少し前に、老後2000万円問題というのが大騒ぎになりました。
夫婦2人で年金生活をすると、だいたい毎月の生活費に26万円くらいかかって、厚生年金が21万円くらいだから、老後30年生活するとなると、2000万円足りないよねって話です。
これは1つのモデルケースだから、必ずしも2000万円足りないよって話じゃなくて、人によって違って来るのは当然です。
先日、あるテレビの番組で、これに輪をかけて、4000万円問題などと騒ぎ立てていて、今物価が上がっているから、このまま3.5%ずつ物価が上がるとすれば、20年で4000万円足りなくなるってことを叫んでいました。
この試算というか、話は、僕的には、何を言ってるんだろ?って思ってるわけですが、こういう話にかこつけて、
将来年金制度は破綻してもらえなくなるかも
なんてことを言う人がいるってのも、よく聞く話です。
年金もらえるか分からないから、という理由で、いろんな輩が、いろんな金融商品や保険を売り込んできたりします。
そういう話をして来る人は、知識が全くないか、知識があって敢えて騙そうとしてる人、ということになるので、話を聞く必要は全くありません。
▼ 年金はもらえます
日本の年金制度って、賦課方式と言って、現役世代が今払っている保険料から、今年金を受け取っている人の年金を賄っています。
厳密には、保険料収入が8割で国庫負担が2割、ということらしいです。
令和4年度の、公的年金(厚生年金と国民年金)の収支を見てみると、
収入が、約54兆円
支出が、約53兆円
となっていて、約9000億円のプラスとなっているということらしいです。
この9000億円は、積立に回されるわけだけど、これまでにもこうして余ったお金を積立金として積み立てていて、運用益も合わせると、今のところ
約250兆円
が、積立金としてあるのだそうです。
この積立金を運用しているのが、GPIFというところですね。年金積立金管理運用独立行政法人、というやつです。
で、令和四年単年で見ても、積立金からの持ち出しはないわけで、仮に今後、保険料収入が減って、足りなくなって、2兆円くらい切り崩すとしても、100年以上は大丈夫ということになるわけです。
しかも、財政は、こういう積立金や運用益まで含めてシミュレーションされていて、加えて、5年ごとに検証、見直しをキッチリやっていっているので、とんでもない見当はずれにはならない仕組みとなっています。
だから、年金はもらえる、と僕は考えています。
もちろん、受け取る「年金だけ」で、生活しようとすると、厳しいのかもしれません。
それなりに個人個人で考えて備える必要はあると思いますが、少なくとも
年金はもらえるか分からないから…
ということはなくて、そういうことを言う人の話は、ガン無視、で良いと思いますって話です。
以上でーす。