今日(4月29日)は、朝から用事があるので、簡単にまとめたい。

 

 

3つの補選、結果として、全部、『立憲民主党』の候補が勝利したが、これだけを見て、『立憲民主党の政策が支持された』と勘違いしたら、次の総選挙でとんでもないことになるだろう。

 

 

これは『投票率の状況』と合わせて見るべきである。

3選挙区とも、投票率を大きく低下させている。いずれも過去最低であり、東京15区は40.7%に過ぎず、島根1区などは、54.62%と前回の衆院選の61.23%よりも、6.61ポイントも低い。

 

 

本来(というか、通常の感覚で言うと)、(昨年11月に亡くなった)細田博之・前衆議院議長の『弔い選挙』であるべきところ、細田氏は、今や(すべてを沈黙のままに逃げ切った)『戦犯扱い』である。

 

前回、細田氏に投票した人たちは、『棄権(白票を含む)』あるいは『立憲民主党に投票』という結果を選択した人が多かったのだろう。

 

通常、(特に野党支持の人々は)『投票率を上げなければならない』と叫ぶのが常だが、『嫌な候補、政党には(今回だけ?は)投票しない』というのも、立派な選択肢であり、それを非難すべき理由はない。

(それに、島根の選挙戦の様子を見ていた限りでは)いかにも『負けそうな』『魅力のない候補(自民党の錦織氏のことであるが)』『捨て駒のような候補』を立ててきたものだと(投票前の、現実がわかりにくいように、『隠蔽ばかり』の報道を見ても)感じたものだ。

 

今回の結果を見て、『立憲民主党が支持された』とか、『立憲民主党と共産党との“共闘”がうまく行った』などと総括したとすれば(共産党などは、そのようにまとめる可能性大だが)、次の総選挙で、『こんなはずではなかった』と後悔することになるだろう。

 

それは、そもそも、当選した『立憲民主党』の候補、3人を比較すればわかることである。

それぞれ、(おそらく)主張していることがまるで違っている。

 

島根の亀井氏は、『私は、もともと保守である』と言い訳をすることで勝利をつかむことができた。またたしか、『今回だけは、勝たせてください』というようなことも言っていたような記憶がする。

 

まさに、選挙民は、『自民党にお灸をすえる』『自民党の執行部の姿勢を糾弾する』ために、あえて野党、立憲民主党の候補を勝たせたのである。

 

こうした混迷ぶりは、東京15区の候補者の獲得票数の状況を見れば、よくわかる。

 

この選挙区で、立憲民主党に続いて、2位に滑り込んだのは、ナント、あの(何も主張せずに)ひたすら、『チャリンコ握手1万人大作戦』(無所属ながら、選挙区を自転車で回り続ける)を展開した須藤元気氏であった。

これには、ネット界隈でも、驚きが走ったようだ(私自身も、予想ができなかった)。

 

(小池都知事との悲惨なコラボで)注目を集めた乙武洋匡氏は、(4位と大きく差をつけられた)5位に終わっている。

<『もう、選挙に出るのは、しばらく止めな』、頭を冷やせ>というメッセージを込めた有権者の意思の表れだろう。

 

それでも、(恐らく)小池都知事は、次の知事選も立候補することを辞めないだろう。その結果、神奈川県知事や横浜市長も現にそうなっているが、『本人に元気がないまま』に、あるいは、『生の質問を極端に避ける』という情けない状態で、知事とか市長を続けている彼らと、同じような結果がもたらされることだろう。

 

また、ここで付言しておくと、『真の保守』と称した(安倍晋三の支持者だった人々の一部がすがっているらしい)『日本保守党』(諸派扱い)の飯山あかり氏は、4位(2万4264票)に終わっている(乙武氏のすぐ上の順位)。

 

これでも、『良く票を集めたほうだ』と思うのだが、(どこまで本気だかわからないが)百田尚樹氏などは、『皆様のご期待に沿うことができず、申し訳ありませんでした』などと敗戦の弁を述べているようである。

(いくら、東京中、あるいは関東、全国から、『支持者』をかき集めたとしても)『この程度の結果が、当然だろう』と私などは思うのだが、どこの世界にも『夢を見る人たち』はいるようである。