書籍紹介⑦~匠の時代(内橋克人)~ | 自炊・電子書籍化応援ブログ

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 久しぶりの書籍紹介です。
今回はまじめな内容の書籍なので、今日は超真面目に書きたいと思います。

 私と本書籍との出会いは、かれこれ二十年以上前になると記憶しています。当時の日本はバブル景気が終焉を向かえ、海の向こう中東では湾岸戦争の火蓋が切って落とされようとしていました。
そんな暗雲立ち込める世相の中で、私は1冊の素晴らしい書籍に巡り合ったのです。

書籍名は【匠の時代】、著者は内橋克人氏、概要は日本の高度成長期を支えた技術者達の足跡を取材し、全6巻(後に海外編などが加わり最終、全12巻刊行)に書きまとめられた実録著書です。
 
(最初に刊行された文庫版⇈)
(第1巻)
セイコーのクオーツ時計、シャープ・カシオ等の小型軽量化電卓の実現に至る過程。

(第2巻)
世界初の「自動焦点カメラ」を商品化した小西六。
天然皮と変わらぬ人工皮革を開発した東レ。
一社員の知恵から生まれた三菱電機のふとん乾燥機。

(第3巻)
カナ漢字変換という新規格でワープロ開発をした東芝技術陣。
従来の常識に捉われない4輪操舵開発をもって、欧州での生産拠点を試みた本田技研。

(第4巻)
東海道新幹線・青函トンネル・ATS開発などを具現化した国鉄技術陣

(第5巻)
人工補助肝臓を開発した倉敷中央病院とクラレ。
人工透析装置を飛躍的に進歩させた東京女子医科大学「腎センター」と東レ。

(第6巻)
一眼レフカメラに自動焦点機能を搭載させたミノルタの技術者
習慣の異なる欧州で困難なマーケット需要を開拓した三洋電機・竹中工務店。
 
(新版はこんなデザイン⇈)
各巻の内容を一言で要約しましたが、そこには新たな地平を求めた者達が何を思い何を考え尽力したのかが克明に語られています。
また著者の内橋克人
氏は本書で技術立国、日本の優秀さを語りながら日本経済の弱点であるところの大量生産・大量消費を前提とした経済体質に早くから警鐘を促してもいました。

今日の日本経済がバブル前に遥かに及ばないことは周知の事実です。しかし再生・復活を遂げるキーパーソンはやはり日本が培ってきた技術力に他ならないのではと、本書を読み返す都度に私は思うのです。

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