こんばんは
早速『タワーリング・インフェルノ』
続きへ参りましょう
グラスタワーで起きた火災は
人間の怠慢や傲慢よって、大惨事へ向かいます
まずはビルオーナー一家
舅のウィリアム・ホールデンが
建設費をケチったため、それが
娘婿リチャード・チェンバレンの手抜き工事
に繋がり、さらにその後がいけない
そう、アレですよ
広報部長(ロバート・ワグナー)が
カッターシャツ1枚の姿が悩ましい秘書との
逢瀬のために、電話を遮断した結果……
その後は建築家ダグ(ポール・ニューマン)の
忠告も聞かず、落成式を敢行したため
招待客はビルの上層階に取り残され
映画の中盤からは、落成式会場と
知人を救いに行って、その子供たちと
塞がれた非常口付近に閉じ込められた
リゾレット(ジェニファー・ジョーンズ)のパーツと
そして、オハラハン署長(スティーブ・マックィーン)
はじめ、消防署員たちの命を賭した活躍を映し出し
撮影は大変な苦労であったでしょう
そういった火災シーンもさることながら、
やはりマックィーンとニューマンのツーショットは
ファンにはたまりません
ビル屋上の貯水タンクを破壊するため
ダイナマイトにタイマーを設置するオハラハン
その横顔を見つめるダグの図ですが
見つめるニューマン
『爆薬をどう運ぶんだ』
見つめられるマックィーン
『バカな消防士が運ぶさ』
わたしにとって、
やはりこのシーンが一番スリリングでしたし
二人のお腹ん中はわからないけれど
良き作品にするための意気込みは伝わってきますね
まっ!おフェイさんたら、羨ましいわ!
火と二大スター共演の熱気に包まれつつ
ラストが近づいてきました
喧騒と混沌と疲弊感が集う現場に
男気溢れた上院議員(ロバート・ヴォーン)
良き父であり夫であった市長(ジャック・コリンズ)
陽気なバーテンダーカルロス(グレゴリー・シーラ)
の印象派三羽烏の姿はもうありません
『リゾレット……リゾレット……』
その名を呼びながら彷徨うアステア詐欺師
彼女のために入れ替えた心は
どうぞそのままで……
猫ちゃんをよろしくお願いしますね
『今は神に祈るばかりだ
同じ惨事を繰り返さないように』って
アンタがそれ言っちゃいますか、な
ホールデンさんは生き残り(これから大変だね)
変わり果てた旦那の姿に娘は号泣
間違いなく今作の裏の主役でした
そして、死屍累々と並ぶ
消防士の骸を横目にオハラハンは
ダグにこう言うのです
運がいい、死者は200名以下だ
しかし今にもっと多くの犠牲者が出るだろう
俺は火と戦い、死体運びさ
安全なビルの建て方を聞かれるまで…
オーケー 、教えてくれ
今度電話しろ、じゃあな設計屋
中央ポジションにいらっしゃって
役者陣の心意気を感じるショットですな
モーリン・マクガヴァンが歌う
朗々たる名曲です