生まれ育ったお寺である祖父母宅を出て、一軒家に引っ越したのは、私が幼稚園に通う頃だった。
色違いの建売住宅が並ぶ中、斜め向かいの家が、玄関横に大きな縦長の鳥かごを設置していた。
物心ついた頃から生きものが大好きだった私は、毎日のように鳥かごの前で長時間眺めていた。
鳥かごの中には20羽くらいの小鳥がいて、キンカチョウやコキンチョウ、後は白や黄色のカナリアがいた。
その中で、私が心奪われたのは1羽の赤カナリアだった。
赤カナリアと言っても、見た目はオレンジなのだが、その子だけが他のカナリアよりふっくらしていて可愛かったのだ。
私は勝手に赤カナリアをピーコちゃんと呼んでいた。
飼い主のおばさんに聞いたけれど、小鳥達には名前を付けていないと言われたからだ。
私はピーコちゃんに片想いを続けた。
Σ>-( ⸝ʚ̴̶̷̆ωʚ̴̶̷̆⸝⸝)❤→
小鳥が飼いたかったけれど、母に言っても無駄なのは分かっていた。
母は祖父母宅で2羽のメジロを飼育していたが、引越して来る時に手放していたから。
「ピーコちゃん·····」
鳥かごの前で眺めるだけでなく、自宅に帰ってからも、2階の窓から双眼鏡を使ってピーコちゃんを見続けていた。
まるでストーカーのように
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あまりにもピーコちゃんを愛し過ぎて、私は自分でピーコちゃんを作ることにした。
粘土をこねくり回して鳥の形に仕上げる。
しかし油粘土なので色が可愛くない。
( ー`н ー´ )~
しかも臭い!
そこで私は姉の机から、オレンジの蛍光ペンを持ち出した。
そして粘土のピーコちゃんに蛍光ペンで色を塗ったのだ。
もちろん綺麗なオレンジにはならない。
グレーの粘土が、少しオレンジがかっただけだった。
粘土を塗りまくった蛍光ペンは、使い終わる頃には色が出なくなっていた。
不細工な粘土のピーコちゃんの完成だ。
それでも満足した私は、そのまま姉の机の上に臭い油粘土のピーコちゃんをドンと飾ったのである。
姉が見たら驚いたことだろう。
その頃には、歳の離れた姉は家には殆どいなくて、一緒に暮らしている感じも薄れてはいたけれど。
しかしこの粘土のピーコちゃん·····
カナリアと言うよりアヒル寄りのフォルムだったな。
なんならオマルのアヒルに近かったかも笑
臭い油粘土製のピーコちゃんも、トイレの中なら匂いを気にしなくても良かったかなぁ·····なんて、今となってはどうでもいい発想なんだけど
両親の離婚にともない、その家には2年も住まなかったので、ピーコちゃんとのお別れは悲しくて1人隠れて泣いたものだ。
この後に引越してから、8歳の時に十姉妹を飼い始めたけれど、結局は大人になった現在までカナリアは飼わないままだった。
私の中のカナリアと言えば、やはりピーコちゃんしか浮かばないから。
【 十姉妹の話はこちら】
(十姉妹にまつわる嫌な思い出)
それにしても鳴き声の
綺麗な鳥っていいわ~
我が家のヒメウズラ達は、基本は小さくピヨピヨと鳴き、時々オスが雄叫びをあげるくらい。
でも最近になってからだけど、週に何回かは朝の5時前後くらいから綺麗な鳥の鳴き声が聞こえる。
近くのマンションの屋上にあるアンテナに止まって鳴いているのだが、少し遠くて見た目での判断が難しい。
ガビチョウ、セキレイ、ビンズイ、ミソサザイ、イソヒヨドリ、クロツグミ·····
︎☝︎( ' ꒳ ' ︎☝︎)
この辺りかと考えたりもした。
だいたいの大きさや、大阪の市街地に現れること、そして鳴き声から色々と考察してみた結果、多分ジョウビタキだと思われる。
ほぼジョウビタキで間違いないと思うんだけど、近くで見ることが出来たら確実なのになー🐦
٩(๑❛ʚ❛๑)۶
早朝から この鳴き声に癒されてます。
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夢を語るなら、窓から森や海が見えて、朝は鳥の鳴き声で目覚められるような家に住みたい。
鳥や虫の鳴き声、波の音や風の音、そんな自然が奏でるメロディに包まれた暮らしが出来たらいいな
私の通院の関係で、田舎暮らしが不可能なのは分かってるんだけどね。
(´-൧ -`๑)