昨日(7日)だったか、一昨日(6日)だったか詳細は忘れたが、宇都宮健児氏呼び掛けの署名請求が、私のところにも来た。

その時点では、多少迷った。
 

(宇都宮健児氏が、何度も東京都知事選に立候補していて、いわばある種の『党派性』を帯びた人であること、あるいはこのタイミングで、『中止請求』をすることが適切なのかどうかということなど、について多少、迷った。
 

なお、私は、横浜市民だから、もともと東京都知事選での投票権などないが、いつも都知事選には関心を寄せていた。
過去においては、宇都宮氏と競合関係にあった、あの鳥越俊太郎氏などを当初は応援していたが、『女性スキャンダル』について適切に対処することも出来ずに鳥越氏が『腰砕け』的に敗北を遂げたことにあきれた思いを抱いたこともあった。

考えてみると、宇都宮氏は、比較的原則的な運動を終始、進めてきた人なのかもしれないという気がしている。)

それでも、昨日の割合、早い段階で署名をしたと思う。
その後、署名賛同者は増加して、今では20万を超えているようだ。

 


 

 




署名は、こういうものである。
比較的シンプルだと思う。

昨夜のNHKの『7時のニュース』(菅首相の『記者会見』をそのままニュースの一部として流しているもの)を見ても、菅首相は、『東京オリ・パラの開催』と『コロナ対策』とがごっちゃになってしまっていて、『袋小路』に陥ってしまっている。
(昨夜は、少しアルコールが入った状態で、横になりながらこの例によって『下手くそ』な記者会見を見ていたら、途中でうとうとしてしまった。
菅首相とNHKが悲惨な状態に追い込まれていることだけはわかる。)

私は、果たして現在の野党が『コロナ対策の失敗』だけを主要争点にして、『連立政権』など樹立できるものなのかということには、大いに疑問を感じている。


というのは、その内容は、『現政権のコロナ対策の失敗』に対して、いわば『左』『右』というか、相互に矛盾する観点から批判しているようにも見え、『別のコロナ対策』を首尾一貫性のあるものとして、実行することができるのかどうか疑問視しているからである。

それだけでなく、例えば『中国の台湾海峡問題での脅威』などについて、(野党のなかには)『軽視する傾向』があるのではないかという感じも受けている。

『中国か台湾か』なのが問題ではない。

現実に、『中華人民共和国』と『台湾(中華民国)』という二つの国家が存在しており、しかも『中華自民共和国』は『台湾(中華民国)』の存在が認められないとして、『武力侵攻』を公に主張しているのである。

(そういう意味では、いわゆる野党の言うことが、『すべて正しい』ということにはならない。)

 

 

他方、『東京オリ・パラの開催』については、安倍政権以来、自公連立政権は自分たちの政権維持の手段、あるいは安倍氏などは『憲法改正』の手段、『日本の誇りを取り戻せ』というキャンペーンの一環として、利用しまくっていることは明らかである。

そして、現在のように、『収束を見通せない状況』において、世界各地からオリンピック選手や観客などを集めて、『人類がコロナを克服した証』としてのオリ・パラを開催するなどというのは、『狂気の沙汰』なのかと思う。


現にあれだけ、『オリンピックの意義』を唱えていたはずIOCのバッハ会長は、5月中旬に(視察のために)訪日すると言っていたのを取りやめると言うではないか?

(やっぱり、バッハ会長は、大した?ビジネスマンであり、政治家であったようだ。)


こうした状況で、『東京オリ・パラ』の実施を強行するというのは、(ある意味では)日本としては『国辱もの』の愚劣な政治判断である。

むしろ、『日本の名誉』のためにこそ、この『東京オリ・パラ』は(返上すべきだと思ってきたが)『中止』でも『延期』でもなんでも良い。
ともかく、さっさと『やめるべき』だろう。
(今後とも、『東京オリ・パラ』という問題に、悩まされないためには『延期』よりも『中止』『返上』のほうが、圧倒的に良いと感じる。)

ここまで、『東京オリ・パラ』をひっぱってきたのは、それが実施されないとなると、さまざまな分野で、『隠れ債務』が一挙に表になり、『巨額の損失』を追っていることがあきらかになる企業や業界、機関、あるいは自治体、政府(日本政府自体そうなのかもしれない)が随所に露呈するからであろう。

しかし、いつまでも『虚構』を建前として抱き続けていても、ろくなことはない。
日本は、『現実』を直視すべきであろう。
そこからしか『未来』は切り開けない。

 

私は、別に今回の宇都宮氏呼びかけの『中止』署名だけが正義であるとは思っていない。

これを機に、各方面から『東京オリ・パラの強行開催』に対する批判の声が、噴出すれば良いと思っている。

 

なお、『東京オリ・パラへの出場』を希望する選手に対して、個人的な誹謗中傷を加える輩もいると聞く。

そのようなことをやっていれば、あの『トランプ前大統領の選挙戦での勝利』を信じている陰謀論者の方々と同じ穴の『ムジナ』になってしまう。

(もっとも、『東京オリ・パラ』に対して批判的な人の間でも、『トランプ・ファン』はいくらでもいるのだろうけど…。また、アメリカでは、州政府が一つの国家のようになっているから、トランプ氏が連邦政府の機能を停止させたとしても、アメリカ社会は簡単には崩壊しない。

日本で、『アメリカの下手なマネ』をやっていれば、それこそ、日本の国家や社会は崩壊してしまう。)

 

ともかく、馬鹿げた行為はやめるべきだ。