旧暦の新年も迎え節分も迎えた2月、ついに待ちに待った休暇を奥さんの実家で過ごしている。
彼女のおうちは関西にある。去年の出産前後ではとても長い間お世話になり、今や第二の帰る所にもなっている。このお家では奥さんの祖父母まで仲良く暮らしているので、ありがたい事になんでも家のことをやっていただけるのだ。
だからこそこの帰省を休暇と呼んでいる。日々の家事から解放され(家事はとても好きなんだが)子供も可愛がってもらい、僕ら夫婦としても手が空くのだ。
家を借りて、子供も居ながら生活してつくづく思うのは、全国津々浦々とそれをしている人たちがいるってことが凄いって事。みなさんリスペクトしてます。
リスペクトといえば、re spect 「再び見る」「一目置く」「思わず振り返ってしまう」そして「簡単にはわかってはいけないもの」と高校のノートに書いてあった。
そう、リスペクトとは「簡単にはわかってはいけないもの」に敬意を払って近づくのだ。この人間の営みにまだまだ僕は近づけていない。
年末から中学高校時代のとっておいたノートやプリントを見返し、その中から今でも必要なキーワードを抜き出してノートに書き写し、自分観察と整理をしている。
その頃の自分と今の自分を比べると、大きな成長がたくさんみられる。まず集中力と継続力だ。先生たちは、とことんその事について助言してくれていたが、当時の僕にそれをするのは無理だった。しかし長い歳月をかけ、氣付けばものすごい集中力と継続力を身につけていた。それは興味ある事に限らず、自分で選択した事に対してはしっかりとやっている。
誰かに言われたのではなく(言われたのを忘れた頃にと言った方が適切かもしれないが)自分から進んでそうなれたことにもリスペクト(一目置く)している。
さて12月から外で働き始めたのだが、これはとてもいい経験だ。
まず始めたのがスケートパーク。ここは寒冷地ならではのアイススケートのリンクで、市が運営していたのだが一度潰れてしまい、運営が変わり、さらにスケボーのパークを増設した場所で、近年離れていたスケボーとまた距離を近づける良い機会だと思い選んだ。
運命というのは、いつも予測不可能。でも自分に良いようにアレンジはしてくれていると思う。
仕事内容は二月までは主にアイススケート。貸し履を渡したり、少しカフェのレジやドリンク作り、そして清掃。はっきり言って雑用だが、またしても感じるのは自分の身の丈。まだまだ社会では下積みの段階。正直に言って、これは社会に出て初めて氣付いた事なんだ。「サム」っていうキャリアはものすごく沢山積んできて、知っている人の中でもその段は確実に上がっているのに、一歩その外の世界に出るとまた振り出し。しかも一度きりのお客さんの前では、僕はただのスタッフ。。。
でもそれを消極的に捉えてなんかいないよ。むしろゼロになったからこそ、ここでの伸び代はすごいぜ、と考えながら打ち込む。と言っても1月半ばからはお客さんの数も減って、いよいよやることが減ってきて、色々な所を磨いたり雑用に見えることをしているけど、よく考えたらこのポジションで動ける人は僕以外ここにはいない。ある意味運命の倍率を勝ち取っている。
そして他の仕事にも手を出し始めているが、まだ本格的に始まってはいないのでまた別の機会で話すとして、ここまでやってこれた自分を僕はとてもとても労っている。
面白いことに自然の法則っていうものは、ある意味人為的な生活にも働くようになっていて、タンザニアで狩猟採取生活をしていて、自然から食べ物は与えられのはわかるけど、家を借りて文明の恩恵を受けていても生活に必要な補填を臨時の収入が入ってきてくれたりするもんだ。
でも慎重に生きている。なぜなら自然の法則が働くのは、進むべくして進んでいる道を進んでいる時にだけ働くと思っているから。
無理に背伸びしたり、行きたくない道を行く時はうまくいかなくなる時がやって来ると思う。
だから俺は、自分の運命を行く。そして今はサービスタイム。いつもより多く物作りに専念したり、関西の家族と楽しんだり、あともう一つ夢のプロジェクトに一歩踏み出し始めている。それもまた追々書くよ。
続く
写真は食べれるお菓子の家、余った生地でドレッドパパにママと子供も焼いてみた。
