飲み会の当日
普段、自分たちが飲んでいる居酒屋とは違い
こ洒落た障子や 高そうな壺が置かれている
個室の席に通された。
腰掛けると、今までの期待とは違い
緊張と なぜか不安までもが襲いかかってきた。
開始時間の5分ほど前
相手の女性陣が見えた。
自分を含めた男三人は全員驚いた。
前に座った女性三人が
「おとなしめで、清楚な女性」だったのである。
表情には出さなかったが
異常なほど心臓がバクバクしていた。
いざ 飲み会がスタートし まず 「乾杯」
グラスを持っていた手が震えていたかもしれない。
男性陣から自己紹介が始まり 自分の番に回ってきた。
声が震えないか・・・・・ とても心配だったが
なんとか無事に済ますことができた。
次に女性陣の自己紹介。
一人目が終わり 二人目の女性
緊張のせいか まともに相手の女性を見れていなかったが
その方を目にしたとき
とても不思議な気分になった。
その娘に気を取られていたせいか
三人目の方の自己紹介の印象がない。
飲み会も進み、席替えが始まり
偶然、その女性の隣に座ることができた。
改めて挨拶を済ませて
会話が始まった。
はじめに、趣味の話題になった。
初対面の人との会話ではベタである。
私は自己紹介の時に
趣味は 「サッカー観戦」 と言っていました。
実際は無趣味で、普段は全く観ません。
隣に座った彼女は見た目とは違い
とあるチームの熱狂的なファンだった。
私は自分を恨みました。
「なんでサッカー観戦なんて嘘をついたんだ」
サッカーの話をされても、
まったくと言っていいほど理解できず
知ったかぶりで
「頷いたり」「そうだよねー」
と相打ちを打つくらいしかできませんでした。
まともにサッカーを見るのは、ワールドカップの時ぐらい
四年に一度、見るくらいの知識では
明らかに乏しすぎます。
「好きな選手は」 と聞かれ
一瞬迷いました。
「・・・・・・・ジーコ」
咄嗟に出てきたサッカー選手の名前がジーコだったのです。
「古いねえ」
と言われ、顔が赤くなり 下を向きたい気持ちになりました。
その後もサッカーの話が続いたのは憶えています。
結局、サッカーの話で彼女との会話は終わりました。
飲み会の最後に
皆で連絡先の交換をして終わりました。
女性を見送ったあと
気が緩んだのか、疲れがドーンときましたが
その飲み会は
夢見心地のような時間でした。