James Setouchi

2025.4.13 国会議員も頑張っている4

 

R7.4.13(日)NHK「日曜討論 与野党に問う『トランプ関税』への対応は」から

 

*念のために私は「支持政党なし」のいわゆる「無党派層」です。賢明なる各位はみずから判断なさって下さい。

 

 トランプ関税問題について与野党の国会議員が意見を交換した。どの方もさすがで、勉強になった。予算委員会と同様、(いやそれ以上に)知恵を寄せ合っている、と感じた。互いに真剣な眼差しで話を聞きあっては意見を述べていた。

 以下はそこからの抜粋であるが、正確な要約ではない。私の印象に残ったところを抜粋しただけだ。趣旨を損なわない範囲でやや言葉も変えてある。順番も入れ替えてある。私的な感想も付け加えた。これで触発されて勉強する人もいるかもしれないな、と思ってアップしておく。正確にはNHK見逃し配信などでご確認下さい。

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・アメリカが困っているところに注目する。先に譲るのではない。(自民の小野寺さん)。

・「日本が列の先頭」という言い方は警戒しなければならない。(立憲の重徳さん)。「追従者の先頭」だとアメリカと共に世界から孤立するかも(共産の山添さん)。

・エネルギーの中東依存について、リスク分散するために、アメリカから天然ガスの輸入量を増やすなどのことはできる(国民の浜口さん)。

・「アメリカ軍への思いやり予算を減らすぞ」などをちらつかせてもいい(れいわの伊勢崎さん)。当然考えておくべきだが、それは最終的には憲法改正など深い話になる(自民の小野寺さん)。憲法改正はとんでもない話(共産の山添さん)。

・デジタル収支はアメリカの黒字。こうした事実をまず共有する。利害を共にするプロジェクト(ジョイントベンチャーなど)を作る。ゲームのルールをこっちが作るとよい。(公明の岡本さん)。

・インドの例(れいわの伊勢崎さん)とEUの例(維新の青柳さん)も出た。

・中長期的には日本の経済を強くする・底支えする(自民、公明、維新)。この機に効率的な企業に体質改善をする(自民の小野寺さん)。そのために規制緩和をする(維新の青柳さん)。・・・これが、働く人をもっとクビにしてもいいよ、という意味だとすると、それは困る。また、経済力を強くするために輸出企業中心でいいかどうかは別問題だと私(JS)は考える。関税をかけられてもイイモノは売れると私は思う。アメリカで日本製の中古車が売れる、と別の番組でやっていた。(JS)

・消費税減税で内需拡大を。(共産の山添さん)。・・私も、日本で作った米を日本人に食わせず外国人にばかり売るのはどうかと思うのですが・・? アメリカに売れないなら安く日本人に売ればいい。但し食糧とエネルギーは輸入しているので、そこはどうしますか?(JS)

・アメリカから東南アジアにモノが行くときのハブ的な役割を、中国ではなく日本が再び担(にな)う機会になし得る(自民の小野寺さん)。

・税と社会保障の一体改革(自民の小野寺さん)・・言葉は美しいが、内容が「減税もするが社会保障も削るぞ」であるとすれば困る話。財源は気になる。富裕層(年収1億円以上)、超富裕層(年収5億円以上)への累進課税(るいしんかぜい)強化はよいと思う。70年代に戻すだけだ。(JS)

・日本はもし米中が戦争を始めれば最前線になる「緩衝(かんしょう)国家」だが、ノルウエーやフィンランドはNATOとロシアの間にあって世界平和にいい役割を果たしている。これと同じように、日本も米中の緩衝剤としていい役割を果たすと良い(れいわの伊勢崎さん)。・・賛成(JS)。

