早起きしてシャワーを浴びた

 

「タイのしきたり」という本によると、タイ人は朝シャワーを絶対に浴びる、浴びない人なんか信じられないほどだという

 

荷物をまとめてピアーに向かう

 

荷物は前の晩にあらかた、まとめておくと楽だ

 

スリン島で両替はできないと思ったのでピアーで出来ないか尋ねると、ドルからなら出来るという

 

ドルって強い

 

チケットを買うと、待合所で軽い軽食を取れるようになっていて、おかゆや小さいトースト、サラダにスナックなどがあって、軽く食べた

 

Day2の上海のホテルのマントウみたいに、またこの後の非常食としてお花の形をしたパイナップルジャムのクッキーをたくさんもらった

 

船は片道きっぷでただの渡し舟と思いきや、なんとツアーが組み込まれていて、目的のモーケン族の村によることができる!と言うものだった

 

しかし逆にその渡し船に組み込まれたツアーでしか行くことができなく、スリン島は5つの島に分かれていて、泊まれる島とは別の島にモーケン族は暮らしている

 

正確に言うと政府によって定住を進められ、サポートされて暮らしているのだ

 

一応ツアーの船なので、モーケンについてガイドが話をしてくれた

 

彼らはモンスーンの時期になると船に家族で乗り旅をする

 

ミャンマーとの国境も超えて航海する

 

炊事に睡眠、どちらも船の上

 

海のジプシーと呼ばれている

 

自分が小さい頃にスマトラ沖で大きな地震があったのだが、どうやらその時にモーケン族は海の異変を感じ取り、みんな高台に逃げて誰一人亡くならなかったと言う

 

さて時間は30分のみ

 

一応メインの通りがあり、両側に家が建っている

 

家は全て同じデザインで、政府が用意したものと思われる

 

木と葉っぱの天然素材、通気性はよさそうだ

 

高床式で大潮が来ても大丈夫なように設計されている

 

家の下には船や漁の道具、タンクなど水に濡れても良いものが収納されている

 

家と家の間にはテレビのアンテナが立ち、ソーラーパネルで電気を引きテレビを見てるみたいだ

 

メインの通りではビーズアクセサリーや木彫が売っている

 

ガイドさんは、現金を上げるのはやめてほしいと念を押していた

 

その代わりお土産を買ってあげたり、ジュースやお菓子を渡すのは良いと進めていた

 

だがそんなものに興味はない

 

僕たちが知りたいのは、そんな表面的なものではなく彼らの生活だ

 

奥の道に入り込み、隅々まで観察する

 

すると若者たちが家の前で楽しそうにたむろしている

 

話しかけてみたがタイ語もあんまり通じない?

 

モーケン族はモーケン語を使うらしいのと、外国人のタイ語は聞き慣れていないのだろう

 

しかしジェスチャーを混ぜて家の中を見てもいいか聞くと、いいよと言ってくれた

 

家の中は至ってシンプル、あるのは寝床とキッチン

 

キッチンはプロパンのガスコンロと炭の釜戸の二つがあり、その時々で使い分けをしている様子

 

鍋や調理器具は壁に掛けられ、床にはあまりものを置かないようだ

 

床は隙間が多く、水やなんかはすべて下に落ちていくようになっているので掃除も楽そうだ

もちろん臭い匂いもしなくて清潔だ

 

時間は限られているので、「サワディーカッ」とお礼を言って次の景色を見にいく

 

すると大きめの岩が祀られていた

 

推測と後で調べた考察では、モーケンを含むポリネシアを移動した海洋民族には巨石信仰があり、その名残のようなものなのかと思う

 

彼らは船で移動をして、給水をするために島に降り立ち、水の湧き出る場所の目印やそこの環境を守るためとして巨石を崇めたらしい

 

船に戻る時間がやってきて、メインの通りから船着場に戻った

 

とても集中した時間で30分よりも長く感じられた

 

モーケン族のビレッジを訪ねた後は、シュノーケリング

 

実は僕ら二人以外のお客さんは、これが目当てと言ってもよかった

 

これはモーケン族やタイのことをレジャーや観光に来た人に少しでも伝えたいという思いやモーケンの人たちのサポートとしてやっていることのようだ

 

あらかじめライフジャケットを着ていた僕らも自然とシュノーケリングをする流れになり、そんな俗っぽいことなんか、、、

 

と思ったが暑いので海に入ると

 

「ああ気持ちい」

 

そして面白い

 

クマノミとヒトデ、そして珊瑚

 

透き通った海は綺麗で純粋に楽しむことができた。

 

 

ついにスリン島に上陸、ここは空気が違う

 

このボートはランチもついてるツアーだった

 

ビュッフェスタイルで、ご飯にあんかけ野菜炒めのおかずやフライドチキンにスープ、そしてスイカなどの果物が食べ放題、食べれる時に食べておく

 

いろいろラッキーだった

 

このまま本土に戻る人もいれば泊まる人もいる

 

元々インターネットで泊まれることは知っていて、国立公園の経営する敷地内でテントやバンガローを利用できる

 

しかしながら、歩いてモーケンの人たちに会えに行けるわけでもなく、観光客とスタッフのみの島

 

少し考えてとりあえず一泊することに決めた

 

テントとマットに枕、そしてシルクのブランケット

 

テントに荷物を置き、海で泳いだ

 

この島は移動できるところが狭く、散歩してもすぐに一周してしまった

 

少し陽が、対岸の島に隠れ始めた頃、彼女はフラダンスを踊って見せてくれた

 

僕も日本から持ってきた扇(扇子ではなく)を使い、幼少期に習っていた日本舞踊の踊りを我流で踊った

 

するとだんだん夕暮れの太陽光が、僕たちを包む世界の色を変え始めた

 

と言うのも、今でも不思議な体験なのだが西に傾いた太陽光が黄色い閃光を放って海を青から緑色に変え、砂浜を黄金色に輝かせ、空気のトーンですらオレンジ色に変えた

 

今まで一番美しい西日だった

(写真には収まらない)

 

夕食は食堂に行った、少し英語の話せる自分よりも少し年下のスタッフの男の子と仲良くなり、オオスメの料理を教えてもらって食べた

 

正直言うと町の食堂の方が美味しかったが、同い年くらいのタイ人と話す機会があったのは良いことだった

 

テントに戻ると中は蒸し暑くて寝苦しく、一度外に出て風を浴びた

 

今日も良い体験ができたが、この島に居続けても、これ以上発見はないかもしれない、明日はまた違うところに行こう

 

 

つづく