今、世間を賑わせているあいちトリエンナーレ。
実は私も過去に、その招聘作品に出演した経験があり、思い入れの強い芸術祭なのです。
今回は、表現の不自由展において、表現の不自由が、分かりやすい形で露わになりました。
展示が中止になったことに対して、残念で仕方ありません。
アートは多様であってよいのです。
アートは政治に介入してよいのです。
社会問題を切り取って観客に提示し、それが議論を呼ぶような、ジャーナリスティックなものであってよいのです。
それこそが、アートの役割でもあります。
そこに行政が介入し、多様な表現を認めないのは、独裁国家のやることです。
ちなみに、世界ジャーナリスト団体「国境なき記者団(RSF)」が、世界180カ国・地域を対象とした「世界報道自由度ランキング2019」で、日本は67位。
(遡って見ていくと、現政権になってから20位以上も急激にランクを落としています。)
この状況からも分かる通り、日本は憲法上は表現の自由が認められているにもかかわらず、実際は不自由な国であるということ。
そしてそれが、今後益々エスカレートしていきそうな気配に、危機感を募らせています。
私達には表現の自由があり、
多様な表現に触れる権利があり、
そしてそれは、何者にも奪われるようなことがあってはならない。