今日(2月29日)は、政治倫理審査会とかいうのを、『開かせる』と岸田首相が突然、言い出して、自ら出席すると表明したため、『政治的局面』としては、これまでと大きく変わったのだろう。
こういう状況変化は、『週刊誌の文春、新潮』でも追いつくのがきつそうだし、ましてや『月刊誌のHanadaとか文藝春秋』では、到底、追いつくことが出来ない。
私は、『朝日新聞』などの論調も気になるが、実は『Hanada』や『月刊文藝春秋』のほうのモノの見方(物事を逆から見ていると思えば、『まあ、そういう見方もありうるな』という気もしてくる)も割合好き?なので、今日は『Hanada』と『文春』の最新号を購入した。
(最近)いつも気になるのが、既に買ってしまった雑誌の二重買いをしてしまうのではないかということ(それだけ、頭がぼけてきてしまっている証拠でもある)。
それに最近は、カミさんまでもが、(少し)ぼけてきた印象があるので、『これはまずい』という気がしている。
話は大きく変わって、岸田首相は、?日、突然、『政倫審を開かせる』『自分が率先して出席する』『テレビも入れ、全公開だ』と言い出した。
その直前の予算委員会審議で、野田?元首相に、さんざん挑発され、馬鹿にされるような答弁をしていたので、(一瞬)『逆上してしまったか?』と思ったが、冷静に考えると、岸田は、このような『逆転技』を繰り出すタイミングをはかっていたようである。
つまり、野田氏は、岸田の『アシスト』をしただけ?!なのかもしれない。
私は、野田氏の予算委員会での質問ぶりが、割合、ネットで評判になっているようだったので、昨日だったか、一昨日だったか、わざわざ全部、録画してあったのを見てみた。
すると岸田はまるでサンドバック状態で、『いかにも、これは?!』と唖然としてしまった。
野田氏に滅茶苦茶、一方的に言われている。
しかし、これはその後の状況を考えると、岸田氏は、わざと反論せずにいて(もしかしたら逆に、『挑発』したのかも…)、野田氏の側にスキを見せるように仕向けたのかもしれない。
そして、その後、『俺が自民党のリーダーだ』とばかりに、今度は『政倫審を開け』『俺が自ら出席する』『もちろん、テレビ放送もありで、すべてオープンだ』とやったのかもしれない。
そうすると、その他、二階派にせよ、『安倍派の5人衆?』にせよ、『政倫審に出ない』とか『(自分のところだけ)非公開にしてくれ』とはもはや言いにくいであろう。
一体、岸田首相が何を狙っているのかは、よくわからない。
一つは、『安倍派』をこの際、一気に蹴散らして、『党内の反対派』になりうる勢力を一掃すれば、(よっぽどの状況にならなければ)『ポスト岸田』はすべて『無力化』されてしまって、『次の総裁選』でも岸田続投にならざるを得ない、ということになるという読みがあろう。
もう一つは、『何も出来ない岸田』『リーダーシップを発揮できない男』ということで、株価が暴落であったのだから、ここで『反撃の先頭』にたてば、(あまり、今後の戦いの展望もなく)ただ『群がっている状態』の野党など、いつでも蹴散らすことが出来そうだ。
そうすれば、(岸田のイメージが劇的に転換されたので)『戦う岸田』『反撃する岸田』に対して、評価が一挙に高まる可能性がなくもない。
これも、ある種の『賭け』であり、『冒険主義的な男』『一か八か』の賭博の好きな男というイメージが、一挙に岸田に対して浮かび上がってくるが、もともと岸田文雄というのは、そういう男だったのかもしれない。
これでは、岸田が、かつての『小泉劇場』の再来を狙っているようで、自分自身が、『政治改革=正義』の旗印を身にまとって、次の総選挙に突き進みそうな勢いである。
(ここで、岸田が勝負に出たと考えれば)ほぼ間違いなく、岸田はどこかのタイミングで、『解散・総選挙』を仕掛けてくることだろう。
