少し前の話。
言語学者の金田一秀穂(ひでほ)さんが院内セミナーで講演してくださった。
ハンドアウトなしの一時間半、ドッカンドッカン笑いが絶えなかった。
使用してるのは、自分たちが普段使用しているような言葉ばかりなのに、メッセージがひしひしと伝わってくる。
時折、語用論、チョムスキー、シニフィエとシニフィアン等『授業でならったわ』と心をくすぐられるような単語まで聞けてしまい、勝手に激しく頷いてしまった。
ジーンときたのは『どんなに言葉巧みでも、心底そう思っていなければ相手には伝わらない』ということ。思いって大事なんだって。
相手を思いやるということも仰っていたなぁ。
なんとなく感じていたことを、改めて生きた言葉で聞くと…とにかく深い。
すっかり金田一先生の虜になってしまった単純なわたしは、翌日から近所の図書館で金田一先生の著書を借りる日々。大衆向けに書かれたものだから読みやすい。そしてタメになる。
静かな図書館も落ち着く。
今宵はたくさんの季語が集められた本を読みながら、バスケットの予選を観戦。