こんにちは!

本日の京都は・・・昨日ほど雨は降っていません。湿度が高いので蒸し暑いです雲雲雲雲雲 台風が来て(温帯低気圧に変わったらしいですが)まだまだ大雨が降る地域もあるようですが、大きな被害が出るようなものになりませんようにお願い

 

毎日、日経オンラインのお知らせをメールで受け取って気になった記事には目を通すようにしています。今日はこちら下矢印

 

 

ロシアから高技能、高学歴人材が海外に流出しているという話から、世界各国での高度人材の受け入れの現状と日本の現状についての記事でした。私も以前から日本の移民政策などについては折に触れて記事にしてきました。例えばこちら下矢印

 

 

 

ざっくり言うと日本の移民政策は非常にお粗末な感じです、先進国としては。

繰り返しになりますが、よくいらっしゃる「日本には外国人は不要」という方々のご意見、一見「日本を愛する、日本人のためのご意見」のように見えますが、実際はそういう主張により日本は世界から大きく取り残される結果となっていて、全く日本のためになっていない、ということは覚えておかねばならないことだと思います。

 

今回の日経の記事も概ね私と同様の主張なのですが、移民政策のお粗末さの背後には日本国内に存在するさまざまな問題があり、そのことを解決しなければ移民政策だけちゃんとしても高度人材は呼び込めないと私は思います。

 

 

 

各国の研究者がまとめた「移民統合政策指数」をみると、日本は一部途上国も含めた56カ国の中で35位。同指数の報告書は日本の移民受け入れ政策を「永住権や医療制度など有利な面がある一方、教育や政治参加に大きな障害がある」とし、「移民に対する差別撤廃のための法律や組織も持たない」と指摘する。

「外国籍の人を信用するか」というアンケート調査から算出した「社会の寛容性」も日本は他の先進国と比べて低い。国の政策だけでなく、国民の意識も移民受け入れの観点からは課題がある。

(日経電子版2022年7月5日付 より引用)

 

国としての制度も大事ですが、社会を構成する日本人の意識の低さも問題となっています。何よりも経済の低迷が一番のディスアドバンテージであることは間違い無いでしょう。生産性も賃金も低いからいくら誘致しても魅力的でない国には高度人材は絶対に集まらないものなのです。

 

 (引用元:同上)

 

しかし、これは上述したように高度人材に関することだけではないと思います。例えば、日本は修士・博士号保持者などの国内の(日本人の)人材すらうまく活用できていません。高学歴になればなるほど一般企業での受け入れ先がない、というような奇妙な現象もあるほどです。自国民の高度人材すらうまく活用できていないのだから、海外の高度人材を誘致できないのは明らかでしょう。そして、国内で働く多くの人々が低賃金なのに高度人材を海外から呼んでも経済的に好待遇になるわけがないんです。国内経済が伸びなければ海外から(そして自国民の)高度人材に高い報酬は払えない。そうなると高度人材の誘致ができないだけでなく、日本国籍の高度人材のブレイン・ドレイン(頭脳流出)も起こります。こうなるとこの悪循環はなかなか断ち切れません。問題はそこなんだと思います。

 

今週末は参議院選挙が行われますが、「日本らしさ」とか「日本を守る」みたいなことを強く主張する候補者(政党)が良いのかどうか。そんな視点も有権者には必要だと思います。政治家は、というより日本人はもっと日本がどれほど世界から遅れているのかをしっかりと理解することが必要です。「日本は大丈夫」という神話はもう過去のものですから、新しい日本をゼロから作るぐらいのつもりでないとどんどん劣化していく一方ではないかと思います。

 

国際競争と言いますが、日本はその競争のスタートラインにも立てていないというのが現状ではないでしょうか。大人はもっと幅広い視野で社会を変えていかなければなりませんね。