昨日(22日)、衆議院の代表質問があったので国会中継を(台湾から)見ていた。
 
ただし、当初、『NHKワールドプレミアム』の海外放送では、ほとんど国会中継をやらないという『原則』だったのを忘れてしまい、中継放送開始を何となく待っていたら、既に枝野氏の質問は終わってしまっていた。
あわてて、ネットの『衆議院インターネット審議中継』で見始めた。
 
 
その結果、自民・二階氏の、到底与党第一党代表の質問とは思えないような、声も聞き取りにくくいかにも『古狸風』の質問は、あまり聞く気もおきず(それでも聞いていたが。なぜ自民党は、もうちょっとマシな人物に質問をさせないのだろうか?)、国民民主党の玉木氏の質問のほうは、それなりに集中して聞いて(見て?)いた。
 
それが、終わったのちに、改めて『録画モード』になっている部分から、枝野氏の質問を聞き直した。
いちおう、今回の枝野、玉木質問は、それなりに『分担』がされたものになっていた。
 
枝野氏は、さまざまな疑惑について質問したが、玉木氏は国内の経済問題に論点を絞って、いわゆる『提案型』の細かな質問を幾つも発していた。
また、特に枝野氏は、質問というよりは、自らが政権担当の政党であるかのような『演説』をしていた。
 
私が政権を担っていれば、こんな(施政方針?)演説をするとばかりに、(最初の柱は何と言ったか、メモがどこかにいってしまったが)『豊かさの分かち合い』『責任ある充実した政府を取り戻す』など3項目が柱であるとして、その内容を説明していた。
つまり、『代表質問』という割には、ロクに質問などしなかったのである。
 
 
私は、これはこれで良いのではないかと思った。
というのは、何を聞いたところで、安倍首相は、まともに答えない。
 
逆に、『何を質問・追及するのか』という情報を一方的に、安倍氏(というよりも、その手足となっている官僚の諸氏)に与えてしまう。
そんなことをするくらいなら、本当の質問・追及は、いちおう『一問一答式』になっていて、どうやら安倍首相が苦手とするらしい(なぜなら、しょっちゅう、わざと切れて見せて、時間をつぶすというのが、常套手段である)『予算委員会での質問』のほうに、回したほうがトクだという気がするからだ。
 

 
だが、今日の新聞などを見てみると、このやり方をあまり評価していないようだ。
(上記は、『毎日新聞』の23日付朝刊記事より)。
 
というよりも、枝野氏がこのような戦法を取ったことを、ほとんど報道していない。
(昨夜9時のNHKのニュース番組も同様だった。)
 
 
たしかに、枝野氏が演説の最後を、『私にはあなたの力が必要です』といったセリフで締めくくるというのは、『一時期、ヒットした歌手』がその後、売れなくなってしまった後に、ヒット曲をいつまでも歌っているようで、『あまりにも、芸がない』という気もしてしまう。
(それは、『立憲民主党ファン』は喜ぶだろうが…。
 
しかし、上記に述べた、枝野氏の工夫。裏返せば玉木氏の工夫でもある。
現に玉木氏の夫婦別性容認に関する『提案型』の質問に対して、早速、『だったら、生まなきゃいいだろう?』という女性のヤジが自民党席から飛び出したという。)
 
ともかく、メディアが、野党の側の『各種の工夫』すら報道しないとしたら、それはメディアの側の『サボタージュ』でしかないだろう。


 
これは、安倍首相の答弁を聞いている、玉木、枝野、小沢一郎の三氏の様子。
小沢氏だけ、距離を置いて座っているように見えるのが興味深い。
 
この場面で、枝野、玉木両氏が、『喧嘩している様子ではない』と言って見ても、政治家などというのは、ほとんど『役者と同じ』ような存在だから、見た目で判断してみてもほとんど意味がないだろう。
 
 
しかし、今回の立憲民主党、国民民主党などの『合流話』の破綻は、なぜ、こうなったのか?気になっている。
普通、まとまりそうもない話なら、支持者の期待値が上がらないように、調整・工夫するのは常識の範囲内のことだろう。
なぜ、それをしていなかったのか?
 
私は、別に直接『合流』などしなくとも、連携を深めて、できるだけ候補者の『統一名簿』を深化させて行けば良いと思っている。
(なぜなら、こんなことは『ありえない』だろうが、下手に準備のないままに『連立政権』などが転がり込んできた時こそが、『本当の危機』になってしまう可能性・リスクがあると思う。)
 
安倍政権を非難するのと、自分たちが『うまくやれるかどうか』は別の話だと思っている。
今は、まず、無責任極まりない『安倍政権』を辞めさせれば良い。
ただし、それを確実に実行すること、また、安倍首相の『院政』などを極力敷かせない方向で実現をすることだろう。
 


 
安倍首相は、相変わらず、挙動不審である。
下(右)のほうは、与党席?の誰かさんのヤジに対して、笑いで返しているところ。
何か安倍首相にとって、非常に面白い発言が飛び出していたのだろう。
 
ただし、こんなシーンについての解説はどこにもない(ようだ)。