考え方の多様化と、パフォーマンスの関係性 | 私、地球人、ときどき日本人。

私、地球人、ときどき日本人。

今まで世界中の色々なところを旅し移り住みました。東京でバリバリ働いていましたが仕事を辞め、フランスに移住、結婚。その後色々あり東京に戻り、プロジェクトマネジメントのコンサルしてます。興味は国際情勢、政治。国際関係学の修士有。

久々に、悩んでおります、わたくし。

妊娠中は、ストレス良くないのに。


ストレス、溜めたくないのに、溜まってる。




ちなみにわたし、良く「悩みないでしょう」、と人から言われます。

自分ではなぜだかわからないけれど、、、。


みためもゆるいからかな。(ぽっちゃりなのも一因か?)

小さい時からおっとりしているとよく言われたものです。


確かにあんまり小さいことでくよくよしないかも。



でも悩みくらいありますよーだ。

表に出さないだけかもしれないけどねー。



あと、性格なんてそんなすぐに変えられないんだから、悩むのやめよう!

とも思って、乗り切るんだけど、やっぱりアップダウンはある。






なんでこんな話しているかというと。



うちの会社、入社した時は気づかなかったけれど、

「ザ・日本人の価値観」

で固められている会社だったの。

グローバルを歌っている会社なのですが、ね。

(会社名にもグローバルって入ってますが、名前負けしてますよー。)




そんな中に、海外生活が長く、働き方もほぼアメリカ人(今はフランス人?)な私が入ってしまい、

和を乱しまくって会社としてはいい迷惑。

私としても型にはめ込まれて詰め込まれるから、ストレスの宝庫。



なわけですよ。



もちろん私も日本文化を知らないわけではないから、自分なりに相手に合わせようとは

するのだけれど。



でも、こっちが努力しても完全にいわゆる「日本人思考」になれるわけでもなく。

読めない空気もあるし、合わせられないときもある。

あ、こういう風に考えてるんですよね、日本では当たり前ですよね、

って思って、

合わせられるときもあれば、読みきれなくて、失敗するときもあり。

空気が読めても、わたしの価値観に合わない!ってなって、流せない時もある。



性格とか働き方とか、考え方って変えるのものすごーく難しいし、

こだわりがあればあるほど変えにくい。



むしろ、私は日本人なんだし、日本人なら日本人らしくしろよ、

っていうのが当たり前なのかもしれない。

(または、もしかしたら、向こうもちょっと変わった私に合わせてくれようとはしているものの、

全然距離が縮まらないだけかもしれないけれど)



とにかく、いろいろなところで全否定されるわけですよ。

私から見ると、全否定されてるかんじ。

「こいつ、ダメなやつ!!」って大きく書かれてる感じ。


で、私も、「あちら側」の否定を、どうしてもしてしまう。

だって理解できないことがいっぱいなんだもの。




その結果、どちらのためにもならない、Lose-Lose。

理想はWin-Winなのにね??


考え方や文化背景の違う人たちが一緒に働いたり生活する「多様化」のメリットは、お互いの良いところを受け入れてお互いのプラスになることなんだけれど、


私の働いている環境では思いっきりお互い損してます。




どうLose-Loseなのか。


先週起きた話。


――――――――――――――――――――――――――――


① マネージャー職のAさんが、私とは違う部署のBさんにある作業を依頼。

(エクセル作業で、かかる時間は半日から一日)


② それをBさんが私に依頼。

(今産休に入る前で通常と違う業務をやっている私は、彼の部署の仕事もやらされている)


