今話題になっている、強制性交等罪の容疑で逮捕された芸能人のニュース。
それを見ていて、メディアの報道の仕方には疑問を感じている。

まずはじめに、強制性交等罪(改正刑法177条)とは↓

13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いて性交、肛門性交又は口腔性交(以下「性交等」という。)をした者は、強制性交等の罪とし、5年以上の有期懲役に処する。13歳未満の者に対し、性交等をした者も、同様とする。


つまり、容疑者は相手の女性に対して、暴力または脅迫を用いて「性交等」に及んだ可能性があるということ。
しかしメディアでは、これを「乱暴」した、という表現で報道しているところも少なくない。

これは表現が軽すぎないだろうか。
「乱暴」どころではないだろう。
今回の事件だけに限らないが、日本では性犯罪が軽く扱われている印象を受ける。

例えば朝日新聞のマニュアルには、性犯罪について、直接的な言葉は使わないということが書かれてあるそうだ。
朝日新聞だけでなく、きっと他のメディアにおいても、このようなルールは存在するのだろう。

元TBSジャーナリストからの性暴力を告発した伊藤詩織さんの時もそうだったが、レイプ被害だったにもかかわらず、「乱暴」や「暴行」といった言葉に置き換えられて報道された。

性について公に語ることがタブー視されている日本だからなのか。
しかし、その置き換えた言葉による伝え方では、実際に何が起こったのかが分かりづらい。

あいまいな言葉でぼかさず、もっときちんと真実を伝えるべきではないだろうか。
性による暴力を、決して軽く扱ってはいけない。