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動産評価人の日記

米国鑑定士協会(ASA)のライセンスを取得し、日本でも評価制度を定着させようと微力ながら活動しています。
2013年10月から評価人仲間と有限責任事業組合(LLP)を結成しました。
※ブログの見解は個人の見解で、所属団体等との見解と異なることがあります。

裁判所の元執行官の方のお話を伺う機会がありました。

いろいろ勉強になる事が多かったのですが、いちばん印象的だったのは
「最近は(耐久消費財等が)安価になってしまったので、換金価値のある物がなかなかない」
との事でした。

評価理論からいうと新規再調達コストと新規再生産コスト云々....
という話が思い浮かんだのですが、それ以前にそういう状態ですと評価って本当に必要か?
という話になります。

当たり前ですが動産の評価というのは
 ・高価な機械=大型、超精密などハイテク
 ・単価の低い動産を大量に
のいずれかでしか必要になりません。

さて、そこでどう展開するか?ですね。

2009年に行われた行政刷新会議の事業仕分けで、蓮舫参議院議員が「1位じゃないとダメなんですか」と質問した事が大きな話題を呼びました。
ご存じのとおり、スーパーコンピューター「京」の開発費についての仕分け作業での話でしたので、科学者らから強い反発がありました。


文部科学省は「京」が計算速度首位を奪われた事から、新たなスーパーコンピューターの開発に着手しようとしているそうです。

次期スパコンで世界一奪還へ 「京」の100倍高い性能目指す(SankeiBiz)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130509-00000502-fsi-bus_all


確かに計算速度の面で一時期は一位になった事は確かですが、「京」にはそれ以外の問題があります。

その辺を分かりやすくまとめてあるブログ記事がありました。

IBM BlueGene/Qのセミナーを受けてきたよ(新井俊一のソフトウェアビジネスブログ)
http://shunichi-arai.blogspot.jp/2012/07/ibm-bluegeneq.html

要は、設置するのに広大なスペースが必要で電気はIBMのBlueGene/Qに比べ、バカ食いということです。
早いのは良いけど、置き場所に困る。電気代がたまらない!では実用的ではありません。

現在のランキングは「京」が3位です。


世界スパコンランキング、米国の「Titan」が首位、「京」は3位に(ITpro)

http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20121113/436681/


早さ云々より、見て驚くのはアメリカIBM社のBlueGene/Qが、上位5システムのうち3システムを占めているという点です。
スーパーコンピューターの場合は使用目的によって様々にカスタマイズされるので、同じメーカーの製品でも違うシステムとして利用される事があります。逆に言えば、上位5システムのうち3システムを占めているという事は、汎用性が高く、システムとして市場の支持を受けていると言えます。

事業仕分けにおける「1位じゃないとダメなんですか?」は追加投資して、米国のSequoiaより一時的に優位に立とうとすることが果たして良いかどうかという議論で出た質問だったのですが、計算速度だけにこだわっていれば速いだけで実用的でないシステムが生まれてしまいかねません。

また、そのようなシステムは投資に見合わない価値しか生み出す事が出来ません。
BlueGene/Q「京」に比べ、1ラック当たりの性能が17倍という事ですから、同じ価格では誰も見向きもしないでしょう。

ですので、速さもさることながら、市場競争力の高いスーパーコンピューターの開発を期待したいところです。

ここのところ、都市計画に関していろんな方からの持論を聞きます。
皆様考える事はそれぞれですので、いろいろなご意見があります。

例えば、都市計画区域で概ね人口10万人以上の場合には「線引き」が行われて、市街化すべき区域である市街化区域と市街化を抑制すべきである市街化調整区域のいずれかに指定されます。

開発推進の立場の方は、市街化区域でも郊外では取引が少ないのだから、線引きなどやめても調整区域の土地を買おうとする人はいない。だから調整区域などやめてしまった方がいいと仰せですし、今後の住宅余剰時代を考えて政策的な対応が必要と考える方は「住宅を造りすぎないためには市街化区域でも建築は許可制にすべきである」と仰います。

どちらも、それなりに頷けるところがあります。

現実には地域環境を重視する意味や、食料自供率の観点。都市の肥大化は水道・下水道等の都市インフラの肥大化を招き財政面でも限界がある事から、市街化調整区域での建築は厳しくなる傾向にあります。


とはいえ、日本の都市計画は一般に「緩い」といわれます。
若干古い文献ですが、こうした文献もあります。

都市再開発にもいろいろと問題はありますが、身近に感じるのは工場跡地の問題です。

かつての住宅拡大政策の名残か、用途地域であっても住宅建築の制限は緩い状態です。
用途地域内で住宅を建てられないのは「工業専用地域」のみです。
イメージでいえば、主に臨海部の工業地帯にある大規模工場やコンビナートが林立するような地域です。

それ以外の比較的大きな工場がある地域でも、「工業地域」に指定されている場合が多いです。

そうした地域では工場から住宅への転用が可能ですから、最近の製造業の海外シフトにより不要になった工場用地が住宅として転売されるようになりました。
これにより発生したのが土壌汚染の問題です。工場用地を工場のまま使っていればあまり起きない問題ですが(地下水を汚染して他に広がる可能性もありますが)工場用地の宅地転用により表面化するようになりました。
また、工場の周辺に住宅が出来てしまったため、住民からクレームが出るようになり工場の存続が難しくなる事例もあります。いわゆるパワービルダーの分譲住宅地をみる事もあるのですが、「周辺の工場の悪臭や騒音があるのにこんなところを住宅にして良いのか?」と思うところもあります。

製造業の事業者が工場を撤退する場合には、跡地を宅地化して比較的いい価格で売れるのは好都合かもしれませんが、やはり少し問題も多い気がします。

ごちゃごちゃになってしまった利用や権利関係を整理するのは至難の業。
また、規制を強化するのも至難の業。地域の人の合意形成が図れればいちばん良いのですが、
そうしたマンパワーもなかなかないのが実情のようです。