③ 作業内容を確認すると、

  a) その作業を行わなくても今のやりかたで目的は達成できている

  b) その作業を行う目的は効率化ではなくどうやら

   「Aさんの希望で見た目を綺麗にしたいから」

   (客向けの見た目ではなく、やっている人のこだわりの、見た目の変更。)

  c) その作業を行うことによって人的ミスが起こりやすく、

   今達成できている目的も達成できなくなる可能性がある

ということに気づいたの。だから、やる前に確認したかった。

「本当にそのやり方でいいの?
他にもっと簡単に、短時間で、さらに見た目も綺麗になるやり方、あるよ?」
と思ったの。

善意でね、もちろん。
やりたくないからではなく、効率化と簡素化を願って。


④ Bさんに③を説明したところ、

彼もそんなに時間をかけてこの作業を行うメリットが分からないのでAさんに聞いてみる、

と言われる。


⑤ ある日いきなりマネージャーAさんが私に話しかけてきて、

「あの作業、依頼されたんだから、言われたことはちゃんとやって。」

っとぶっきらぼうに言われる。

そんな言い方ってないでしょ。


⑥ 私が③を説明し、

「時間をたくさんかけ、またミスするリスクも負ってまで行う作業ではないのでは」

とAさんに意見。


⑦ Aさんブチ切れ。

「Bさんと僕が話し合って必要な作業である、ということになったんだから、やって。」

の一点張り


⑧ 私もひかない。


⑨ 「これだからあんたは他の人にも呆れられるんだ」

「聞いてた通りアリエナイなこいつ」

とかいろいろ独り言をみんなに聞こえるように言うAさん。

(静かなオフィスが凍り付いてる~~~~オフィスをシェアする隣の会社にも丸聞こえですわよ)


⑩ Bさんも隣にいたので彼にも会話に入ってもらおうとするが、

「Bさんはその作業が必要なことを納得しているんだから彼の時間とらないで」

とAさんにさえぎられる。


⑪ 私からAさんに

「どうせ作業が必要なのであれば、もっと短時間でさらに効率よくする変更方法があるんですが・・・。

希望している見た目の綺麗さも向上できるかと思います。」

と言うと。


⑨ 「そんな方法考えられるんだったらいいよ、やれるならやってみればいいじゃん。やりかたまとめてあとで見せてみて。」

と言ってAさんいなくなる。


――――――――――――――――――――――――――――



ちなみにAさんはわたしと一緒の顧客先に行っていた2月の記事 に出てきた、マタハラコメントをくれた同僚と仲良し。その同僚は私のこと死ぬほど嫌いだから、Aさんは彼女からあることないことわたしの悪口を聞いているはず。


今まで、接する機会はあまりなかったけど、向こうから絡んでくること全然ないから、きっと噂に流されてわたしの印象悪いんだろうなぁ、と思っていたけれど。


ここまで、あからさまに敵対的とは。




で、私が考える、起きていた考え方の違い。



【違い1】

私: 作業をするまえに、ちゃんとその作業にかける時間に見合うメリットがあるのか確認したい。無駄な作業はしたくないし、どうせやるならいい仕事したい

→効率重視、自分を見せたい


Aさん: マネージャー職を持つおれが役に立つ必要な作業だ、っていっているんだから、つべこべ言わずやるべきだ

→階層重視、下からの提案はいらん


【違い2】

私: ただ言われたことを疑問を持たずにやるだけでは作業委託をうけているスタッフだ。私はフルタイマーなので頭をつかう

→プライド


Aさん: おれが必要って思っている作業なんだから必要なんだ。こいつの意見は聞く必要ない。

→プライド



【違い3】

私: 今のプロセスは確かに無駄があり、時間がかかるので、「見た目を綺麗にする」ためではなく「効率を良くする」ために作業時間を使いたい

→会社のためを思った行為


Aさん: 今のプロセスはおれが作ったんだからそれよりもいい方法があるわけない。あるっていうんだったら見てやろうじゃないか。

→偉そうなペーペー社員からの挑戦、自分への非難



【違い4】

私: そもそもジョブデスクリプション(仕事内容)の中にない秘書的業務や雑務、違う部署の仕事までなんでもかんでも私に頼んでくる会社っておかしい。

→契約重視文化


Aさん: 雇われているんだから言われたことは何でもやるのが当たり前だ。

→関係重視文化




全部が全部これで説明できるかわからないけれど、たぶんこんな感じ。


どちらかが良くてどちらかが悪いわけではなくて、

育ってきた文化や価値観が違うから

こうなっているのはよーーーーーーーーくわかるんだけど。



こういうのに、合わせられるときと、合わせられない時があって。

(結構合わせられていない気がするけど)



