~選択肢のない同盟関係?~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 丁度1週間前の7月15日(水)、憲法第九条に対して違憲であるとされる集団的自衛権の行使を可能とすることを含む安全保障法案(全11法案)が衆議院の特別委員会で採決され16日(木)衆議院を通過しました。


…ところで、私たちはこの法案の違憲という論点(問題点)にのみ関心を持ち、そのことに終始する連日の報道にしか興味を示していないのではないでしょうか?、…そして実のところ審議されていた10の改正法と1の新法による11もの安全保障法案の名称すらよく知らないのでは(もちろん私も含め)………

……そこで、とりあえず【安全保障法制の全法案】を記してみました。

《一括法案・10の改正法案》
①-武力攻撃事態法改正案
②-重要影響事態法案(周辺事態法を改正)
③-PKO協力法改正案
④-自衛隊法改正案
⑤-船舶検査法改正案
⑥-米軍等行動円滑化法案(米軍行動円滑化法を改正)
⑦-海上輸送規制法改正案
⑧-捕虜取り扱い法改正案
⑨-特定公共施設利用法改正案
⑩-国家安全保障会議(NSC)設置法改正案
《新法案・恒久法案》
⑪-国際平和支援法案

1つ1つの改正案(および新法案)について説明書きすると大変な字数になるので、取りあえず「平和安全法制の概要・内閣官房」という政府がネット上で説明しているモノのリンクを貼っておきます。

私は日本を取り巻く世界情勢およびアジアの現状を鑑みた時、正直アメリカとの同盟関係強化は決して否定的なものだとは思っていません。…日本は幕末にアメリカを始めとする西洋諸国によって開国することとなりました。そしてアメリカやイギリス、フランス、ロシアといった欧州・欧米の列強国を相手に当時のアジア諸国が植民地化・属国化される中にあって独立を維持し続けたことは奇跡に近いことだと思っています。

しかし‘出る杭は打たれる’のことわざ通り、アジアで台頭する日本に脅威を感じた列強諸国はアメリカを主軸に経済封鎖やエネルギー供給を絶ってきます。それゆえ日本はやむを得ず対米、対列強諸国と衝突!…4年にも及ぶ大東亜戦争(中国大陸での戦争も含めれば10年)を経て日本は敗戦を向かえるのです。その後は言うまでもなくアメリカを中心とした新世界秩序の元に今日の同盟関係と称する属国日本が存続している訳なのですが…


…開国以来の西洋列強による対日本における戦略的経緯を返り見た時、日本の立ち位置は今後も変わらないと思います。不本意ながらアメリカとの同盟関係強化による軍事力がアジア圏での日本の生命線であることはシビアな現実でしょう。…ただアメリカの価値観とそれに伴う利益追求のための紛争や戦争に自衛隊が集団的自衛権の行使という名目で共同戦線にも等しい軍事支援を行うことだけは絶対にさけるべきであり、これを許せば日本は本当にアメリカ合衆国の1部になってしまうことは疑う余地なしでしょう。

中国が21世紀にもなって今だ中華思想という前時代的な考えを以てアジアを席巻し再び世界の中心を目指そうと夢想的戦略を立てている一方、北方には潜在的な脅威としてロシアが存在しています。日本はこれらの重圧の元によくもこれまで生き延びられたと素直に思う反面、これらの驚異が排除されない限り日本がアメリカの呪縛から解き放たれることはないとも考えるのです(…少なくとも現在の中国で内乱が起こり四分五裂でもすれば日本がアメリカの影響力から少しは脱却できるかも知れませんが……
)。

とにもかくにも同盟強化による抑止力拡大の意図は理解できますし、正直誰が総理になっても日本の舵取りは対して変わらないと考えます。それでも集団的自衛権の行使の拡大解釈だけはいけません!自衛権の行使そのこと自体は現在のリアルな世界情勢においては独立国が有する当然の権利ですが、しかし他国の利益のための紛争・戦争(もちろんアメリカのね)に日本国民の生命を賭ける法案には強力な補足事項を付け海外派兵にかなりの制限を設けるべきだと私は思っているのです。

(補足)-掲載した画像は現在日本の陸・海・空それぞれが保有、もし
      くは、今後配備される最新鋭の兵器です。これらがなければ
      日本は世界の驚異に対する自己防衛もできなくなるというの
      も現実なのです(すべて純国産兵器
)。