その映画を観たのは確か小学校の低学年…

 

我が家もようやくカラーテレビになったのに

その映画は白黒だった

 

1964年の映画作品をテレビで放送したんだろう

 

どんな状況で観たのかは忘れたが

内容は覚えている

 

主演の岸田今日子がなんとも悲しい役だった

 

 

教師の男は社会に守られている

ただその社会が窮屈…

その社会から逃げ出したいと常々思っている

 

男は休暇を取って昆虫の新種発見を目指し砂丘へ

砂の部落からその日は遅い時間帯となり帰れなくなる

村の老人へ相談すると

女の家で一晩泊まるように勧められる

 

女の家はすり鉢状の砂の中にある

縄梯子で下りて女の家へ

 

一晩泊まり、さあ戻ろうとするが縄梯子が無い

 

男は深い砂穴へ閉じ込められたということだ

 

…物語は男と女、部落の村人の駆け引き

「ほんとうの自由とはなんだ」

幾度も脱出を試みて失敗する男の心情、もがき、あきらめを、

女、村の者から身をもって知ることになる

 

 

守られた社会から逃げ出し自由になりたいと思っていた男なのに

いざ社会から離れた場所に強引なまでに置かれて自由を得られたはずなのに

今度は今までいた(守られてた)社会にすがろうとする

 

男が閉鎖的な砂の穴で葛藤を抱えて生きる有様から

いまの新型コロナの状況で生きる自分自身について

改めて考える

 

地位も名誉もお金も

そんなのは何のアテにはならない

自然、とりわけ砂の偉大さ

 

自分という存在は何んなんだろう?

 

 

…先週はブログアップ疎かにしてすみません

明日からの週は、気合いを入れなおします!