とにかくこのときは合わせられなかった。



たかが半日かかるだけの作業なんだから、

それくらいはいはいわかりました、

って言って引き受ければよかったのかもしれないけれど。


きっとその方が楽だったなー最終的に。



でもなんかけっこういろいろ溜まっていて、

いつもこっちが諦めている感があって、

変な意地を張ってしまった。


はあ、

失敗失敗。




で、こんなんで、私社会人やっていけるのかーーー、

って思ったら、

やっていけてない気がどんどんしてくるわけよ。


特に日本で生まれ育った純日本人的考えを持つ人たちに囲まれて働いている今、

自分がすごい浮いているのがよくわかる。


そして、私が相手に合わせる以外この国では生き残れないのもわかる。




でも無理するのがしんどい。


合わせるメリットをどんどん感じなくなっている。





「上司をマネージしてこそ一人前だ」

「自分を変えなくても伝え方を変えるだけでわかってもらえるだろう」

・・・ごもっともです。


「合わない人はどこにでもいるんだから、逃げていてもきりがない」

・・・うんうん、その通り。


でも、別に、

向こう側からも近づいてくれる人がいるところがないなんてないから、

そういうところに環境を変えてもいいんじゃない、

って思うんだよね。


このまま無理して続けているメリットって、

一定のお給料が入ってくる、ってくらいで。

今はデメリットの方が多いんだよね、ここではリスト化しませんが。


続けていれば必ずいいことがある、って、

いつの時代の話だよ。

うちの会社ずっと赤字だしねー。



だったら、

少なくとも、

『ああ、この人はこういう考えを持っているからこういう発言をしているんだな』

って、

ポジティブにとってくれ、お互い歩みあろうとできるところにいたいな。

批判したり、否定するだけじゃなくて。






一応今の私は向こうがなぜそういう言動に出たのか、理解はしていたつもりだった。

それに合わせようとする努力をしていないわけではなく、

うまく合わせられるときと合わせられない時がある、それだけ。


向こうも、合わせようとしてくれているのかな?

私がそこ、気づけていないだけなのかな?


とりあえず、Lose-Loseなのは明確。







ベルリッツの、「グローバル人材の新しい教科書 」という本によると。


みーんな同じ考え方をもっていて、同じように仕事を進める環境では、平均的なパフォーマンスを出すチームが一番多いんだって。


文化とパフォーマンス1

でも、考え方とか文化とか、多様性を持ったチームになると、面白いことにパフォーマンスが二極化。

さきほどの平均より低いパフォーマンスを出すチームと、さきほどの平均よりも高いパフォーマンスを出すチームに見事に分かれるの。



文化とパフォーマンス2

で、今たぶん私の会社で起こっていることは、今まで平均的にやってこれた小さい会社に私が入ったおかげで、チームのパフォーマンスが落ちている、という現象。



というかチームワークガッタガタ。。。。



すげー私、貢献してるよ(パフォーマンス低下に)!!



いや、会社のパフォーマンスが低いのは、私のせいじゃないですけど。

コンサルはバラバラに違う顧客先に行くから、別にチームワーク悪くても関係ない。


業績の問題ではなくて、会社のコンサルとしてまとまったときのチームワークの問題ね。



ちなみに、今までいた私みたいに「この会社に合わない人」はみーんな辞めてる。

3人くらい、メンタル崩しちゃったみたい。

私が入る前だからよく知らないし、顧客のせい、または本人のせい、と会社は言っているけれど。



とにかく多様性を生かせる会社ではないことは事実。

出る釘は打つタイプ。

私が出過ぎなのかー??



あ、ちなみに私の仕事の進め方や考え方が会社(というか社長含めコアのメンバー)と違うのは話をしてあって、

それでもお互いによくなるような方法を考えましょう、

という提案はすでにしてある。



でもそこで一言、

「お前は日本人なんだから日本人に合わせろ」

って一蹴されてるんだよね。


ふぅー。なんか強引で、ネガティブで、出口がないなぁ。



ということで、私に残された道は、



① (パフォーマンスを平均に戻すために)彼らの文化に合わせる


② 私が入ることによって多様性が良い方向に向かい、

パフォーマンスが平均よりも突出したチーム(会社)をみつける(つまり転職)



なのかなーーーーーー。



②を選ぶとしたら、そんなところどこにあるんじゃーーーー!!!