その時の『第一の主要打撃を与える敵』が、『野党』になるのか、あるいは『自民党内の安倍派等』になるのか、それはわからない。
しかし、彼にとっては、『どちらでも良いこと』なのかもしれない。
(自分の政権を維持すること、これこそが彼の『政治行動の目的』である。それはどこか、彼を『後継者』として指名することとなってしまった、安倍晋三元首相と『行動パターン』が似ているところがある。)
彼の政治的行動に『正義っぽさ』を付与出来て、『勢い』を印象付けることが出来れば、選挙で『勝利』を呼び込める可能性は、『五分五分』を大きく超える有利な確率になっていくことだろう。
この間までの、追い込まれて『落城寸前』の状況からすれば、『全く状況は変わった』と思えるのかもしれない。
私自身は、このような岸田のやり方が好きなわけではない。
もともと、『政治的信念のあまりない男』で、『信用できない政治家』という気がしている。
『被爆地出身の政治家』というイメージを利用して、『核廃絶どころか、再び、核による脅迫の時代』へと逆回転させるような状況を放置してきたと、私は思っている。
(2023年5月の公式訪問の際は、原爆資料館をほとんど見ることが出来なかったからといって、その後、再訪したカナダの首相。5月の『見学ごっこ』が実は、インチキだったことを暴露してしまった。)
(G7首脳は、5月の原爆資料館公式訪問の折、実は極めて短時間しか立ち寄らなかったという。)
そのように、ある意味では、『核廃絶のイメージ』すらもて遊ぶような男であるから、『政治改革ごっこ』のイメージをわが身にまとうことなど『朝飯前』のことであろう。
これで、日本の政治の行方は、ますますわからなくなってきたという気がしている。
もともと、ロクな野党が育っていなくて、『政党の星雲状況』にあったから、『次の段階は、危ないぞ』という気がしていたのではあるが…。
それにしても、野田元首相の『あまりにも的確』な『質問の矢の連発』に見えて、『あまりにも岸田首相が打たれっ放し』に見えた状況から、次のラウンドでは、こうなっているのだから、『また野田佳彦は自民党に騙された』という気がしないでもない。
野田氏は、仮に、『政倫審』に岸田らが出席すると言い出したら、そこでどのように彼らを追及していくという、『次の段階のプラン』が果たしてあったのだろうか?
むしろ、そこには何もなくて、『予算成立の強行採決』を許し、岸田の反撃開始の『逆転ロードの開始』になってしまうというのであれば、『実に策がない』という気がする。
(今日は、うとうとしながらやりとりを聞いていただけなのだが)『しっかりした追及のプラン』を持ちながら、質問をしているのは、『持ち時間が一番少なく』『野党内では、孤立無援の日本共産党だけ』のように見えた。
実に、『皮肉な話』ではある。)
今の日本共産党は、完全に、『日本の民主主義』の狭い枠の中で、争っているだけである。
このような政党を、『党首の選び方が気に入らない』とか『党内民主主義が確立していない』などとイチャモンを付けて、手足をもごうとするのだから、どうかしている。
今の日本の政党で、『党内民主主義が確立している』健全な政党が幾つあるというのだろうか?
政党を批判するメディアの会社等々も滅茶苦茶な状況なのに、『日本共産党』を選びたてて攻撃を仕掛ける、そこは意図的であると言わざるを得ない。
『シン・共産党』などと言い出して、売り出そうとした松竹伸幸氏らにしても、『文春新書編集部』などの手慣れた連中に、いいようにおだてられ、利用されて、(かなり)ずれたことをしてしまっているように見えてしまって仕方がない。
(『日本共産党OB』で『日共批判』をする人たちの『マーケット』というのはそれほど大きくないようだから、そのうち、『Hanada』や『WiLL』の常連におさまってしまうのではなかろうかと、心配する。)