先日、とあるバラエティ番組で、性的マイノリティに関する差別的表現が問題になりましたね。

マスメディアは我々に対して、とても大きな影響力を持っています。
人の無意識の部分に、差別の心や思想を植え付けることだって可能なのです。
それを忘れてはいけないと思います。自戒も込めて。


実は私が興味を持っていることの一つに、"ジェンダー"があります。
"ジェンダー"という言葉を知ったのは大人になってからですが、それを知る以前から、ジェンダーに関する事柄には強い興味がありました。


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(この写真で物議を醸した、フェミニストのエマ・ワトソン)


例えばそれは、

・出席番号で男子生徒が女子生徒より先の番号になっていること(今はもう混合名簿になっているところが殆どですね)

・選手宣誓のときに、「僕たち、私たちは〜」と"僕"が最初に来ること

・結婚式では必ず新郎から名前を読み上げられ、結婚後も夫婦2人の名前を表記する際は男性の名前が先に来ること

・結婚したら女性が姓を変える人が殆どで、それが当然だと思われていること(どちらでもいいはずなのに、97%の女性が姓を変えているそうです)

・若い世代の共働き夫婦でさえ、女性が家事・育児の大部分を担い、男性は外で働く、という意識が強い傾向にあること(これは日本企業の長時間労働や、男性の育児休暇の取りづらさ、といった問題も関係しているのだと思います)

・夫のことを"主人"と呼ぶこと

・食事の席で女性が料理を取り分けたり、お酌することを求められる風潮。または、それが良しとされる傾向

・あらゆる物事、場面において、男→ 女の順になっていること

など、他にも例をあげたらキリがありませんが、こういうことを昔からずっと疑問に思っていました。
(そして、上記のようなことに納得がいかなくて、私は結婚願望すらなかったのです!)


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それを周りに話すと、「そんなこと考えもしなかった!」とか、「そんなの普通。しょうがないよ、考えるだけ無駄。」とか、「そんなしょうもないことよりも、もっと大きな問題が世の中には沢山ある。」と言われた事もありました。

共感してもらえず悲しくなった記憶がありますが、でも、そういう返事が返ってくるということは、ジェンダーに対する意識が低いということ。

日本のジェンダーギャップ指数は、2016年度の調査では、144カ国中、111位!
男女平等に関しては後進国。
意識レベルも、まだまだのように感じます。

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私は大学に入ってからジェンダーについて学びましたが、もっと早い段階から学校で教えてもいいのではないかと思います。
そうすれば、日本人のジェンダーに対する意識も変わっていくのではないでしょうか。
(残念ながら、学校や教育自体が、男尊女卑を助長するシステムになっていたりもするのですが…。)

これだけ男女平等・男女同権と言われている時代ですが、無意識レベルでの男尊女卑思想や性的マイノリティへの差別は、いまだ根強く残っています。
もちろん、"区別"は必要なときもあります。しかし、必要以上の区別は"差別"に繋がります。

男女に限らず、今はもうジェンダーフリーの時代。
性別にとらわれず皆が生きやすい世界を目指すには、無意識レベルにおいての改革も必要だと感じます。

それは教育であったり、メディアであったり、
そして芸術という分野でも可能だと考えています。
芸術の役割の一つは、そういうところにもあるのではないでしょうか。

表現者としてそんな作品に関わることができたら、私は嬉しいです。



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