バンコク日本博2020オンライン振り返り(5)総まとめ | 50才からの起業

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~タイで再スタート このままでは終われない~

~振り返り(1)(2)(3)(4)からの続き~

懲りずに読んでいただき、ありがとうございます。このシリーズはこれが最後です。


そもそも「イベントをオンラインで実施する」という本当にそもそものところから見直す必要があると思っています。




日本博をオンラインでやる、と決めた時、その意味は「周知・販売・市場調査・販路開拓という目的のためにオンラインで実施する」と考えていました。それは今でも変わりません。この目的を果たすことが役割だと考えた方がオンライン開催する現実味が持てたのです。日本博(イベント)をオンラインでやります!という言葉も使ってはいましたが、それは対外的に分かりやすくするためでした。

でも、実際には色々な部分でイベントの概念をそのままオンラインに持ち込んでしまっていました。一つ一つ下記します。

(1) 開催時間
当たり前ですがイベントには開催日時と時間が決められています。その時間帯に来てもらえたらいつでもやっていて、だいたい時間内めがけて来てくれますが、オンラインではそうはなりません。10:00から19:00までやってます、というのは、その時間が長ければ長いほど、意識は散漫し、結果、イベントやってること自体を忘れられます。

(2) 周知
オンラインでの開催ということでオフラインの広報媒体はポスターのみ、その他はSNSやインフルエンサーなどのオンラインでの広報を実施しました。(通常の実イベント開催の際は、BTS(高架鉄道)の車内、全地下鉄の駅の構内、中心部のデジタルサイネージなど大きな媒体にも広告を出しています。) 今回は予算が限られていたから広報も縮小したとはいえ、ネット上に人を集めるための周知活動は響かないと強く感じました。これもイベントの概念をそのままオンラインに持ち込んだことによるものだったと思います。オンラインでの集客に、事前のPR活動なんてほとんど意味をなさなかったのです。

(3) たくさんの来場者
上と同じことです。オンラインで大勢の人に来てもらう、ということができるのは、すでに有名なユーチューバーくらいだと思います。その人の力でかなり集客できると思いますが、その人のチャンネル以外で、例えばイベント用の特設ページなどにその人を起用して実施する時点で、もうダメだと思います。そのユーチューバーのチャンネルには敵わないのです。

(4) 集合体での実施
これは一つ前の振り返りで述べた通りです。

その他もっと色々とありますが、ひとまず以上です。


ものすごく重たい物体だから、存在感と重みを持たせられるだろうと思ったら、オンラインの世界は無重力空間だった、、ということです。



バンコクの場合はすでに実イベント会場でのイベント開催は可能な状態です。日本からお越しいただくことは不可でも、実イベントの良さをしっかりと実現しつつ、オンラインを活用して日本から繋がっていただくことなどができます。

また、不特定多数の人を相手にする場ではなく、ひとりひとりを大事に対応いただく機会としてオンラインは有効だと思います。B to B商談会だけでなく、B to Cでも同様です。

少しずつ明るい兆しは見えてきているとはいえ、海外渡航が元通りになるのはもう少し先になるのかもしれません。その中で、オンラインを良い形で活用していくこと自体は絶対に必要なことだと思います。

今回の教訓をもとに我々はしっかりと成長し、参画いただいた方々の役に立てるよう精進して参ります。引き続き、どうぞよろしくお願い申し上げます。