私は、(台湾に住んでいて)『産経新聞』の電子版を定期購読している。
この新聞には、なかなか興味深い記事が出ていることもある(特に台湾関係で)が、今回は、『改元』に関する『安倍応援団の本音?』みたいなことが出ていたので、紹介したい。

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これは、(『新元号』が発表された翌日の)2日付の『産経新聞』朝刊9面(オピニオンのページ)の『正論』と題するタイトルを付けられたスペース。

この日は、『国書による初元号に大きな意義』と題する、笹川陽平・日本財団会長の文章である。


<5月に改元される新元号が「令和」に決まった。出典は万葉集。645年の「大化」から現在の「平成」まで計247の元号すべてが中国の古典(漢籍)を典拠としてきた元号の歴史に、初めて日本の国書(古書)由来の元号が登場することになった意義は大きく、心から歓迎したい。>
というのが、書き出しである。


『日本財団』と言っても、『何それ?』と思われるかたも多いかもしれないが、2011年まで『財団法人 日本船舶振興会』といって、もともとは競艇(ボートレース)の収益金を基に運用されている団体である。

そこのドンとされていた、初代会長・笹川良一氏(国粋大衆党総裁、国際勝共連合名誉会長などの肩書も持っていた)が1995年に亡くなって以降、三男の洋平氏が遺産相続し、『日本財団』第三代の会長に就任した。
(一時期、曽野綾子氏が、二代目会長を務めた。)


この笹川氏が、なぜ、今回、この欄に登場したかであるが、本人も書いているように、実は、<筆者は1月3日付の本欄に「中国古典にとらわれず新元号を」を投稿した。時代とともに価値観も元号の使われ方も変わってきており、新時代にふさわしい元号論議を求めるのが目的だった。>と言う。

つまり、今回の『元号を国書から』という流れを、『産経新聞』への投稿という形で一押ししたのが、笹川氏だったという縁があるようだ。


<投稿掲載後、漢籍を典拠としてきた伝統を厳格に守るべきだとする意見から、古事記や日本書紀など国書を典拠とする新しい「和風元号」を求める声まで、多くの意見をいただいた。多数のメディアの取材も受け、正直、反響の大きさに驚くとともに、新元号に対する関心の高さを実感した。>

<これまでの元号論議は「元号不要論」も含め、硬さが目立った。手前みそながら、筆者の提案を機会に元号論議の幅が広がったと思うとともに、この点に何よりの意味があったと自負している。>

<今回ほど多くの人が新元号をめぐる議論に参加したことは過去になかった。元号に対する親しみが増し、日本文化の奥深さが再確認されたばかりか、活発な元号予想を通じて、新たな漢字文化が生まれてくる気配さえ感じる。>

<率直に言って、元号論議がこれほど盛り上がるとは思っていなかった。テレビ中継で「令和」の発表に歓声を上げる人々を見ながら、元号が日本の貴重な文化であるとの思いを改めて強くしている。>


このように、笹川氏は、『喜びの声』を自ら書いている。
『元号不要論』は『硬さが目立』つが、『国書からの元号』論だと幅が広がって、盛り上がるというのは、手前みそとしか言いようがない。


しかし、こうした(笹川氏すら)『元号論議がこれほど盛り上がるとは思っていなかった』という現象、<テレビ中継で「令和」の発表に歓声を上げる人々>という映像、これらすべてが『フェイク』であると思わないが、しかしテレビ局などの忖度(批判の声、意見などは極力、放送しないようにしている?)によって、『演出された雰囲気』もかなる含まれているであろうということも間違いないだろう。


いろんな、『全体主義的傾向の国々』においても顕著なことだが、このように、事実に『編集』を加え、情報のキャッチボールを繰り返していると、笹川氏のように、『推進を演出する側』の人々にとっても、何が本当の国民の声なのか、何が自分たちの演出した『結果』なのか、その『境界』というものが、わかりにくくなっているのではなかろうかと危惧する。


日本は、過度に同調性の高い国であり(あるいは、韓国などもそういう国・社会なのかもしれない)、異論を出すと『排除される』心配があるような時は、ほとんど誰もそういう声を発しなくなるものである。

そのような『行き過ぎ』はないのか、何が国民の声なのか、それらを十分、考えながら物事を進めて行かないと、戦前、戦中のような『間違い』を再びおかしかねない、そういう危険性があるのだと思う。








 
 
 
 
 
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