~夏はやっぱし恐怖体験……~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 ご無沙汰の恐怖体験でございます。
お盆を控えて、やはり1つぐらいは書いておかなきゃね!、…と言うことで今回は
東京・青山霊園をめぐる不思議でちょっくら怖いお話です。
不思議な体験の外伝ということで、もちろんノンフィクションです

【墓地への無礼は即祟る】
今から20年近く前のお話し………
僕と友人のAはそれぞれ違う所要で東京に来ていました。当時僕は本業の教師の他にいろいろと頼まれ仕事をやっていて、東京にはチョクチョク足を運んでいました。
知人のAとは自衛隊関連のフォーラム参加で予定を合わせ東京で落ち合うこととしていたのです(Aも教員やりながら戦争や軍事の研究、また専門雑誌にコラムなども書いていた)。

フォーラムも終わり、その日はそのまま飲み会へ………
明けて翌日、Aは僕に「ちょっと資料の写真が欲しいんで青山墓地に付きあってくれよ」と言って来ました。
僕は東京での仕事はかたずいていたので「別にいいよ」と二つ返事で答えました。
行き方はハッキリとは覚えていないのですが、近くまで地下鉄で行ったことは覚えています。とにかく目的地の
青山霊園に到着するとAは嬉しそうにお墓の写真を撮り始めたのです。…それはもう傍若無人にバチバチと………………。
加藤友三郎(海軍大臣)、山本権兵衛(海軍大臣・総理大臣)、広瀬武夫(日露戦争で活躍した海軍軍人)などなど、明治から大正・昭和にかけての著名な軍人の方々のお墓に対し一礼もなくシャッターを鳴らし続けていたのです。

…僕はというと「本当にバチあたりな奴だ」と思いながら、どんどん先へ進むAを静止もできず、その後を追いながらAが非礼を働いたお墓に手を合わし、ひたすら謝り続けました。
やがて満足したのかAは撮影を終え、その日の夕刻の新幹線で帰路に着いたのです。
その頃の僕は大きな油彩画を描くスペースが必要だったため、Aが暮らす滋賀県の公団住宅(3DK)の一室を作業場として間借りしていました(毎週土・日は滋賀で絵を描いてた)。

東京から関西圏へと戻ってきた僕はその日、大阪の自宅へは帰らず間借りしているAの自宅に行き、作品の進度確認も兼ねてAと一杯やりながら歓談の内に就寝をむかえました。
…夏真っ盛りの深夜、5階にある間借り部屋はすぐ近くに臨む琵琶湖からの涼風がとても心地よく、僕は網戸越しに窓を全開にして眠りに就いていたのです。
……ところがそんな僕を突然の息苦しさが襲いました!僕は「ハッ!」として目を開け起き上ったところ、網戸の向こう側にハッキリと人影を見たのです!!、急いで電気を付けたのですが、そこには何もいないのです。すぐさまAも呼んで窓とベランダを調べたのですが、何もありません。Aも呆れながら「何もおらんし、寝ボケてたんちゃうかぁ~」と早々に自室に引き上げてしまいました。

…翌日、僕は何か気持ち悪さを感じ早くに滋賀を立ち大阪の自宅へ戻りました。そうして2週間近くが過ぎ夏休みも終わりに近づいた土曜日、久しぶりに油彩画に手を入れようと滋賀に戻ってみると、そこには憔悴しきった顔のAがたたずんでいました。
「どうしたんや?」と僕が尋ねると、Aは僕が帰った日からの奇妙な出来事を話し始めました。

なんでも、僕が帰ったその日の夕刻から突然頭が痛くなり、次の日には40度近くの発熱!、その後2~3日経っても一向に熱は下がらず頭痛も続くため実家に電話し妹に来てもらって病院へ………
しかし頭痛も40度近い発熱も原因は分らずじまい、医者も首をかしげる始末!、仕方なく薬だけは調合してもらい自宅へ戻ってきたとのこと
…その後も頭痛と発熱は続き………そんな辛い状態の中、Aはふと部屋の鴨居に目をやると………そこには10㎝から20cmほどの大きさのお地蔵さんのような不思議な物体が10体ほどがこちらを睨んでいたのだと………
そして、その小さなお地蔵のようなモノ達は、それから1週間近くもAを睨み続け、僕が来るつい2日前にやっと姿がなくなり、その途端に頭痛も熱も嘘のように引いたのだと………。

僕は彼に、「…多分青山霊園で働いた無礼千番な行為が原因じゃないか?」と問うてみたのですが、彼も「たぶん、そうだと思う……」とポツリと呟き、二度と墓地で礼節を失することはしないと答えていました。
(…幸いAは許されたのか、その後は原因不明の発熱や頭痛を発することはありませんでした。)

偶然と言えばそれでかたずけられるのかも知れませんが、僕が5階の窓越しに見た人影のようなものを境に、Aはまるで何かの罰を受けるかのごとく原因不明の病(?)に侵され、そして奇妙で得体の知れないモノ達に睨み続けられたのです。
…とにもかくにも、
墓地や霊園といった場所に行った時はご先祖様は基より、その場所に眠るすべての魂(霊)に礼儀をもって接することをお薦め致します。