これは、まだ僕が21くらいの若い頃の体験である。
その頃は実家住まいだったので、親が知り合いに借りたかなり古くて広くて一軒家に住んでいた。
その家は高齢のお婆さんが住んでいたのだが、娘夫婦に引き取られ家が空き家でも痛むので、安く借りられたらしい。
そこは裏山があり、竹や雑木などのなどが生い茂ってる山であった。
お婆さんが住んでいた時はテレビの音を最大音量で流していた変わった変わった人だったのを覚えている。
その家に開かずの間と言うか、古い仏壇を置いてある部屋があり、そこは昼間でも裏山のせいで光の入らない不気味な部屋であった。
引越しが終わり、何気に裏山を登って見ると、裏山の麓の丁度家の開かずの間の窓を見下ろす位置に放棄された無縁仏の墓があった。
その時はこの墓のせいで開かずの間の空気が悪いと思っただけでさほど気にしてはいなかった。
それからある日の夜寝ていると廊下から話し声が聞こえ、人が歩く足音が聞こえていた。
その晩は怖かったのでそのまま布団を被って寝てしましやり過ごした。
家族に聞いてみるとその音に気づいたのは自分だけだった。
そんな事が1週間に1度位は続いていたので、ある晩廊下を覗いて見ると白い着物を来た人達が開かずの間から廊下に向かって歩いていた。
その頃は、親が新興宗教にハマっていて、人は死ぬと土に還り魂も滅びるとの教えだったので家族は全くその話を信じなかった。
独立してから色々調べると、放棄された仏壇は魂抜きをしなくはいけないとか、無縁仏は放置すると触りが起こる事があるのを、後から知ることとなった。
多分無縁仏から仏壇を通って玄関に向かうように霊道が通っていたのだと今は思うようにして納得している。
ちなみに、その新興宗教はカルトでもあり、児童虐待でも有名なエホバの証人である。