2016年にテキサス州サンアントニオで生まれた長男は、3歳半頃に近所のサッカースクールに通い始めました。

 

 

この頃はまだ英語の理解力に乏しく、本人曰くコーチの指示はほとんどわからなかったそうで、周りの子の様子やコーチの身振り手振りをヒントにとりあえず真似をしていたそうです。

 

 

息子が4歳になった時、仕事の都合でダラス郊外に位置するアーリントンに引っ越すことになり、引っ越し直後に近所の公園でたまたま遭遇したサッカークラブに入会することになりました。アメリカでは5歳から4人制サッカーが始まります。息子は一学年上のチームに入って、初めての試合を経験していくことになりました。当時の私はアメリカのサッカー育成事情はもしろん、アメリカサッカーそのものについてほとんど知識がない状態で、クラブの選択も「家から近いから」という非常に短絡的なものでした。

 

 

このクラブには2年間在籍しましたが、担当の女性コーチが試合中に大声で叱責するので子供たちが委縮しているように見えました。またトレーニングの内容が発達段階に即しているとは思えず、試合の内容よりも勝つという結果だけを求めているように見受けられました。結局退会することになりましたが、息子にとってはチームと一緒に勝つ楽しさや負ける悔しさを味わえたこと、チームの中で競い合って切磋琢磨する経験が初めてできたこと、親としても息子のプレーヤーとしての長所や短所に気づけたり、アメリカサッカーについて本気で学ばなくてはと考えさせられるきっかけを与えてもらうなど、得るものもたくさんありました。

 

次の所属クラブを模索する中、週1回のインドアサッカースクールで練習を続けることに。当時6歳の息子は、ここで8-10歳ほどの子供たちに混ざって練習させてもらうことができました。こういった環境下では、ボールを扱う技術向上だけではなく、自分よりも年上で体格の勝る子たちに混ざってプレーすることで、フィジカル勝負を回避する工夫を覚えたり自信をつけていくメリットがあると感じました。

 

 

次に入会したのは、フォートワースにあるセミプロチームをトップに持つアカデミーでした。FCダラス(MLSチーム)のアカデミーで指導経験がある年配の男性コーチが立ち上げたクラブで、一学年上のチームに招待されて入会しました。息子の技術が飛躍的に向上し始めたことと、4人制から7人制サッカーへ移行する年代だったこともあり、ここではポジション別の基本的な動き方や最適なプレーの選択などを学ぶ機会が与えられました。しかし、コーチが子供たち自身にプレー選択を促すよりも、「正解のプレー」選択を重視していたため、時間の経過と共に息子が自由にプレーしづらくなっていることに気づき始めました。7-8歳のサッカー少年が思い切ってプレーできない環境は、たとえどんなに見た目の良いプレーや試合ができたとしても、長期的にはよい影響は及ぼさないと考え、2年間在籍した後、再び新しいチームを探すことになりました。

 

 

 

今年(2024年)に入り、ダラス郊外にあるチームを見つけ練習に参加してみると、このチームは2015年生まれのチームの中ではテキサス州内で上位トップ10にランキングされており、非常に内容の濃いトレーニングをしていて、子どもたちの集中力にも目を見張るものがありました。コーチはセミプロの現役選手で、U17とU20のアメリカ代表に選出された経歴があり、育成に定評があるクロアチアのディナモザグレブの下部チームでもプレーしていたことがわかりました。自分もそうでしたが、サッカー少年たちには現役でプレーしているような「兄貴分」的コーチに惹かれる傾向があります。息子もこのコーチのことを瞬く間に好きになったようです。息子は一学年下になるため、スピードやキック力などは多少劣っていますが、当の本人は自分よりも上手く、早く、強い子たちに囲まれてトレーニングできる環境を喜び楽しんでいます。またこのチームがフットサルをトレーニングに取り入れ、様々な人種のプレーヤーが集まっていることも私たちには魅力的にうつりました。

 

 

息子が3歳でサッカーを始めてからこの5年間で4回所属チームを変え、その他にも様々な小グループトレーニングやパーソナルトレーニングを試しながら、息子のサッカー選手としての成長を見守っています。アメリカでのチーム選びで大切にすべき点、アメリカのジュニアユース年代の育成事情について、深く考えさせられることの連続です。

 

同じような想いや葛藤をもっている方がいらっしゃれば、どうぞご連絡(コメント)ください。

 

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