このような表題を付けると、私は名古屋市内に住んでいる孫娘二人の生活の状態を良く把握しているように見えてしまうかもしれないが、実はよく知らない。

 

ただ、カミさんが、今でも中三のほうに、週一くらいの割合で、Zoomという、(今や、もしかしたら死語になりつつあるのかもしれない)遠隔会議システムで英語を教えているので、その時、彼女が下の孫娘から得られる情報を元にして、推測しているくらいの話である。

 

もっとも、先日は、上の高三の『お姉ちゃん』のほうからも、『受験の中間報告』みたいなお礼のやりとりがあったようである。

 

『お礼』というのは、以前、カミさんがこの『お姉ちゃん』の方にも英語を教えていたことのお礼、それに、私が、亡き父母から相続した遺産を元手にして、『教育資金贈与信託』というのを、彼女ら二人の名義で組んでいて、それで受験勉強の費用などに当ててくれと言ってきたことのお礼だろう。

 

この『教育資金贈与信託』というのは、たしか数年前に信託銀行を受け皿にして、組んだものなのだが、最初の何年間かは全く、彼女らも父親もそれに手をつける気配がなかったもので、『一体、どうなるのだろう?』と思って少し心配していた。

 

ところが最近などは、孫娘自身がすっかり(アプリなどの使い方をマスターしてしまったようで、特に上の子が通っている予備校、というか学習塾というか)の費用などの補填に活躍しているらしい。

 

何でも何やらアプリがあって、それを使用すれば、指定の講座(予備校とか塾などは、いろんな講座とか、コース、特別講義などがあるものだ)の受講の申し込み、そして『教育資金贈与信託』の適用を受けるための諸手続きなど、簡単に出来るらしい。

 

そういう意味では、何年か前に懸念したとおりに、彼女らは、(ある種の)受験戦争のさなかに突入してしまったようであり、もしかしたら、結果的に、私が準備した資金が、かえって彼らの首を絞めてしまって、苦しめているのではないかと思うこともある。

 

だが、彼らの母親(私たちの長女でもある)は既に10年ほど前に病死してしまっているのであり、その母親がいわゆる『理系女(リケジョ)』であったこともあって、(彼らの父親も理系の人間だが)彼女らは、『理系に進みたい』という気持ちが強く、また、具体的には何に興味があるのかまだよくわからないのだが、『数学』とか『理科』などが得意科目のようである。

 

皮肉なもので、私などは、高校のころ、『数学』や『理科の諸科目』がひどく不得意で(そもそも教師たちが『興味を持つような授業の仕方をしなかったのも悪い』と思っているのだが)ともかく、当時、これらの科目は滅茶苦茶できなかったのである。

 

さて、彼女らは、高三の『お姉ちゃん』ほうは、既に『大学入学共通テスト』を終えたが、その初日などは『大失敗をした』と大泣きをして、『もう人生終わっちゃった』などと思ってしまった瞬間もあったようだ

が、その後、自己採点をしてみたら、(たしかに、試験中にパニくってしまって、頭が真っ白になってしまった瞬間もあったらしいが)幸い、思ったより点が取れていて、願書を出していた国公立大学の『足きりライン』は突破できたらしい。

 

また、『国公立』で不合格になった場合に備えて受験している私立大学のほうでも、既に『合格通知』が来ている学校もあるらしい。

(もっとも、『国公立』の二次試験とか、最終発表が行われる前に、私立大学の入学手続きが始まってしまうようなスケジュールになっているので、『初年度の授業料を全額納めなければならない』といったことまでは要求されないが、ある程度の『入学金』などはおさめておかないと、いわゆる『滑り止め』の意味はないようだ。)

 

またよくわからないのだけど、下の孫娘のほうも、幾つか私立高校の受験を経験しながら、2月22日だったか?に行われる愛知県の県立高校の受験日に備えているようである。

 

下の孫娘のほうは、(妹というのは、これほど姉の行動を見て、学習しながら、『リスクヘッジ』の行動をとるのかと思うほど)『お姉ちゃんが…』『お姉ちゃんが…』と言って、その跡を追いかけているような行動の仕方をしている。

 

ところが、上の孫娘は、かなり実直なところがあって、『遊ぶ時は、遊ぶ』ものの、『勉強すべき』と思ったところでは、かなり『集中ができる』タイプらしい。

(これは、彼女らが、父親に似て?か、以前から『スポーツの部活』もかなりまじめにやってきた、その成果という面もあるようである。)

 

下の孫娘は、よく、『うちのお姉ちゃん、すごいんですよ』と言っていて、(その姉も)中学のころは成績がぱっとしなかったようだが、高校二年くらいになって、塾などに通い始めたら、相当、集中して勉強を始めて、その結果、一時期は成績が相当、伸びたらしいという具合に『お姉ちゃん』のことを、カミさんに逐一報告しているらしい。

(私は、またそこからのおこぼれの情報をキャッチしている。)

 

こういう彼女らの行動パターンを見ていると、『こういう風にして、妹の方は、姉よりも随分、効率的な生き方が出来るようになるらしい』というその真実の姿?を知るようになる。

(私などは、自分自身が二人兄弟の兄のほうだし、随分、行き当たりばったりの人生をこれまで送ってきたという気持ちが強い。)

 

ともかく、これで良いかどうかはよくわからないが、こうして彼女らはそれぞれの『青春』を既に過ごしつつある。

 

今後、試験が全部終われば、もしかしたら、また名古屋か横浜で彼女らに会うことができるかもしれないし、あるいは特に『お姉ちゃん 』のほうなど、県外の大学に入学でもしたら『もう毎日、予定が入っていて、それどころではないんです』という状態になってしまっているかもしれない。

 

人間というのは、歳をとるのは、早いものだという気が改めてしている。

既に彼女らは、『青春』の楽しみや不安などに直面しつつある。