アヌシー国際アニメーション映画祭は1960年にカンヌ国際映画祭からアニメーション部門を独立させた形で創設され世界的にも大変権威のある映画祭です。そんな素晴らしい映像の祭典において日本のアニメーションが3部門にも渡って賞を受賞したことはとても喜ばしいニュースだと思うのですが………
(日本の新聞やマスコミは殆んど話題にしませんでしたが、開催国のフランスやヨーロッパ諸国では結構話題となっていた!)
ところで受賞作品と受賞部門については次の通りです
![](https://stat100.ameba.jp/blog/ucs/img/char/char2/039.gif)
・審査員特別賞-監督:西久保瑞穂、「ジョバンニの島」
・コマーシャル部門グランプリ(クリスタル賞)
-監督:新井風愉、「Tissue Animals」
・短編映画部門(クリエイティブ・エイド賞)
-監督:水江未来、「WONDER」
…特に今回ブログ内で強力に紹介したい作品が西久保監督の作品!
「ジョバンニの島」です。
この作品は日本の領土だった北方四島(歯舞群島・色丹島・国後島・択捉島)の中の1島、色丹島での実話に基づいた物語です。
太平洋戦争末期から終戦直後の色丹島を舞台に上陸してきたソ連軍による占領とそれに伴い激変した島民たちの暮しを、ある一家族を中心に描いています。
声の出演も声優ではなく俳優陣がキャストの殆んどを占めているのですが、今回のこの作品に限って言えば大正解だと思います。
【主なキャスト】
瀬能辰夫(父)-市村正親、瀬能源三(祖父)ー北島三郎
瀬能純平(子・兄)-横山幸汰、瀬能寛太(子・弟)-谷合純矢
学校教師の佐和子ー仲間由紀恵
現代の瀬能純平ー仲代達也
現代の佐和子ー八千草薫 (ほか多数)
予告篇がYou tubeにUPされていたので、いつも通り貼り付けましたがこの予告編を見ただけで買ってでも全編を見たいと思いました。
僕たちは太平洋戦争を挟んで南の沖縄については知る機会も多分にありますが、今日も尚、不当な占領(いや属領)により奪われた日本の大切な領土である北方四島についてはほとんど知る機会がありません
昨今、北方領土問題についてはロシア(旧ソ連)との間での返還交渉等について、その情報がわずかですが僕たちの耳にも届いてきます。
…このような時期だからという訳ではありませんが、実話に基づいた
北方四島の1つ色丹島の物語を通じて、北を少しでも知ることは大切なことではないでしょうか。
「ジョバンニの島」の公開時のもう1つのタイトルは{実話をもとにした‘忘れてはいけない‘物語}と言うものだったのですが、このサブ・タイトルは僕にはとても強く響く言葉でした。