バイリンガル教育の3歳神話 | 日中英トリリンガルアナウンサー 佐野いくみ

日中英トリリンガルアナウンサー 佐野いくみ

日本語・中国語・英語司会 バイリンガルMC ナレーション 

3歳の息子に英語&中国語でトライリンガル子育てしています。


きのうのブログで、3歳の壁 ついて書いたのですが、

きょうは、バイリンガル教育でよく聞く"3歳神話"についてです。


子供は言葉を吸収するのが早いので、3歳までに外国語を大量に聞くと

母国語とのバイリンガルに近くなる、というもの。


本当なのかな?


この3歳という根拠について、調べたことがあります。

発達脳科学の専門家によると


■脳の中に発話のチャンネル(回路)ができるのは、生まれてから3歳までの間

■英語脳を作りたいなら、3歳までに大量に英語を聞き「英語のチャンネル」を作る必要がある


もちろん、3歳以降でも言葉のチャネルは作られますが、どんどん弱いものになるそうです。

たまたま、先日見ていたテレビ番組の内容がバイリンガル教育についてで、

バイリンガルになる臨界期というのがあって、7歳を過ぎるとバイリンガルになるのは難しい、と言っていました。

(この臨界期については諸説あるようです)


もちろん、家庭環境や個人差があるかと思いますが、小さい頃から外国語を大量に聞くことで、

やはり脳にも影響を与えるのだと思います。


実際、私の経験から言うと、両親が台湾人だったので、私は家では台湾語、外では日本語を聞いて育ちました。

日本の教育を受けたので、母語は日本語となり、完璧なバイリンガルではありませんが、

私の耳は、台湾語と日本語を完全に聞き分けています。

脳の中に、「台湾語のチャンネル」「日本語のチャンネル」がある、ということでしょうか。


ただ、バイリンガル教育で気をつけたいのは


母語をおろそかにしないこと


母語がしっかりしていないと大変なことになります。

母語の大切さについては、また書きますね。