ただいま私がアシスタント代演中のPanasonic Melodious library
7月の第1週と第2週は、今年生誕140年&没後60年の永井荷風をフィーチャーしてのお出かけ企画。
作家の川本三郎さんをお迎えして、小川洋子さんとともに
荷風が晩年を過ごした千葉県市川市を歩きました。
まず今週7日は、市川市文学ミュージアムへ。
ミュージアムは市川市生涯学習センターのなかにあります。
図書館やホールもある立派な複合施設。建物も素敵ですねー。
60インチの大型タッチパネルの展示
貴重な資料が次々と現れます。
荷風の日記文学「断腸亭日乗」から7月7日をチョイスしてみると...
大正12年・44歳の荷風はこの日も市川に遊びに来ている(笑)
学芸員の柳澤真美子さんに断腸亭日乗のレプリカを見せていただきました。なんと綺麗に記していることか!
柳澤さんは川本さんの教え子だそうです。
師弟ともに荷風愛がすごい♡
他にもたくさんの貴重な資料を見せていただきました。
ブログの更新もあやしいワタシなんかは
日記を書き続けるだけですごいなと思うワケですが、
荷風の場合はそれが42年間。
しかも、まずは手帖に鉛筆でメモ、
次に万年筆でノートに文章を、
それらを推敲して筆で和紙に書くのが最終形という。。。
机の引き出しにしまって誰の目にも触れることのない日記とはまったく異なる、まさに日記文学ですね。
走り書きのままにしないところに
永井荷風という作家の美学も感じます。
それでいて、個人の日々の暮らしの記録であるので
社会風俗の記録としても貴重なのだとか。なるほど。
そのライフスタイルのせいか女性観のせいか、
これまであまり女の人にはウケがよくなかった荷風が
さいきん少しずつ興味を持たれてきているようで嬉しい、と川本さん。
小川さんが荷風を語るたび、ほんっとうに!嬉しそうでした!
空襲で焼け出され、岡山に疎開していたこともある荷風は、
そこで谷崎潤一郎との再会があり、その喜びも日記につづっています。(すき焼きをごちそうになった!)
岡山県出身の小川さんには、彼をちょっと特別に感じられるエピソードなのかもしれませんね。
荷風センセイと記念撮影
センセイはスーツに下駄の定番スタイル!
次週14日も引き続き市川から。
荷風の愛した街をそぞろ歩きます。
どうぞお楽しみに。
*市川市文学ミュージアム内の写真は全て許可を得て撮影しています