最終日の朝がやってきた。タイの風習に習ってシャワーを浴び、荷物をまとめてチェックアウト。プーケットの朝はまだ静かだ。
アプリで呼んだタクシーはトヨタのハイエースで、とってもゴージャスだったし運転手さんも気さくだった。
空港に送ってもらったがまだ時間が結構あったので、そこから歩いてはじめに泊まった宿に行き、この数日で無くしていた、髭剃りや爪切りなどを入れたポーチがなかったか聞いたが無いそうだ。じゃあ諦めよう。フロントに大きい荷物を置かせてもらい、少し出かけた。
普通のスーパーに出かけて、調味料やタナカーと呼ばれるフェイスペイントを兼ねた日焼け止めなどを買った。タナカーと言うのも面白い名前で、店員さんに「タナカ、タナカ」と言うば場所を教えてくれた。
また薬局でココナッツの美味しい香りのするリップバームやアンチャンティーと言われるチョウマメ(バタフライピー)のお茶を手に入れた。
そして空港へ。ここからはパートナーとは別行動、帰りの同じ便が取れず、彼女はバンコクへ、そして自分はベトナムへと向かった。
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ベトナムのトランジット(乗り換え)は、割と時間があり、一度は訪れたいと思っていたベトナムに降りてみることにした。
荷物は重いので預けるサービスを探すと、あるにはあったがベトナムのお金(ドン)もしくはドルのみでしか受け付けておらず、ドルは使い切ってしまったのでしょうがなく日本円をドンに変え荷物を預け外に出た。ちなみにベトナムのドンの単位は大きくて、日本の1,000円はベトナムの160,000ドンだ。空港にはWIFIは無く、とりあえず建物の見える方へ行った。
ここはホーチミン、道路の交通量は多く、横断歩道で待っている時、小さな子を抱えた一人の男性が来て、こちらに軽く会釈すると一緒に渡ってくれた。するとそこには屋台が一つあり、その男性の奥さんが店番をしていた。どうやら三種類くらいの麺料理を出していて、興味本位で頼んでみた。お金を変えておいてよかった。道路っぺりに置いてある低い椅子に座って料理を食べた。太めの麺で葉物と揚げたニンニクなどが乗っていて、味も美味しい。流石世界一料理が美味しいという国だけある。
さてまだ探索はこれからだ、歩いて路地を進む。外に席が出ている居酒屋で楽しそうにしている人たち、ここは空港も近いので宿泊施設が立ち並んでいる。通りが終わると日用品の売っているお店があって入ってみた。するとそこにはなんと、フィリピンに語学留学していた時にルームメイトのくれたHAOHAOというインスタントラーメンが売っていた!懐かしさが呼び覚まされ、残っていたお金で買った。
その後少し空港の近くに戻りファミリーマートに入った。窓側にカウンター席があり、そこに座って絵を描いた。するとファミリーマートにはWIFIがあり、例のルームメイトにFacebookで連絡をした。
そしてしばらくすると彼から返信があり、仕事が終わったので来てくれるという。彼を待つこと三、四十分、少し眠たくなって、外の花壇でうとうとしていると彼が現れた。実に7年ぶりくらいだった。彼はカフェに行こうと誘ってくれた。どうも英語は少し忘れてしまったみたいだがお互い再開を喜んだ。ベトナムコーヒーとチェロス的なものを食べた。
その後街でも見るかい?とバイクに二人乗りしホーチミンの街をナイトクルーズ。ベトナムを感じる体験、そして最後に手作りのニンニクと塩にチリの入った少し辛いふりかけのようなものをくれた。とてもいい時間だった。
チェックインは簡単に済み、あとは飛行機を待つだけ。すると待合スペースでベトナム人の青年が声をかけてきて仲良くなった。彼は英語が流暢で色々なことを話してくれた。
さあ時間だ。日本へ帰ろう。
終わり。
今回のタイ旅行は思いがけずいい収穫があった。飛行機が遅れたおかげでトランジットで中国で一晩過ごし、帰りもベトナムに寄ることができた。そしてタイではスリン島に行き「俺休んでる!」という感覚を味わえた事。あとは一人旅でもなくパートナーとの渡航は、お互いの役割を知ったり、自分の探求だけでなく、彼女のしたい事の先に新たな発見が隠されていることに気がついたり、そして心から楽しめた毎日に感謝だった。今思うとあれは僕らのハネムーンだとも言える。
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今回のタイで撮った写真をポストカードにしました。YouTube でその解説もしています。ぜひ動画も見て手に取ってみてくださいね。