自転車 | 日本総合ビジネスのブログ

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1818年、ドイツで生まれたと言われる自転車。
現代では生活に無くてはならないものになりました。
非常に安価で利便性が高く、年齢問わずに乗ることができます。
 
しかしそんな便利な自転車でも、使い方を間違えるととても危険な乗り物になります。
原動付き自転車(50cc以下の原付バイク)でも時速30kmまでが法定速度です。
しかし自転車は、一般の成人男性程度の体力があれば時速40キロ程度を出せるのにも関わらず安易に考えて乗っている方が多いように見受けられます。
 
きちんとした教育もせずに放置している行政も悪いのかも知れませんが、「危険な乗り物である」といった意識が低すぎると思います。
 
若い方に多く見られる場面ですが、飛び出し、逆走、一時停止無視、信号無視、片手運転、携帯をいじりながら運転、飲酒運転…などなど。実はすべて自転車でも道路交通法違反です。
 
●車道の右側通行禁止
自転車は車道の左側によって通行しなければならない。
【罰 則】3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金
●自転車は,車道が原則。歩道は例外です。
道路交通法上、自転車は軽車両と位置づけられています。したがって、歩道と車道の区別のあるところは車道通行が原則です。
【罰 則】3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金
●飲酒運転は禁止
自転車も飲酒運転は禁止
【罰 則】5年以下の懲役又は100万円以下の罰金
●並進は禁止
「並進可」標識のある場所以外では、並進禁止
【罰 則】2万円以下の罰金又は科料
●信号を守る
信号無視
【罰 則】3ヵ月以下の懲役又は5万円以下の罰金
●携帯電話をいじりながら運転する
平成21年7月1日より、新しい安全ルールが追加されました。
傘を差しながら、物を担ぎながら、物を持つ等視野を妨げながら、又安定を失う恐れのある方法で自転車を運転してはならない。
携帯電話で話したり、メールをしたりしながらの運転もしてはいけません。
【罰 則】5万円以下の罰金
●人を退かすためにベルを鳴らす
警笛区間や危険な場合以外には使用してはならない。
【罰 則】2万円以下の罰金又は科料

などと、自転車も本来厳しい罰則と交通ルールが適応されていることが分かりました。
しかしこういった罰則や交通ルールが適用されるケースはとても少ないようです。
「無灯火」や「二人乗り」を理由に任意で職務質問をするくらいで、自分の周りでは道路交通法が実際に適用された話は聞きません。

ではなぜ適用されないのか?
色んな理由があるかと思いますが、免許証が必要な乗り物に比べて処理に手間がかかるようです。
免許証が必要な乗り物については交通反則通告制度というものがあり、警察は交通反則通告書(青キップ)を渡すなど、簡単な処理で検挙できます。
 
自転車にこの制度が適用できません。なので取り締まるとなると、調書をとって検察に送検するという手間がかかる為よっぽど悪質なケース以外はやらないというのが現実のようです。また、送検しても不起訴になるケースも多いので、なかなか検挙まで至らないということです。
 
こういった制度のせいもあるかと思いますが、やはり冒頭に書いたとおり「自転車は使い方によっては危険な乗り物である」といった、運転者の意識が低すぎると思います。
「罰則が適用されにくいからいいや」や、「みんながやっているからいいや」といった考えが危険なのです。
 
更に言うと、運転者にも大変大きなリスクがあるのです。
これだけは覚えていて欲しいことです。
 
下記は自転車が起こした事故の一例です。
 

●自転車通学中の高校生が誤って歩行者に衝突し、脊髄損傷の重傷を負わせた。
【賠償金】 6,008万
●女子高校生が夜間、携帯電話を操作しながら無灯火で走行中、看護師の女性と衝突。女性には重大な障害が残った。
【賠償金】 5,000万
●街灯のない線路際の道で、自転車で帰宅途中の高校生が電車に気を取られて歩行者に衝突。歩行者は死亡。
【賠償金】 3,912万
(警視庁HPより http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/kotu/roadplan/bicycle/anzen.htm

こういった、賠償額の大きな事故も現実に起こっているのです。
しかし怖いのはここからです。
 
よく考えてください。
 
この賠償金額、誰が払うと思いますか?
もちろん、事故を起こした被告側です。
 
よ~く考えてください。
自転車には、ほとんどの場合保険に加盟している事実はありません。
 
車やバイクのような自賠責保険は有りませんし、保険商品として存在していたとしても、任意保険に加入されている方はどれくらいいらっしゃいますか?
 
そうです。自転車で上記のような重大事故を起こした場合、賠償金額は自分自身で支払う必要があるということです。
 
自転車に乗ったことがある方であれば、1度や2度は危険な思いをしたことがあるのではないでしょうか?
 
車やバイクに比べれば厳しい法の縛りは事実上ありませんが、最低限のことを知っておくことで危険は回避できると思います。法規で禁止されるということはなんらかの危険があることを示しているのだと思いますから、頭に入れておくことが大事だと思います。
 
車やバイクもそうですが、自転車も譲って譲られてと心にゆとりをもって運転しましょう。