南相馬のたびを終えて、国道6号線と常磐自動車道を経由して都内に入ったわけですが、ここでガソリンの給油と、洗車を行ったわけです。これは極当たり前のことではあるのですが、私はかなり後ろめたい気分であったので、洗車は手洗いでなく機械式でお願いしました。
後ろめたさの理由はといえば、もしかしたら車には南相馬に確実に存在した放射性物質が付着しているかもしれないと言うこと。多いとか少ないとか全く分かりませんが、これをスタンドの方に告知しなくて良いだろうかというジレンマ。結局事なかれ主義、知らぬが仏の対応になったわけです。
もし、車を検査して汚染がわずかでもあると知ったうえで洗車したのであれば、これは放射性廃液として扱われても良いと思いますが、検査しないで普通に洗車してしまえば極当たり前の排水になるわけです。今でこそ気にしすぎで馬鹿にされるだけですみますが、事故直後はどうだったのかと考えるキッカケになりました。
現地滞在中、帰路には多くの場所で除染作業の現場に出くわしたのですが、みなさん普通の格好でせいぜい簡単なマスクで作業されていました。線量計で外部被曝は管理されているのだと思いますが、内部被曝は考慮されているのか多分元請けのゼネコン様に聞きたいところです。
内部被曝と言えば南相馬の市民病院だかの先生が内部被曝は問題ない的なことを言われているそうで、そうなら安心なのですが、内部被曝と言いましても食物等からだけでなく、呼吸による肺への沈着、耳の穴や毛根、髪の毛への付着、傷口からの進入等経路は多種多様なわけですから、単純に生体半減期でどうこうだけで良いのかは不思議です。東大から来た偉い先生とのことなのでちゃんと評価いたしだいていると信じたいところです。
除染で発生したゴミ?は燃やしたりして量を減らしたりするらしく富岡に大きな焼却施設がありました。この側にモニタリングポストがあってその値は確か0.09マイクロシーベルト毎時位だったと思います。他に比べとても低くて安心しました。焼却している場所ですからとても高いかと恐怖していったのですがちゃんと管理されているんだと思った次第です。
さて、汚染土壌も8000Bq/kgという基準で区分けされているとのことなのですが、10倍の80000Bq/kgの土を汚染していない土と混ぜて薄めれば普通に捨てられるわけです。これを希釈と言うらしいのですが、8、000Bq/kgという数字を考えた時、セシウム134/137の原子核は総てに均等にあるわけではありませんから、例えば土を半分に分けたら4,000Bq/500gかと言えばこれは多分違います。どちらかはゼロBq/500g、どちらかは8000Bq/500gになるやもしれません。8000Bq/1gなんて言うケースもあるかもしれない。
規制値が総量規制でないらしいので、どんなものでも薄めてしまえばOKにならないかとの危惧をいだきました。
などなど関心と不安を感じながら帰郷した訳ですが、厳しくやると復興が進まないし、復興だけ優先すると不安が払拭できないというトレードオフの関係に地元の皆様もお役人様も苦心しながらやられているんだろうなというのが感想です。
どちらが正しいかは福島に住まない私と、福島に住む方々、福島に住む方々の中でも各々考えが異なるのだろうと思います。答えは一つにはできそうもないですね。
いろいろお話を聞かせて頂いたお母さんの言葉
「汚染は残っている。ということは漠然と知ってるよ、でもねここは生まれた場所だし、友達も年々少なくなるけどここに居る。よそになんか行くところもないし、行っても話し相手もいないのだから、そんなに長くは生きない私たちはここに居るんですよ」
せめて避難解除したと言っても実際に家の周り、生活道路にまだまだ汚染が取りきれないで残っているのだから国の支援を打ち切るようなことだけはしないで欲しいと願う次第です。