世界一の金融大国で、資本主義国の頂点に立つ米国、そしてその大統領ら政府中枢が「社会主義者(=共産主義者)」だったなどというと、多くの人は驚かれると思います。が、実はここが戦前、そして今も続く国際情勢を読み解く鍵です。

実は彼らの背後には、大戦中、連合国にも枢軸国にもソ連にも金を貸した「国際金融資本」がいて、彼らにとっては資本主義だろうが共産主義だろうが、金儲けができればばどっちでもいいのです。また彼らが拠点とする「国家」も一時の"隠れ家"に過ぎず、その都度、使い捨ててきました。

実際、彼らの活動が活発化した近代以降、世界を支配した覇権国は「英国」そして「米国」へと移行しました。そういう意味で、彼らは国境を越えた"国際派"であり、まさにユダヤ人の辿った歴史そのものです。

 

また、彼らの主張は「国際化」の他に「平和、人権、民主主義」などの"普遍性(グローバリズム)"に特徴があり、このような誰も反対できない"甘言"を弄して大衆を煽動します。また、近年は「反核」「反原発」などもこれらと同じ文脈で捉えることができます。

これにより、あるいは"民主化"の名の下に、先ずは欧州諸国の国家体制を崩壊させました。が、ロシア、支那、日本などの強固な君主制の国を解体するのは厄介でした。そのため「民主化(自由主義化)」を経て「社会主義化」で徹底的に破壊、解体し、「共産主義化」します。

 

そして、彼らが亜細亜支配を考えるとき中心となるのは支那でした。が、特に東亜細亜においては、世界一の歴史を誇る國體(天皇制を中核にした国家体制)を持つ日本が、国家存亡の危機を乗り越えるため「大亜細亜主義」を掲げて蒋介石と連携し、"自存自衛の戦い"を起こす可能性がありました。

この結果、邪魔な日本を叩くため北からソ連、南から英・蘭・仏、西から中国共産党(にコントロールされた蒋介石)、東から米国が、寄って集って日本を追い込みます。そういう意味で、大東亜戦争には「亜細亜防共戦争」と「対欧独立戦争」と「対米防衛戦争」の三面性があったといえるのです。

 

ちなみに、紛らわしい「民主主義」や「社会主義」「共産主義」について簡単に整理しますと、これらは「マルクス・レーニン主義」で主張される「二段階革命論」で説明できます。

 

マルクス主義の唯物史観に基づく社会の発展形態観によると、まず封建制下では、新興階級であるブルジョワジー(資本家階級)が「ブルジョア民主主義革命」を起こして封建領主や絶対君主を打倒、資本主義的生産関係を確立した上で近代民主国家を成立させます(資本主義)。

 

次に、新たにブルジョワジー(資本家階級)と労働者階級の対立が生まれる中、労働者階級は「プロレタリア社会主義革命」を起こして生産関係を国有化(社会主義)し、最終的には「一党独裁」の下、私有財産制をなくします(共産主義)。

 

ただ、未だ封建的段階を脱していない社会や、外国に支配されている植民地である場合、革命の第一段階から、資本主義的生産関係を確立しない「プロレタリア社会主義革命」を起こします。例えば、ロシア革命では皇帝を追放した「二月革命」が「社会主義革命」、ボルシェビキ(強硬派)が権力掌握した「十月革命」が「共産主義革命」とされ、

 

中華革命では「辛亥革命」が「社会主義革命」、中国共産党が権力掌握した「国共内戦」が「共産主義革命」とされます。日本もこの二国と類似した「天皇制」を中核とした国家ですが、その強固な國體故に、敗戦にもかかわらずシナリオは実現せず、せいぜい"欧米流の憲法制定"による「資本(自由)主義的民主国家」が出現させられたに留まっています。

 

なお、以上述べたように戦前戦後を通じて長く米国、そして世界を支配してきた国際金融資本勢力を「ネオコン」といいます。この言い回し自体は戦後、とくにブッシュ政権あたりから使われていますが、実は、そのルーツは旧ソ連でスターリンとの権力闘争に敗れて米国に亡命してきた「トロツキー派」にあります。

 

このような経緯から、彼らは基本的に反ソ、反ロシアのスタンスを取りますが、はじめは米国民主党に所属していました。しかし、J・F・ケネディがフルシチョフと和解に動いたため共和党に鞍替えし、今日に至っています。

 

ところが、国際金融資本勢力を上回る力によって支えられたトランプ大統領が出てきて状況は一変。ネオコン派は徐々に追い込まれつつあり、目下、傀儡国家の韓国などを使って最後の抵抗を見せています。

 

しかし、ソ連崩壊後のハザールマフィア(国際金融資本)との闘争に勝利したロシアのプーチン、そして米国ネオコンの下僕だった小泉父子らを抑え込んでいる日本の安倍晋三総理、それにイスラム指導者らのナショナリストが”反グローバリズム連合”を組み、世界のネオコン支配を終わらせようとしているのが現下の情勢です。

 

そんな中、安倍総理の日本での最後の仕事は、日本から抵抗力(軍事力)を奪ってネオコンの下僕にしておくために、ネオコンらが作った現行憲法の改正です。