【著者】岡崎玲子

【出版】集英社新書・0233A

【価格】



前述の『レイコ@チョート校』の続編。せっかくなので一緒に。


 

2年目と3年目(最終学年)の留学生活。ただし1年目と大きく異なるのは、2年目の幕開けと同時にアメリカ同時多発テロがあったから。


2年間をひとまとめにしてあり、また時系列がバラバラなので、1作目に比べるとやや読み辛い所もありますが、

そんなことも気にならないくらいに、グイグイ引き込まれます。



「第4章 教育現場キャンパスから見た戦争」の「4 日米の戦争観」は、確かに、と納得。日本における“歴史を学ぶ意味”と、アメリカは“戦争を否定しない国”という、この著者が授業を受けている過程で気付いた“スタンスの違い”こそ、アメリカ・ブッシュ政権(当時)に対する私の違和感に繋がるものであった気がします。



著者は集英社新書のサイトでコラムを書いており(“キャンパス EXPRESS”の方は日付が見当たらないのですが、書き方からするとリアルタイム=留学中の更新だったのでしょうか)併せて読むといっそう楽しめます。



また、前作とは少し違った印象を受けるのは、著者のアメリカへの見方の変化もあるのではないでしょうか。

 


第3回黒田清記念JCJ新人賞を受賞。





【著者】岡崎玲子

【出版】集英社新書 0114E 

【価格】


大学生の時、特に勉強関係でモチベーションを上げたい時によく読み返した本。


もう10年前(2001年)に出版された本ですが、内容に古さは感じさせない、今読んでも楽しめる本です。



米国の名門私立高校に留学した著者が1年目の生活を綴った本で、著者がいかに楽しんで活き活きと学生生活を送ったかが伝わってきます。同時に彼女がここまで楽しめたのは、その環境を楽しもうと積極的に飛び込んで行ったからでもあるでしょう。まったく同じシチュエーションでも、ネガティヴな人が留学したら、楽しむどころか逆にドロップアウトしてしまいそう。それくらい“大変”な環境のサバイバル留学生活ではあります。



学業・スポーツ・課外活動…とても恵まれた環境ではあるけれど、それを生かせるかはあくまで自分次第。


読むと勉強へのモチベーションとともに、自分で考え選択して動くことの大切さを痛感しました。


どんな環境に自分があるか、これは選べるものと選べないものと両方あるけれど、その環境でどう動くか、そこからどう進んでいくかは自分にかかっている、と。




「気づいたことは、“What you make of the circumstances is up to yourself.”「どのような状況でも、結果を左右する力は自分にある」ということ。」(P202)



あとがきのこの言葉が心に響きます…。




 



【著者】水村美苗

【出版】筑摩書房

【価格】1,800円(税別)




『私小説 ――from left to right――』 の水村美苗さんの作品。


一時期かなり話題になって、賛否両論、中々に批判も多かったらしいのですが、私はこの本にはかなり感銘を受けました。読み物としても面白いし、考えれば考えるほど恐ろしくもなります。と言うのは、私は未だ普遍語の図書館に出入り出来ていないからでしょう。


普遍語の図書館に出入り出来るようになって(=二重言語者になって。私は願わくば多重言語者へ…)初めてこの本をしっかり論じられるようになるのでしょうか。今後の私に乞う・ご期待、なんて(笑)



最後の方の章は結構くどいけれど(作者自身が、「くり返すが」と何度も書いているくらい)、一読する価値のある本だと思います。お勧めです。



何だか夏目漱石、特に『三四郎』が読みたくなりました。

ああ、福沢諭吉くらい勉強しないと…(大汗)



この本の後に『日本語で読むということ』『日本語で書くということ』というこの本に関連するらしい本を2冊同時刊行していらっしゃいます。凄く気になる…。







【著者】水村美苗

【出版】ちくま文庫

【価格】\819




私が水村美苗作品の中で最初に読んだ本。横書き且つ、初めはこの著者の文体にやや梃子摺った記憶がありますが、これ以降一時水村作品に嵌りました。




故郷から遠く離れた場所に住む事、その間に故郷自体が変容を遂げ、もはや「自分の故郷」が自分自身の思い出の中にしか存在しなくなってしまう事。いま住む場所に溶け込めず、かといってもう変化してしまった元の故郷にも自分の求めるものはなく…。



中学生の時に一家で渡米しそのまま米国で暮らし続ける著者とその姉の会話を中心に、当時の思い出と現状が交差する物語。

当時の米国社会における日本人(東洋人)の地位、異文化とのズレ、差別、在米日本人の「社会」、米国に囲まれて米国への拒絶を起こし自分自身の故郷を日本近代文学に求めた著者と米国社会への突入を試みた姉と…。


米国における異分子としての孤独と、故郷を失った事による日本からの孤独。母港を失い流離う浮遊感はまるでディアスポラ文学です。









2009年03月08日(日)に放送されたNHKスペシャル。


内容は、先日何年かぶりにJAXAの宇宙飛行士候補が選ばれましたが、その最終選抜試験に初めてカメラが入ったというもの。非常に見応えがありました。


一見単純な作業でも、心理的負担はかなりのもの。出来るかどうかではなく出来るのは当たり前(な人達が揃っていて)、その中で細かなミスをするような課題を与えられて厳しくチェックされてゆきます。

皆子どもの頃からの夢の世界へ挑戦していて、家族の支えや職場の理解の下、真剣に挑む姿は輝いています。合格した2名は勿論、残りの8名も凄いです(その後もう1名追加で選ばれました)。



リーダーシップ・場を和ませる力・緊急対応力……求められる事は多々。



NASAで行われた最終試験にも初めてカメラが入り、一部とはいえ試験の内容が垣間見れます(感動!)。




リーダーシップを高く評価された油井さん。

冷静さに加え「彼は何か人をひきつけるものがある」と心理学者にも言わせた大西さん。

最終的にこの2人が選ばれました。

(そしてその後追加で選ばれた金井さんは、このドキュメントを書籍化した新書の中で、一見特に目立った成果を上げたようには見えていなかったが全ての課題で60点以上をマークし、常に安定していたと評価されています)



「『あなたは誰なのか』ただそれを知りたいのです」とはNASAの試験官の言葉。


面接での第一問は「最初の質問です 君はどうしてここにいるんだい?」。





あ、エリソン・オニヅカ氏の夫人のローナ・オニヅカさんが映っていました。お子さん方がいらしたんですね…、当時はお幾つくらいだったのでしょうか。しかし「家族が得るものも少なくないのです」との事。