・日本からの輸出先は、中国を含むアジアが半分で、アメリカ向けは2割だ。米中の貿易戦争に進んで参加することはない。東南アジアの国々とも協力していくべきだ。(共産の山添さん)。・・もし万一の話だが、もし万一米中戦争になり、中国ブロックは東南アジアを含む、アメリカブロックは日本のみを含む、となると、極めてまずいのでは? では、中国ブロックに日本も入るかというと、それも(?)だ。日本は平和でいくしかない。(JS) 

・TPP首脳会議を日本でやり世界にアピール、事務局も日本に置き、TPPを拡大する(公明の岡本さん)。

自由貿易が絶対善ではない。原産国の労働者搾取(さくしゅ)、環境問題などを質(ただ)す責任を企業に課す(人権デューデリジェンス)を日本だけ立法化していない。自由貿易を是正(ぜせい)する視点を持つべきだ(れいわの伊勢崎さん)。

・今までアメリカは日本を食糧で属国化してきたが、この機に食の自給率をアップする・改善するチャンスにしよう(れいわの伊勢崎さん)。・・・確かに。アメリカの余ったコムギを日本が買いパン食になった。日本の米はどんどん減反(げんたん)した。今回もアメリカのコメやコムギを輸入して日本の米をさらに破壊したなら、我々の食は非常に不安なことになる。アメリカ中西部のグレート・プレーンの地下水が枯渇(こかつ)し(温暖化でロッキー山脈の雪が消えてアメリカ中央部の平原が砂漠化し)アメリカの小麦やトウモロコシがとれなくなったら、日本に売ってくれなくなる。その時我々は何を食べるのか? 食の自給率を高める方に少しでもシフトすべきでは? 「ディール」で自動車を守るためにアメリカのコムギやコメを輸入し日本の米をさらに破壊するのは不可。(農家を増やすには? 所得の問題もあるが、それだけの問題ではない。若者は、農村の窮屈な人間関係が厭(いや)で都会に出ていったのではないか? ソ連崩壊時のように、各自の庭に芋を植えれば飢餓を免れる? 上杉鷹山(ようざん)の政策が良かった。イザとなったら日本人は戦中戦後の窮乏生活を思い出すことができるが、そこにただちに行くことはよくない。あのときも貧富の差があっておかしなことになっていた。私はお腹いっぱいごはんを(おかずも)食べたい。高級料亭で贅沢をしたいとは思わないけど。電気はどうかな。オイルショックのときは銀座のネオンを消し深夜のテレビ放送を中止した。みんなが早寝早起きになったら結構節電できる。プロ野球やサッカーのナイターなどはなくすし、部活動の夜間練習もなくするんだよ。ディスコのキラキラも要らない。舞台のレーザービームも要らない。お城のライトアップもいらない。それより暗い道の防犯灯。贅沢(ぜいたく)より安全。東日本大震災のときは節電した。ユニクロも照明を落としていたが、どうってことはなかった。ある程度までなら平気で耐えられる。計画停電は間違いだったが。1964年の東京五輪以前にはまだ農村人口が結構あり、道ばたの雑草を山羊(やぎ)が食べ山羊の乳を飲むこともできた。今は道ばたは除草剤だらけで無理だろうか?  エネルギーも何とか自給したいですね。原子力ではなく自然エネルギー、再生エネルギーで。)(JS)

自動車は今まで手厚く保護されてきた。社長も幹部社員も株主も稼いできた。(多額の政治献金ができるほどに。)自動車産業従事者は、下請けや関連産業まで含むと600万人で、家族も入れれば1200万人、つまり日本人・日本列島住人の1割に当たる。末端の人(最末端は派遣・非正規の労働者、外国人も含む)は大変だったろう。松下幸之助なら、社長や専務のボーナスをカットしてでも末端の社員の生活を守るところだがな・・? 上杉鷹山はまず藩主自身が節約した。土光さん(経団連)はどうでしたかな・・・? アメリカではバフェットさんが有名ですかな・・?(JS)

・トランプ氏の任期は4年。中間選挙もある。途中で政策を変えることも大いにあり得る。(JS)