ヤマノテライン
ネットワークがいくら発達しても、通勤ラッシュは昔も今も変わらない。人が押し込まれ、急かされるようにして発車する。車体はわずかに傾くが、すぐさまバランサーが働き、水平を保つ。そのまま電車は上層の駅へ向かう。
電車は各層の駅に停まりながら、弧を描いて上昇していく。大きな螺旋を描くように。
とある層で終点になる。その先は工事中で、まだ進めないらしい。もっと上へ延びる予定だという。
しかし、電車そのものは止まらない。人を吐き出し、また新しい人を大量に飲み込む。折り返すことはなく、線路を切り替えて環状の内側へ進む。環の中央を横切り、反対側に着くと、再び線路を切り替え、今度は下層へ降りる螺旋に乗る。
二重螺旋の構造だ。
そして下に着けば、同じように反対側の登りの線に乗る。
線路は続く。どこまでも。上へも、下へも。
それより、この混雑はどうにかならないものか。