読了です。

日本の死活問題

これはとても分かりやすい内容でした。
1つのテーマに対して、概ね4ページで解説がされている形です。

例えば、

真珠湾攻撃は国際法違反だったのか?

というテーマに対して、奇襲攻撃は今も昔も国際法上合法。一応、事前に通告という内容の条約はあるけど、守ってる国はない。
というようなことが説明されていく。

また、

日本は先の戦争をどう終えたのか?

というテーマには、日本は敗戦時も政府が健在で、国家として降伏手続きができた。と説明されています。
そして、ポツダム宣言というものが、どういうものだったのか、ということも書かれています。
果たしてその内容は、僕たちが学校で習ったような、

平和で善良な連合国が日本に降伏するよう促した

という内容でしょうか。
僕はこの本で初めて、ポツダム宣言がどんなものだったのかを知りました。

いずれにひても日本は、立派に負けて、キチンと降伏手続きをしたのです。
それが終われば、もはや戦勝国も敗戦国もなく、全てご破算。
こうなるはずなんです。
でも…

と、いうことです。



それから、

国連とは何なのか?

ということも詳しく書かれています。

これも僕は知らなかったことばかりでした。
僕はてっきり、

国連って世界平和を実現するためにある崇高な国際組織なんだ!

と、信じ切っていました。

でもでも、それは、とんでもない勘違いだったんですね。
国連創設の意図って、

戦勝国による戦後体制の維持

なんですね。
だから、勝った国が常任理事国で、拒否権なんかまである。
日本は、旧敵国なんだそうです。

第一次世界大戦後の国際連盟とは全く違う性格です。
国連がどういうものなのか、これを読むと本当によく理解できます。

最後に、自衛隊と憲法の問題をテーマにしています。
ここでも、自衛隊の異質性、世界から見た自衛隊、交戦権を放棄した日本、そんなことがこれまた分かりやすく説明されています。

かなり勉強になる本でした。