と、

これから産休に入るからそれどころじゃないのに、

考え始めて悩んでました。




その後、Aさんには私が考え出した

「もっと効率よく、綺麗に、しかも間違いを減らすやり方」

というのを見せたんだけど、


突っ込みどころがなかったらしく、おとなしく「いいんじゃない」

と言ってくれた。


で、納得してくれたかな、この話は終わりかな、

私の提案、喜んでくれたかな!


と楽観的でバカなことを考えていたら、



Aさんからメール。



「あなたの案によってどれだけ効率が良くなってどれだけ間違いがなくなるかもっと理論的に説明してください。」


「なぜあなたが僕のやり方だと変更に4時間かかると見積もったのかちゃんと説明してください。

僕の計算では1時間くらいの作業だけど、なぜそんなに時間がかかると思っているの?」



・・・・・面倒くさいひとだ。




疲れたよ。



で、さらっと効率についてもう少し説明した後、

「お忙しいのにこれ以上この議論に時間をいただくのは申し訳ないので、

もし先日依頼いただいたもともとの方法で変更を行いたいのであれば

こちらで作業しますのでお申し付けください」


って返信してやったわ。



こんなのにこだわって時間とられるよりも、

作業しちゃったほうが効率がいいと思ったので。



Aさんはプライドが高いので(私もだけど)

自分のいいと思ったやり方を変えるためには本当に山のような議論が必要だし、

もともと敵対的だから、そうそう私の案が良かろうが悪かろうが、

折れる気はないんだと感じた。


別にわたしもわたしが提案したやり方にそこまで固執してないもんね。

時間がもったいない。


終わりにしよう。




そう思ったから、こう返信した。




このあとの展開として予想できるのは

「①なんであなたが最初に僕から言われたことをすんなりやらなかったのか説明してください」

とかいう返答か、

しつこく

「②もう一度聞きますが、あなたのやり方についてもっと説明してください」

とくるのか、

向こうも時間がもったいないと思ってくれて、

「③そうですね、僕がやりたいようにやるので最初に依頼した作業をしてください」

という返答がくるのかなーー、って思っていたんだけれど。




③を受け取ったあと、呼び出された。




話してみると、彼の中の私に対する不信感は地中海よりも深かった。
(やりとりしたことなんて数えるほどしかないんだけどね)


話を要約すると、
「この作業の件はもちろん、いろいろ聞いている話によると、
わたしのパフォーマンスありえないから、あんたこれから会社でどうしていく気なの」
って言われた。


いや、あと1ヶ月で産休に入って、その後6ヶ月くらい育休とって戻ってきてから対応します、
って感じだったんだけど、こっちとしては。

今なにかしたからって、産休前だし、何か変わるのか?
と思っていたからね。




でも、そうやってわたしと向かって話をしてくれているのは、
少しはわたしの考え方をわかってくれようとしているのかな、と嬉しく思って
正直に感じていることを話した。


育ってきた文化や価値観が違うから、やり方も違うこと。
それでも日本の会社だから、合わせようとは努力していること。
積極的に周りに(といっても人が少ないから1、2人だけど)アドバイスをもらおうとしていること。
否定だけでなくて、違うやり方があるってことも知ってほしいことなど。



うんうん、と聞いてくれて、最初のイライラした態度とは違ったから、
少しはわかりあえたのかな、って思って、その話し合いは終わった。



(ちなみに、その後わたしは彼から言われた作業を彼から言われた通りにやった。)






あ、話し合おうとしてくれているってことは、関係築こうとしてくれてるんだ、

ってほっこりした気分になったんだけど。





いやー、人生一筋縄でいかないとはこのことですね、って今日展開になったんだよね。



続きは、次の記事で・・・・