カマロに乗った元カレ | ドジでのろまな牛の成功物語

カマロに乗った元カレ

今日、車で子供を保育園に送る途中、前の車がちょっと気になった。なんか流線型の、いかにも外車って感じの、この時間帯にこの道では見かけない車だったのだ。車の後部に[camaro]と書いてあった。

こういう自慢たらしい車(本当はチョッとうらやましい)に乗っていたカレと昔付き合ったっけ・・・
ちょっとセンチメンタルになってたら、カマロは次の信号で右折するらしく、右側車線に移動して、私と並んだ。

わっ?!元カレだ・・・

なんで?
なんで?
なんで?

彼は医者の息子で、自分も医者になるべく数年前にこちらの医大へ来て学んでいた医者の卵だった。もう東京に帰っているはずなのに。
彼も私に気づいたらしく、左ウィンカーを出して私の車の前にゴーインに戻ってきた。信号が青になり、2人とも左折して小道に入り、車を脇に止めてしばし話をした。
「元気だった?」
「うん、そちらも、元気そうだね。なに、子供3人もいるの!?」
「ウン。…騒がしいけど、子供って面白いよ。車、乗り換えたの?チェロキーはどうしたの?」
「僕も少しはレベルアップするさ(^^)すこし休みが取れたんで、こちらに住んでいる新太郎に会いに着たんだ。新太郎、覚えてる?」
「もちろん、覚えてるよ。ずっと会っていないけど、あのときのメンバー、みんなドクターになって活躍しているの?」
「ああ。彼は小児科。らしいだろ?僕は心理学を専攻して、いま心療内科のドクターやっているんだ。きみは?」
「私は、…なんて説明したらいいんだろうなぁ。コラムとかエッセイとか書いてるの。いちおう、本とかも出版したんだよ。」
「へぇ!作家さんじゃないか。すごいな。君も成長したんだな(*^o^*)」
「なによッ(笑)」
「君が、幸せそうで、本当にうれしいよ。僕は、あのころ、弱くて、君を守りきってやれなかった。でも、おかげで僕もすこし強くなったよ。親の七光りで医者になりたくないって、グダグダ反抗してたけど、君と別れた後、心理学に興味を持って、医者になる決意をしたんだ。君に感謝しているよ」
「私もだよ。あなたに振られた後、私も真剣に、幸せになろうとがんばれた。あなたのおかげよ。ありがとう」
「相変わらず、きれいだね」
「何いってんの?!やめてやめて、モー!(笑)あっ、子供が待ってるから、もう行くね。」
「ああ。…本当に、本当に、君に会えてよかったよ」
「私もだよ!!!本当に!元気でね!」
「ああ。じゃあね。」

いつか彼に会う日のために、絶対いつもきれいに化粧して、いい服着てようとがんばってたのに、今日に限ってすっぴんだった。ショック!これじゃまるでユーミンの歌みたいだよ。だけど、歌と違うのは、お互いにとっても、満たされた気持ちであって、しゃべれて、元気でね~って、別れられたこと。

彼の役に少しでも、立てていたんだ。私。よかった。
彼に会えて、良かった。彼も幸せそうで、よかった。
私も幸せで、よかったぁぁ~~~ん♪