラ演奏の合間に
エディのピアノを 入れてくれるよう頼んでくれた。

 

大お得意様の 申し出なので

ライスマンは 即OK。

そんなことで 幸運にもエディは楽壇にデビュー。


マージョリイとの仲も発展。
やがて結婚。


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可愛いウェディング・ケーキ♪

 


セントラル・パークを一望する 豪華なマンションで

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「私、あなたより先に あなたの手に恋したの」 

エディの弾くピアノは 広く人々の心を捉え
遂に「エディ・デューチン楽団」を持つようになるが

しかし そんな幸せの真っただ中、不幸が訪れる。 

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愛児ピーターが生まれた クリスマスの夜


演奏を終えて 病院に駆け付けたエディの傍らで
妻マージョリイは 息を引き取ったのだ。


エディの落胆は大きく 
叔父夫婦に息子ピーターを 預けたまま
ひたすら演奏旅行に 駆けまわる日々。

妻の命と引き換えに 生まれて来た子に
どうしても、愛情を感じなかった。

その間に 第二次世界大戦が勃発
エディは海軍に入隊 軍務に精励する。

そして やがて終戦となり 
ようやく ニューヨークの叔父夫婦を訪ねたとき
 

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 ピーターは 10歳になっていた。

 

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当然、ピーターは 父親に懐くはずもなく


彼が実の母のように 慕っていたのは
英国の戦災孤児である チキータだった。


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チキータ (ヴィクトリア・ショウ)

けれど、この父と息子の間に 愛情をもたらせたのは
やはり音楽だった。

 

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チキータはピーターに ピアノを教えていたのだ。

 

時間をかけて 焦らず、ゆっくりと 

徐々に隙間を埋めていく 父と息子。

 

やがて

 

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そしてチキータとの間にも 愛が芽生えるが


この頃、演奏中にしばしば、指先に痺れを感じていたエディは
医師から 白血病の診断を受ける。



      ピンク薔薇

 



実際のエディ・デューチンは
この後、白血病との闘病を経て 41歳で亡くなりました。


そして 彼を演じたタイロン・パワーも 
この翌年、ビリー・ワイルダー監督『情婦』のあと
心臓病で 44歳で亡くなっています。


この映画も ヒットしましたが
それ以上に大ヒットした 主題曲の「To Love Again」

ショパンの「ノクターン」を アレンジした曲ですが
その美しいピアノの旋律に 思わず心が奪われます。 

他にも 「Bod And Soul」 「You're My Everything」などなど
映画の中には 終始、音楽が流れ続けています。


    ↑
映画の中 デューチンのピアノ演奏の部分は
あのカーメン・キャバレロさんが 当てているそうで

タイロン・パワーさんが 弾いている音では無い。

 

が、しかし この指の動きは

もう、凄いとか 素晴らしいとかの域ではない まさに驚愕! 

 


是非、観てね。

   ↓

 

 

そして 
カーメン・キャバレロの 名曲「To Love Again」を。

 

 

やっぱり、音楽映画はいいですね。