母語の大切さ | 日中英トリリンガルアナウンサー 佐野いくみ

日中英トリリンガルアナウンサー 佐野いくみ

日本語・中国語・英語司会 バイリンガルMC ナレーション 

先日のブログで、バイリンガル教育の3歳神話 について書きました。


発達脳科学の専門家によると


■脳の中に発話のチャンネル(回路)ができるのは、生まれてから3歳までの間

■英語脳を作りたいなら、3歳までに「英語のチャンネル」を作る必要がある


ですので、3歳までに日本語と同じくらい、英語も大量に聞くことは、

バイリンガルに近づく1つの有効な手段とも言えそうです。


ただ、気をつけたいのは


母国語をおろそかにしないこと


です。


母語がしっかり身についていないと、他の言語も習得することは難しいそうです。

日本語も英語も中途半端になってしまうことは、やはり避けたいものです。

ちなみに、母語はやはり社会で使う割合で決まってしまうような気がします。


私の両親は台湾人ですが、私は日本の学校に通い、日本人の友人しかいなかったので、

日本語が母語になりました。


日本人の父と台湾人の母を持ち、日本でインターナショナルスクールに通っている知人は、

英語が1番得意だそうです。


息子が通う保育園にも、両親のどちらかが外国人の子供が何人かいて、

外国人の親が母語で話しかけていますが、日本語で答えているのをよく耳にします。

社会で使う割合が多い言語が母語になってしまうのは、仕方ないのかもしれません。


さらに、口語はどちらもネイティブレベル並みだけど、読み書きに関して完全なバイリンガルになるのは、

そう簡単なことではありません。

インターナショナルスクールに通っていた友人や親戚は、日本語の読み書きにとても苦労していました。


小学校から高校までインターナショナルスクールに通っていた知人は、

帰宅すると、日本語(国語)を勉強させられていたそうです。

とても大変だったけど、日本語の読み書きができ、きちんとした日本語も使えるので、

今になっては親に感謝していると話していました。


結局、バイリンガル教育もどこまで求めるか、というところになりますね。


うちの息子は、日本語を母語に、無理のない範囲で英語と中国語をプラスできたらと思っています。



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