毎年1月25日の初天神(学業成就祭)に、京都 北野天満宮から授与される梅ヶ枝“思いのまま”が、本日見事に開花しました。

 

今年は全国的な寒波に見舞われ、梅花で名高い北野天満宮境内の御神梅たちもほとんどは固い蕾のまま。

 

授与された梅ヶ枝の蕾も、小鳥の爪の先ほどの小ささ、固さで、これではたして咲いてくれるものかしら・・・と、正直不安に思っていました。

 

なにしろこの時期に授与される北野天満宮の梅ヶ枝は、どうしても咲いたか咲かぬかで学業成就(=大学合格)の行方を占ってしまう縁起物で、やはり咲いていただかないとどこか受験生たちに申し訳ない気がするものです。

 

が、豈図らんや、暖房のきいたリビングに活けて日に幾度も()めつ(すが)めつしていたところ、爪の先のような蕾がみるみる膨らんで、早々と可憐な薄紅の花を開かせてくれました。

 

しかも授かった二体の梅ヶ枝は、どうやら紅白のようで、実にめでたく有り難い限りです。

 

 

 

実は、作新学院には昨年末、学業成就に関する吉報が相次ぎました。

 

文科省・外務省が後援し全国84校が参加して開催された、高校生の英語ディベート大会(「PDA高校生即興型英語ディベート全国大会」)で準優勝を果たし、世界大会へ出場したのです。

 

 

決勝では筑波大学附属駒場高校に敗れたものの、予選では優勝経験もある渋谷教育学園渋谷高校に勝って、予選一位通過の快挙を手にしました。

 

そして12月21、22日と二日間に亘り、15カ国24チームによる熱戦が繰り広げられた世界大会では、ベスト8という結果をいただきました。

 

大会はトーナメント制だったので、早い時点で優勝チームと当たってしまった本学は残念ながら決勝に進むことが叶いませんでしたが、参加生徒の一人が「ベストディベーター賞」と、ディベートの議論に貢献する質問等をよくおこなったとして「POI賞」の二つの賞を受賞することができました。

 

また、試合の合間に行われる自国や地元を紹介し合うコーナーでのプレゼンでも評価をいただき「文化賞」を頂戴しました。

 

コロナ禍のためオンラインで実施された世界大会は、回線障害が起きるとその時点で失格という厳しいルールだったため、学院としても大変緊張しましたが、電気の神様でもある北野天神の御加護を受け、お蔭様で最後まで大過なく乗り切ることができました。

 

世界中の子どもたちがコロナ禍で我慢の日々を強いられる中、またとない貴重な国際青少年交流の機会をいただくことができ、本当に有り難い年の瀬でありました。

 

 

 

現在、オミクロン株の拡大により本学では、小学部から大学までほぼ全ての設置校で対面での授業続行が難しくなりつつあり、対面とオンラインのハイブリッド授業、もしくはオンライン授業を実施しています。

 

特に低学年の子どもたちにもオンラインで授業を行わねばならない現状は、正直なところかなり切なく、学校現場はかつてない大きな試練に直面しているわけですが、天神さまの梅ヶ枝が魁となって知らせてくれた遠からぬ春の訪いを、ひたすらに“誠”を尽くして待ちたいと思います。