本屋での恥ずかしい話 | マリリンの独り言

マリリンの独り言

ほんの些細な日常の出来事や、面白エピソード、我が家の動物達の話、ハンドメイド作品の話などを気ままに綴ります。

時々毒吐き。
クズ男やモラ男の話、人間関係についても書いています。

夫婦間だけの呼び名は
『プニ』『プニちゃん』


私には歳の離れた姉がいる。



姉とは父親が異なる異父姉妹だということは、私が大人になってから知った。




だから似てないのだなと思う。







家族でスケートに行ったことがあって、当時七歳だった私は一人の男性に声を掛けられた。



「なあなあ!ちょっといい?
一緒に滑ってた人、誰?」



「お姉ちゃん」



「え?お姉ちゃんって·····従姉妹の?」



「違う。ほんとのお姉ちゃん」



「全然似てないな笑
今から声を掛けたいんやけど、お姉ちゃんの名前教えてくれる?」




他人から見ても、従姉妹だと思うくらい似ていなかったのだ。



「頑張って声掛けて来るわな♪」


そう言いながら離れて行くナンパ兄さんを、私は笑顔で手を振って見送った。





その後、集まった時に

「さっき声掛けられたやろ?」
と姉に言うと



「お前やったんか!いきなり名前呼ばれたからビックリしたわ」



「(≧ᗜ≦*)笑い
それでどうなったん?」



「一緒に滑ってくれませんか?って頼まれたけど、家族と来てるんでって断ったわ。
まさか親もおるのにナンパ相手と滑られへんやろ笑」



そうやってナンパの手伝いをしたことがあった。







そんな姉とは、一緒に暮らしていた記憶が殆ど無いのだが、唯一覚えている強烈な出来事がある。



姉を起こして来てと母に言われた私は、二階の姉の部屋に入り、こんもりとした布団に潜っている姉に声を掛けた。


しかし何度呼んでも反応がないので、布団をまくると、そこに姉の姿はなくて、服の中に更に服を詰めて人型にしたものが横たわっていたのだ。




「ギャーッ!お姉ちゃんが消えたー!大泣きお母ちゃーん!お姉ちゃんが人形になったー!」

泣き叫びながら階段を駆け降りたのを覚えている。




そう、姉は夜な夜な家を抜け出して遊び歩いていたのだった。



姉は高校へは行かず、近所の美容院で見習いとして働いていたが、母が出した専門学校の費用を遊びに使い果たし、最終的には水商売の世界に足を踏み入れた。





一緒に暮らしていた時期は短かったが、ちょくちょく遊びに来てくれることが、幼い私と弟にとっては楽しみだった。



しかし使いっ走りにされることが多く、私は姉に頼まれてお菓子などを買いに行かされた。








ある日、姉に本屋へのお使いを頼まれた。

商店街の本屋に行って、漫画を買って来てほしいと言う。


いつものように私は快く引き受けた。


そして姉から預かったのは大量の小銭



とにかく一円玉や五円玉が多く、残りは十円玉だった。






数十枚の小銭を持って、本屋で姉から頼まれた漫画を手に取り会計に行く。




それまでは平気だったのに、本屋のおばちゃんが小銭を十枚単位で積み上げ始めた時に、初めて恥ずかしいという気持ちが込み上げて来た。


(∥>∆<∥)あせる


一円玉も二十枚以上あったと思うけど、幼い子どもが買いに来たということで、店のおばちゃんも断らずにいてくれたのかもしれない。








その同じ本屋に、姉と二人で行ったことがある。



姉が本を買うと言うので、私は横で待っていた。



しかし姉が物色していたのはエロ本だったのだ!ポーン



並べられたアダルト雑誌を手に取り眺める姉。



次に店のおばちゃんに声を掛けた。




奥から出て来たおばちゃんに、姉はこともあろうか


「もっと やらしいのないの?」

と聞いたのだ。




もっと

やらしいの


何そのパワーワードは!ゲロー





そんな言葉を恥ずかしげもなく、サラッと言える姉は凄いなと思った。


 

 そしてそう言われた本屋のおばちゃんはと言うと·····





 

「こ
     れ
     ん
か 
     や
     し
     で
ニヒヒ



と言って、別の場所からエロ本を持って来たのである。



はい!出ました!
本日二度目のパワーワード!





これなんか           やらしいで

 

爆弾メラメラ爆弾メラメラ爆弾メラメラ爆弾メラメラ爆弾メラメラ爆弾メラメラ爆弾メラメラ





って、おばちゃんもエロ本しっかり読んどるんかーい!笑い泣き笑い




若干引きながらも、当時小学生だった私は、このやり取りに対して笑いを堪えるのに必死だった。






若い時からおっさんと言うか、姉は昔から女らしいイメージがなかった。


ホステスの仕事でドレスや着物を着る以外は、普段の服装でスカートを穿いているところを見たことがない。


だいたいいつもデニムにスニーカーが定番だ。
アウターはスタジャンを着たりしているし、男物を愛用することが多い。



レースやフリルやリボンが大好きな私とは正反対の嗜好をしている。




トランスジェンダーって訳ではないと思うのだが、殆ど一緒に暮らしていないし、大人になってからは会う機会も少ないので、姉と深い話をすることもない。



他人に近い存在で、お互いのことを詳しくは理解していない関係なのだと思う。



大人になったら、エロ本を買うのも恥ずかしくなくなるのかなと思ったりもしたが、これは年齢は関係なくて性格の問題だと分かった。



まあ私がエロ本なんて買うはずもないがな爆笑笑い